国土交通省 国土技術政策総合研究所
国立研究開発法人 建築研究所

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1. はじめに

建築物省エネ法に基づく省エネルギー基準への適合性を判定するプログラムの解説書です。 設計一次エネルギー消費量の計算方法を解説します。 プログラムはこちらで公開しています。

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2. 空気調和設備の評価方法

空気調和設備の一次エネルギー消費量算出ロジックを示す。
本章で使用する共通の定数を以下に示す。

表 1. 共通の定数
定数名 説明 単位

\(f_{prim,e}\)

電気の量1キロワット時を熱量に換算する係数

9760

kJ/kWh

\(C_{a}\)

乾き空気の定圧比熱

1.006

kJ ⁄ (kg・K)

\(C_{wv}\)

水蒸気の定圧比熱

1.805

kJ ⁄ (kg・K)

\(C_{w}\)

水の定圧比熱

4.186

kJ ⁄ (kg・K)

\(L_{w}\)

水の蒸発潜熱

2502

kJ ⁄ (kg・K)

\(\alpha_{o}\)

室外側総合熱伝達率

1/0.04

W/(\(m^{2}\)・K)

\(\alpha_{i}\)

室内側総合熱伝達率

1/0.11

W/(\(m^{2}\)・K)

\(f_{fan,heat}\)

ファンの発熱比率

0.84

-

\(f_{pump,heat}\)

ポンプの発熱比率

0.84

-

\(f_{ref,ts,loss}\)

蓄熱槽の熱損失係数

0.03

-

2.1 はじめに

2.1.1 用語の定義

2.1.1.1 空気調和設備

 空気の温度、湿度、清浄度及び気流分布を、対象空間の要求に合致するように、同時に処理するための設備のこと。

2.1.1.2 空調機群

 図2.2.1に示すように、対象となる空調ゾーンに冷温熱及び新鮮外気を供給するための一連のシステムと定義する。空調機と連動して動く全熱交換器、各種送風機(ダクト途中に設置される外気導入用送風機や居室の余剰排気の送風機など)、循環送風機(エアカーテン、シーリングファンなど)、エアフローウィンドやプッシュプルウィンドのための送風機等があれば、これらは同じ群として定義する。

fig 2 2 1
                         図 2.2.1 空調機群の例
2.1.1.3 二次ポンプ群

 同じ空調機群に冷水または温水を供給するポンプの集合体のことである。図2.1.2に示すように、ポンプ系統が複数に分かれている場合は、各々の系統を1つのポンプ群として定義する。なお、個別分散方式や一次ポンプのみの中央熱源方式の空調システムについては、二次ポンプ群は存在しないとする。

fig 2 2 2
                         図 2.2.2 二次ポンプ群の例
2.1.1.4 熱源群

 図2.1.3に示すように、中央熱源方式の空調システムについては連動して動く複数の熱源システム機器(熱源機、一次ポンプ、冷却塔、冷却水ポンプ、蓄熱用ポンプ等)であると定義し、個別分散方式の空調システムではパッケージ型空調機の屋外機であると定義する。

fig 2 2 3
                         図 2.2.3 熱源群の例
2.1.1.5 負荷率帯

 本計算法では、各機器がどの程度の負荷率(各機器が処理する熱量を各機器の定格能力で除した値)で何時間動くか(以下「負荷率の出現時間数」という。)を計算し、これを元にエネルギー消費量を算出する。本計算法においては、負荷率を0~0.1、0.1~0.2、…、0.9~1.0と0.1刻みで10区分し、これに負荷率1以上を加えた11区分について、負荷率の出現時間数を集計する。この負荷率の区分のことを負荷率帯と呼ぶ。

2.1.1.6 外気温帯

 熱源群のエネルギー消費量計算においては、負荷率の出現時間数を負荷率だけではなく、外気温によっても区分して集計する。負荷率を集計する際の外気温の区分のことを外気温帯と呼ぶ。

2.1.1.7 全熱交換器の自動換気切換機能

 全熱交換器を採用しているシステムにおいて、外気温度と室内温度の関係、外気温湿度と室内温湿度の関係、外気エンタルピーと室内空気エンタルピーの関係等から、全熱交換をせずに直接外気を取り入れれば空調負荷が削減できると判断された場合に、自動的に直接外気を室内に取り込む制御を指す。例えば、エンタルピーで制御する場合、外気のエンタルピーが室内空気のエンタルピーより冷房時は低い場合、暖房時は高い場合に全熱交換をせずに直接外気を室内に取り組む。制御の方法には幾つか種類があるが、本計算法においては、外気と室内空気のエンタルピーによって制御されると想定してエネルギー消費量の算出を行っている。

2.1.1.8 外気冷房制御

 冷房運転時において、外気エンタルピーが室内空気のエンタルピーより低い場合に、自動的に必要新鮮外気導入量以上の外気を導入して、コイル処理熱量を削減する制御を指す。一般に、外気を導入するか否かは、外気温が室温以下であること、外気温が設定した最低温度以上であること、外気湿度が設定湿度以下であること等、エンタルピー以外の条件も含めて判断することが多いが、本計算法においては、簡易化のため、エンタルピーのみで制御するとしてエネルギー消費量の算出を行っている。また、外気導入量の最大値は給気ファンの定格風量であるとしている。

2.1.1.9 外気カット制御

 空調の立ち上がり時で室内に人がいない場合に自動的に外気導入を停止して外気負荷削減を図る制御を指す(ウォーミングアップ制御ともいう)。

2.1.1.10 台数制御

 例えば二次ポンプであれば、二次ポンプ群にポンプが2台以上あり、負荷に応じて運転台数が自動で変更される制御を指す。

2.1.1.11 回転数制御

 例えば二次ポンプであれば、ポンプの回転数がインバータ等によって自動で変化する制御を指す。

2.2 適用範囲

 計算の対象とする空気調和設備は次の通りである。

1) 次の3項目の機能を有する空気調和設備
 a) 空気の浄化(建築基準法施行令第129条の2の6で規定されている粉塵量やCO濃度、CO2濃度等に関する基準に適合するための機能)
 b) 温度、湿度調整(基準となる範囲に適合させるための機能)
 c) 風量調整
2) 空調用送風機
 a) 空調対象室に設置された新鮮外気導入のための送風機、全熱交換器
 b) 空調対象室に供給された外気に対応する排気を行うための送風機
3) ビル用マルチエアコンやルームエアコンなどの個別分散型空調機
4) 暖房専用設備、冷房専用設備
5) 空調機と連動して動く各種送風機(ダクト途中に設置される外気導入用送風機や居室の余剰排気の送風機など)、循環送風機(エアカーテン、シーリングファンなど)、エアフローウィンドやプッシュプルウィンドのための送風機等

 次の空気調和設備は空気調和設備としては計算の対象とはしない。
1) 電気室やエレベータ機械室などのように、一般に換気をするところを冷房するために設置された空気調和設備。これらは機械換気設備とみなす。
2) 厨房に設置された空気調和設備。但し、給気と排気の送風機動力については機械換気設備としてエネルギー消費量を計算する。

 ここで、加湿器、加湿用熱源設備については、本計算法では、設定温湿度に維持するための室負荷(全熱負荷)を計算しているため、加湿(もしくは除湿)の負荷自体は見込んでいることになるが、加湿・除湿の負荷分も含めた全熱分が熱源機で処理されるという想定で計算を行っており、厳密な評価を行っていない。加湿システムの良し悪しを評価するためには、顕熱と潜熱を分離してより精緻に計算を行う必要があるが、これは今後の課題とする。

2.3 計算の流れ

 空気調和設備のエネルギー消費量の計算フローを図2.3.1に示す。 計算は、a)室負荷計算パートとb)エネルギー消費量計算パートの2つに分けることができる。 空調機群、二次ポンプ群、熱源群のエネルギー消費量は、これらの機器が処理する負荷(それぞれ、空調負荷、二次ポンプ負荷、熱源負荷とする)の関数として算出され、 これらの負荷は各室の室負荷から求めることができる。室負荷から各設備の負荷を算出するプロセスを図2.3.2に示す。 まず各室について負荷計算を行い、各室の室負荷を算出する。次に、各室を空調する空調機群毎に室負荷を集計し、 これに外気負荷を足して各空調機群の空調負荷を算出する。二次ポンプ群についても同様に、 当該二次ポンプ群が冷温水を搬送する空調機群の空調負荷を集計し、 これに空調機ファンの発熱量を足して二次ポンプ負荷を算出する。 熱源群については、当該熱源群が冷温熱を供給する二次ポンプ群の二次ポンプ負荷を集計し、 これに二次ポンプの発熱量を足して熱源負荷を算出する。

 なお、本来は熱源負荷に一次ポンプ等の発熱量を見込むべきではあるが、 これには繰り返し計算が必要になりロジックが煩雑になることから一次ポンプ等の発熱量は本計算では見込んでいない。

 

fig 2 3 1
                   図 2.3.1 空気調和設備のエネルギー消費量計算のフロー

 

fig 2 3 2
                    図 2.3.2 負荷の集計とエネルギー計算の流れ

 

2.4 室負荷の算出

日積算室負荷は、各室の外皮構成に基づき単位床面積あたりの日積算定常熱取得を算出し、 これに「定常熱取得から室負荷に変換するための係数」をかけることにより算出される。

本節全体の入力及び出力は下表のとおりである。

表 2. 入力(2.4節)
変数名 説明 単位 参照先

\(A_{room,i}\)

室iの面積

\(m^{2}\)

入力

\(A_{env,i,j}\)

室iに属する外皮jの面積

\(m^{2}\)

入力

\(A_{wind,i,j}\)

室iに属する窓等jの面積

\(m^{2}\)

入力

\(a_{tc1,d}, a_{tc2,d}\)

日付dにおける温度差による定常熱取得を室負荷(冷房)に変換する係数

負荷計算係数データベース

\(a_{th1,d}, a_{th2,d}\)

日付dにおける温度差による定常熱取得を室負荷(暖房)に変換する係数

負荷計算係数データベース

\(a_{sc1,d}, a_{sc2,d}\)

日付dにおける日射による定常熱取得を室負荷(冷房)に変換する係数

負荷計算係数データベース

\(I_{dsr,i,j,d}\)

日付dにおける室iに属する外皮j への直達日射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A3

\(I_{isr,i,j,d}\)

日付dにおける室iに属する外皮j への天空・反射日射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A3

\(I_{nsr,i,j,d}\)

日付dにおける室iに属する外皮j への長波長放射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A3

\(Mode_{d}\)

日付dにおける空調機の運転モード

附属書A5

\(N_{wall,i}\)

室iに属する外壁等の総数

入力

\(N_{wind,i}\)

室iに属する窓等の総数

入力

\(O_{AC,room,i,d}\)

日付dにおける室iの空調機の稼働状態

真偽値

2.5.1

\(Q_{AC,room,light,i,d}\)

日付dにおける室iの照明発熱密度の日積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A9

\(Q_{AC,room,human,i,d}\)

日付dにおける室iの在室者発熱密度の日積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A9

\(Q_{AC,room,app,i,d}\)

日付dにおける室iの機器発熱密度の日積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A9

\(U_{wall,i,j}\)

室iに属する外壁等jの熱貫流率

W/(\(m^{2}\)・K)

附属書A1

\(U_{wind,i,j}\)

室iに属する窓等jの熱貫流率

W/(\(m^{2}\)・K)

附属書A2

\(W_{dir,i,j}\)

室iに属する窓等jの方位

入力

\(γ_{wind,c,i,j}\)

室iに属する窓等jの日よけ効果係数(冷房)

入力

\(γ_{wind,h,i,j}\)

室iに属する窓等jの日よけ効果係数(暖房)

入力

\(η_{i,j}\)

室iに属する窓等jの日射熱取得率

附属書A2

\(η_{max}\)

入射角特性の最大値

附属書A3

\(θ_{AC,room,i,d}\)

日付dにおける室iの設定温度

附属書A6

\(θ_{AC,oa,d}\)

日付dにおける日平均外気温

附属書A7

\(θ_{AC,oa,ave}\)

年間平均外気温

附属書A7

表 3. 出力(2.4節)
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,room,c,i,d}\)

日付d における 室i の日積算室負荷(冷房)

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.6.1.1

\(Q_{AC,room,h,i,d}\)

日付d における 室i の日積算室負荷(暖房)

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.6.1.1

2.4.1 室負荷計算対象面積

室負荷計算に使用する計算対象面積と内部発熱等計算用床面積は、それぞれを次のように定義する。

表 4. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(A_{room,i}\)

室iの面積

\(m^{2}\)

入力

表 5. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(A_{p,i}\)

室iの空調対象床面積

\(m^{2}\)

2.4.2、2.4.3、2.6.2.1

\(A_{h,i}\)

室iの内部発熱等計算用床面積

\(m^{2}\)

2.4.3、2.6.2.1

\[A_{p,i} = A_{room,i} \\ A_{h,i} = A_{room,i}\]

2.4.2 外皮からの定常熱取得

外皮からの定常熱取得は「温度差による定常熱取得」と「日射による定常熱取得」に分けて算出する。

表 6. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{wall,t,i,d}\)

日付dにおける室iの外壁等からの温度差等による定常貫流熱取得

Wh/day

2.4.2.2

\(Q_{wind,t,i,d}\)

日付dにおける室iの窓等からの温度差による定常貫流熱取得

Wh/day

2.4.2.3

\(Q_{wall,n,i,d}\)

日付dにおける室iの外壁等からの長波長放射による定常貫流熱損失

Wh/day

2.4.2.4

\(Q_{wind,n,i,d}\)

日付dにおける室iの窓等からの長波長放射による定常貫流熱損失

Wh/day

2.4.2.5

\(Q_{wall,s,i,d}\)

日付dにおける室iの外壁等からの日射による定常熱取得

Wh/day

2.4.2.6

\(Q_{wind,s,i,d}\)

日付dにおける室iの窓等からの日射による定常熱取得

Wh/day

2.4.2.7

\(A_{p,i}\)

室iの空調対象床面積

\(m^{2}\)

2.4.1

表 7. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,room,tin,i,d}\)

日付dにおける室iの温度差による定常熱取得

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.4

\(Q_{AC,room,sin,i,d}\)

日付dにおける室iの日射による定常熱取得

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.4

まず、日付dにおける室iの温度差及び長波長放射による 単位床面積あたりの定常熱取得 \(Q_{AC,room,tin,i,d}\) は次式により求める。

a) 室iが空調対象室である場合

\[Q_{AC,room,tin,i,d} = \begin{cases} \frac{ Q_{wall,t,i,d}+Q_{wind,t,i,d}-(Q_{wall,n,i,d}+Q_{wind,n,i,d} )} {A_{p,i}}, & A_{p,i} > 0 \\ 0, & A_{p,i} = 0 \\ \end{cases}\]

b) 室iが非空調室である場合(PAL*計算時のみ)

\[Q_{AC,room,tin,i,d} = \begin{cases} \frac{1}{2} \times \frac{ Q_{wall,t,i,d}+Q_{wind,t,i,d} - (Q_{wall,n,i,d}+Q_{wind,n,i,d})} {A_{p,i}}, & A_{p,i} > 0 \\ 0, & A_{p,i} = 0 \\ \end{cases}\]

日付dにおける室iの日射による日積算定常熱取得\(Q_{AC,room,sin,i,d}\)は次式により求める。

a) 室iが空調対象室である場合

\[Q_{AC,room,sin,i,d} = \begin{cases} \frac{ Q_{wall,s,i,d}+Q_{wind,s,i,d}}{A_{p,i}}, & A_{p,i} > 0 \\ 0, & A_{p,i} = 0 \\ \end{cases}\]

b) 室iが非空調室である場合(PAL*計算時のみ)

\[Q_{AC,room,sin,i,d} = \begin{cases} \frac{1}{2} \times \frac{ Q_{wall,s,i,d}+Q_{wind,s,i,d}}{A_{p,i}}, & A_{p,i} > 0 \\ 0, & A_{p,i} = 0 \\ \end{cases}\]
2.4.2.1 外壁の面積

外壁の面積は、入力された外皮面積から窓面積を差し引くことにより算出する。

表 8. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(A_{env,i,j}\)

室iに属する外皮jの面積

\(m^{2}\)

入力

\(A_{wind,i,j}\)

室iに属する窓等jの面積

\(m^{2}\)

入力

表 9. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(A_{wall,i,j}\)

室iに属する外壁等jの面積

\(m^{2}\)

2.4.2.2、2.4.2.4、2.4.2.6

外壁等の面積は次式で算出する。

\[A_{wall,i,j} = A_{env,i,j} - A_{wind,i,j}\]
2.4.2.2 外壁等の温度差による定常貫流熱取得

外壁等の温度差による定常貫流熱取得を算出する。

表 10. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(A_{wall,i,j}\)

室iに属する外壁等jの面積

\(m^{2}\)

2.4.2.1

\(N_{wall,i}\)

室iに属する外壁等の総数

入力

\(U_{wall,i,j}\)

室iに属する外壁等jの熱貫流率

W/(\(m^{2}\)・K)

附属書A1

\(θ_{AC,room,i,d}\)

日付d における室iの設定温度

附属書A6

\(θ_{AC,oa,d}\)

日付d における日平均外気温

附属書A7

\(θ_{AC,oa,ave}\)

年間平均外気温

附属書A7

表 11. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{wall,t,i,d}\)

日付dにおける室iの外壁等からの温度差による定常貫流熱取得

Wh/day

2.4.2

日付dにおける室iの外壁等からの温度差による定常貫流熱取得\(Q_{wall,t,i,d}\)は、 外壁等が外気に接する場合は次のa)の方法により、 外壁等が地盤に接する場合は次のb)の方法により算出する。 なお、各式の添字jは、a)b)の条件にそれぞれ該当する室iの外壁等を表すものとする。

\[Q_{wall,t,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{wall,i}} Q_{wall,t,i,j,d}\]

a) 外気に接する外壁である場合

\[Q_{wall,t,i,j,d} = 24 × U_{wall,i,j} × A_{wall,i,j} × (θ_{AC,oa,d} - θ_{AC,room,i,d})\]

b) 接地壁(地盤に接する壁)である場合

\[Q_{wall,t,i,j,d} = 24 × U_{wall,i,j} × A_{wall,i,j} × (θ_{AC,oa,ave} - θ_{AC,room,i,d})\]
2.4.2.3 窓等の温度差による定常貫流熱取得

窓等の温度差による定常貫流熱取得を算出する。

表 12. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(A_{wind,i,j}\)

室iに属する窓等jの面積

\(m^{2}\)

入力

\(N_{wind,i}\)

室iに属する窓等の総数

入力

\(U_{wind,i,j}\)

 室iに属する窓等jの熱貫流率

W/(\(m^{2}\)・K)

附属書A2

\(θ_{AC,room,i,d}\)

日付d における室iの設定温度

附属書A6

\(θ_{AC,oa,d}\)

日付d における日平均外気温

附属書A7

表 13. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{wind,t,i,d}\)

日付dにおける室iの窓等からの温度差による定常貫流熱取得

Wh/day

2.4.2

日付dにおける室iの窓等からの温度差による定常貫流熱取得\(Q_{wind,t,i,d}\)は、 次式により算出する。

\[Q_{wind,t,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{wind,i}} Q_{wind,t,i,j,d}\]

a) 窓等jの方位が「日陰」ではない場合

\[Q_{wind,t,i,j,d} = 24 × U_{wind,i,j} × A_{wind,i,j} × (θ_{AC,oa,d} - θ_{AC,room,i,d})\]

b) 窓等jの方位が「日陰」である場合

\[Q_{wind,t,i,j,d} = 0\]
2.4.2.4 外壁等の長波長放射による定常貫流熱損失

外壁等の長波長放射による定常貫流熱損失を算出する。

表 14. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(N_{wall,i}\)

室iに属する外壁等の総数

入力

\(U_{wall,i,j}\)

室iに属する外壁等jの熱貫流率

W/(\(m^{2}\)・K)

附属書A1

\(A_{wall,i,j}\)

室iに属する外壁等jの面積

\(m^{2}\)

2.4.2.1

\(I_{nsr,i,j,d}\)

日付dにおける室iに属する外皮jへの長波長放射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A3

表 15. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{wall,n,i,d}\)

日付dにおける室iの外壁等からの長波長放射による定常貫流熱損失

Wh/day

2.4.2

日付dにおける室iの外壁等からの長波長放射による定常貫流熱損失\(Q_{wall,n,i,d}\)は、 外気に接する外壁等の場合は次のa)の方法により、 地盤に接する外壁等の場合は次のb)の方法により算出する。

\[Q_{wall,n,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{wall,i}} Q_{wall,n,i,j,d}\]
\[Q_{wall,n,i,j,d} = \frac{ 0.9 × U_{wall,i,j} × A_{wall,i,j} × I_{nsr,i,j,d} }{\alpha_{o}}\]

式中の「0.9」は、壁体等における長波放射率である。

2.4.2.5 窓等の長波長放射による定常貫流熱損失

窓等の長波長放射による定常貫流熱損失を算出する。

表 16. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(U_{wind,i,j}\)

室iに属する窓等jの熱貫流率

W/(\(m^{2}\)・K)

附属書A2

\(A_{wind,i,j}\)

室iに属する窓等jの面積

\(m^{2}\)

入力

\(I_{nsr,i,j,d}\)

日付dにおける外皮jへの長波長放射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A3

\(N_{wind,i}\)

室iの窓等の総数

入力

表 17. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{wind,n,i,d}\)

日付dにおける室iの窓等からの長波長放射による定常貫流熱損失

Wh/day

2.4.2

日付dにおける室iの窓等からの長波長放射による定常貫流熱損失\(Q_{wind,n,i,d}\)は、窓の次式により算出する。

\[Q_{wind,n,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{wind,i}} Q_{wind,n,i,j,d}\]
\[Q_{wind,n,i,j,d} = \frac{ 0.9 × U_{wind,i,j} × A_{wind,i,j} × I_{nsr,i,j,d} }{\alpha_{o}}\]

式中の「0.9」は、壁体等における長波放射率である。

2.4.2.6 外壁等の日射による定常熱取得

外壁等の日射による定常熱取得を算出する。

表 18. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(N_{wall,i}\)

室iに属する外壁等の総数

入力

\(U_{wall,i,j}\)

室iに属する外壁等jの熱貫流率

W/(\(m^{2}\)・K)

附属書A1

\(A_{wall,i,j}\)

室iに属する外壁等jの面積

\(m^{2}\)

2.4.2.1

\(I_{dsr,i,j,d}\)

日付d における室iに属する外皮j への直達日射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A3

\(I_{isr,i,j,d}\)

日付d における室iに属する外皮j への天空・反射日射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A3

表 19. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{wall,s,i,d}\)

日付dにおける室iの外壁等からの日射による定常熱取得

Wh/day

2.4.2

外壁からの日射による定常熱取得\(Q_{wall,s,i,d}\)は、 日の当たる外壁等の場合はa)の方法で、 日の当たらない外壁等の場合はb)の方法により算出する。

\[Q_{wall,s,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{wall,i}} Q_{wall,s,i,j,d}\]

a) 外壁等jの方位が「日陰」ではない場合

\[Q_{wall,s,i,j,d} = \frac{ 0.8 × U_{wall,i,j} × A_{wall,i,j} × (I_{dsr,i,j,d} + I_{isr,i,j,d}) }{\alpha_{o}}\]

b) 外壁等jの方位が「日陰」である場合

\[Q_{wall,s,i,j,d} = 0\]

式中の「0.8」は、壁体等における日射吸収率である。

2.4.2.7 窓等の日射による定常熱取得

窓等の日射による定常熱取得を算出する。

表 20. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(N_{wind,i}\)

室iに属する窓等の総数

入力

\(W_{dir,i,j}\)

室iに属する窓等jの方位

入力

\(A_{wind,i,j}\)

室iに属する窓等jの面積

\(m^{2}\)

入力

\(γ_{wind,c,i,j}\)

室iに属する窓等jの日よけ効果係数(冷房)

入力

\(γ_{wind,h,i,j}\)

室iに属する窓等jの日よけ効果係数(暖房)

入力

\(η_{i,j}\)

室iに属する窓等jの日射熱取得率

附属書A2

\(I_{dsr,i,j,d}\)

日付d における室iに属する外皮j への直達日射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A3

\(I_{isr,i,j,d}\)

日付d における室iに属する外皮jへの天空・反射日射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A3

\(Mode_{d}\)

日付dにおける空調機の運転モード

附属書A5

\(η_{max}\)

入射角特性の最大値

附属書A3

表 21. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{wind,s,i,d}\)

日付dにおける室iの窓等からの日射による定常熱取得

Wh/day

2.4.2

日付dにおける室iの窓等からの日射による定常熱取得\(Q_{wind,s,i,d}\)は、 日の当たる窓等の場合は次のa)の方法により、 日の当たらない窓等の場合は次のb)の方法により算出する。 なお、日付dにおける日除け効果係数については、日付dの空調機の運転モードによって、 日除け効果係数(冷房)または日除け効果係数(暖房)のどちらかを適用する。

\[Q_{wind,s,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{wind,i}} Q_{wind,s,i,j,d}\]

a) 窓等jの方位が「日陰」ではない場合

\[Q_{wind,s,i,j,d} = (γ_{wind,i,j,d} × A_{wind,i,j} × \frac{η_{i,j}}{0.88} × (η_{max} × I_{dsr,i,j,d} + 0.808×I_{isr,i,j,d}))\]
\[γ_{wind,i,j,d} = \begin{cases} γ_{wind,c,i,j}, :空調機の運転モードが「冷房」もしくは「中間」 \\ γ_{wind,h,i,j}, :空調機の運転モードが「暖房」 \\ \end{cases}\]

b) 窓等jの方位が「日陰」である場合

\[Q_{wind,s,i,j,d} = 0\]

式中の「0.88」は標準ガラスの日射熱取得であり、「0.808」は天空・反射日射に対する入射角特性である。

2.4.3 内部発熱による熱取得

内部発熱による熱取得を算出する。

表 22. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(O_{AC,room,i,d}\)

日付dにおける室iの空調機の稼働状態

真偽値

2.5.1

\(Q_{AC,room,light,i,d}\)

日付dにおける室iの照明発熱密度の日積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A9

\(Q_{AC,room,human,i,d}\)

日付dにおける室iの在室者発熱密度の日積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A9

\(Q_{AC,room,app,i,d}\)

日付dにおける室iの機器発熱密度の日積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

附属書A9

\(A_{p,i}\)

室iの空調対象床面積

\(m^{2}\)

2.4.1

\(A_{h,i}\)

室iの内部発熱等計算用床面積

\(m^{2}\)

2.4.1

表 23. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,room,in,i,d}\)

日付d における室iの内部発熱による負荷

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.4

本計算法では、簡単のため、室内の照明発熱、人体発熱、機器発熱は、時間遅れのない定常熱取得として扱っている。 ただし、日付d が非空調日の場合は、これらはともに0とする。 非空調日か否かは、各室の室用途の標準室使用条件で定められている。 また、PAL*を計算する場合、内部発熱等計算用床面積あたりの値から計算対象床面積あたりの値に変換する必要がある。

a) 室iについて、日付dにおいて空調がONである場合

\[Q_{AC,room,in,i,d} = (Q_{AC,room,light,i,d} + Q_{AC,room,human,i,d} + Q_{AC,room,app,i,d}) \times \frac{A_{h,i}}{A_{p,i}}\]

b) 室iについて、日付dにおいて空調がOFFである場合

\[Q_{AC,room,in,i,d} = 0\]

2.4.4 日積算室負荷

日積算室負荷は、各室の外皮構成に基づき単位床面積あたりの日積算定常熱取得を算出し、 これに「定常熱取得から室負荷に変換するための係数」をかけることにより算出される。

表 24. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{AC,room,tin,i,d}\)

日付dにおける室iの温度差による定常熱取得

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.2

\(Q_{AC,room,sin,i,d}\)

日付dにおける室iの日射による定常熱取得

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.2

\(Q_{AC,room,in,i,d}\)

日付d における室iの内部発熱

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.3

\(a_{tc1,d}, a_{tc2,d}\)

日付dにおける温度差による定常熱取得を室負荷(冷房)に変換する係数

附属書A11

\(a_{th1,d}, a_{th2,d}\)

日付dにおける温度差による定常熱取得を室負荷(暖房)に変換する係数

附属書A11

\(a_{sc1,d}, a_{sc2,d}\)

日付dにおける日射による定常熱取得を室負荷(冷房)に変換する係数

附属書A11

\(O_{AC,room,i,d}\)

日付dにおける室iの空調機の稼働状態

真偽値

2.5.1

表 25. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,room,c,i,d}\)

日付d における室iの日積算室負荷(冷房)

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.6.1.1

\(Q_{AC,room,h,i,d}\)

日付d における室iの日積算室負荷(暖房)

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.6.1.1

まず、温度差による冷房負荷 \(Q_{AC,room,tc,i,d}\)[Wh/(\(m^{2}\)・day)]、 温度差による暖房負荷 \(Q_{AC,room,th,i,d}\)[Wh/(\(m^{2}\)・day)]、 日射による冷房負荷 \(Q_{AC,room,sc,i,d}\)[Wh/(\(m^{2}\)・day)]をそれぞれ算出する。 なお、便宜上、冷房負荷を正、暖房負荷を負の数値で表現することとし、 \(Q_{AC,room,tc,i,d}≥0\)、\(Q_{AC,room,th,i,d}≤0\)、\(Q_{AC,room,sc,i,d}≥0\)とする。

a) 室iについて、日付dにおいて空調がONである場合

\[Q_{AC,room,tc,i,d} = \max⁡(a_{tc1,d} × Q_{AC,room,tin,i,d} +a_{tc2,d},0) \\ Q_{AC,room,th,i,d} = \min⁡(a_{th1,d} × Q_{AC,room,tin,i,d} +a_{th2,d},0) \\ Q_{AC,room,sc,i,d} = \max⁡(a_{sc1,d} × Q_{AC,room,sin,i,d} +a_{sc2,d},0)\]

b) 室iについて、日付dにおいて空調がOFFである場合

\[Q_{AC,room,tc,i,d} = 0 \\ Q_{AC,room,th,i,d} = 0 \\ Q_{AC,room,sc,i,d} = 0\]

定常熱取得を室負荷に変換するための係数 \(\{a_{tc1,d},a_{tc2,d}\}\)、 \(\{a_{th1,d},a_{th2,d}\}\)、\(\{a_{sc1,d},a_{sc2,d}\}\)は 地域別、室用途別、季節別(夏期、中間期、冬期)、及び前日の空調稼働状況別に定義されている。

これらの負荷 \(Q_{AC,room,tc,i,d}\)、\(Q_{AC,room,th,i,d}\)、\(Q_{AC,room,sc,i,d}\)と 内部発熱による負荷 \(Q_{AC,room,in,i,d}\) を基に、次の手順で日積算室負荷を算出する。

手順1)次のA、Bを求める。

a) \(Q_{AC,room,th,i,d} + Q_{AC,room,sc,i,d}<0\)の場合

\[A = Q_{AC,room,tc,i,d} \\ B = Q_{AC,room,th,i,d} + Q_{AC,room,sc,i,d}\]

b) \(Q_{AC,room,th,i,d} + Q_{AC,room,sc,i,d}≥0\) の場合

\[A = Q_{AC,room,tc,i,d} + Q_{AC,room,th,i,d} + Q_{AC,room,sc,i,d} \\ B = 0\]

手順2)次のC、Dを求める。

a)\(B + Q_{AC,room,in,i,d}<0\) の場合

\[C = A \\ D = B + Q_{AC,room,in,i,d}\]

b)\(B + Q_{AC,room,in,i,d}≥0\) の場合

\[C = A + B + Q_{AC,room,in,i,d} \\ D = 0\]

算出されたCを室iの日積算室負荷(冷房)\(Q_{AC,room,c,i,d}\)[Wh/(\(m^{2}\)・day)]、 Dを日積算室負荷(暖房)\(Q_{AC,room,h,i,d}\)[Wh/(\(m^{2}\)・day)]とする。 ただし、日付dが非空調日の場合は、これらはともに0となる。 非空調日か否かは、各室の室用途の標準室使用条件で定められている。

2.5 空調運転時間の算出

本節では、空調機器の運転時間の算出方法を示す。 まず、標準室使用条件を基に各空調対象室の使用時間を求め、これを使用して各空調機群の運転時間を求める。 更に、各空調機群の運転時間を元に、二次ポンプ群の使用時間、熱源群の使用時間を順に求める。

2.5.1 空調室の使用時間

各空調対象室の使用時間は「標準室使用条件」に基づき決定する。 標準室使用条件は室用途毎に定められており、 室用途毎に3つの「基本スケジュール(室使用パターン1, 2, 3)」があり、各日がどの基本スケジュールで動くかは「カレンダーパターン」として定められている。 また、「カレンダーパターン」は室用途毎に定められている。これらの情報を利用して、各日の空調室の使用時間を決定する。

なお、カレンダーパターンは「CALENDAR.csv」、 3つの基本スケジュールは「ROOM_COND.csv」、 各室用途がどのカレンダーパターンであるかは「ROOM_SPEC_H28.csv」、 上記3つのファイルを使用する際に必要となる検索キーは「ROOM_NAME.csv」で規定されている。

表 26. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(O_{AC,room,ref,x,d,t}\)

用途xの室における日付dの時刻tの室同時使用率

真偽値

標準室使用条件

\(U_{i}\)

室iの室用途

入力

表 27. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(O_{AC,room,i,d,t}\)

日付dの時刻tにおける室iの空調機の稼働状態

真偽値

2.5.2

\(O_{AC,room,i,d}\)

日付dにおける室iの空調機の稼働状態

真偽値

2.4.3、2.4.4

\(T_{AC,room,i,d}\)

日付dにおける室iの空調運転時間

時間/日

-

まず、日付d時刻tにおける室iの空調運転の有無 \(O_{AC,room,i,d,t}\) を定める。日付dの時刻tの室同時使用率 \(O_{AC,room,ref,x,d,t}\) を以下の手順で決定する。

  1. 室iの室用途 \(U_{i}\) のカレンダーパターン(A〜F)を調べ、CALENDAR.csv より各日がどの基本スケジュール(室使用パターン1, 2, 3)で運用されるかを調べる。

  2. ROOM_COND.csv には室使用パターン別に時々刻々の室同時使用率が規定されているため、各日の室使用パターンに基づき室同時使用率を決定する。

当該時刻の室同時使用率 \(O_{AC,room,ref,x,d,t}\) が0より大きければ、空調機が稼働していると判断し、 \(O_{AC,room,i,d,t}\) は真とする。
当該時刻の室同時使用率 \(O_{AC,room,ref,x,d,t}\) が0であれば、空調機は停止していると判断し、\(O_{AC,room,i,d,t}\) は偽とする。

日付dにおける室iの空調機の稼働状態 \(O_{AC,room,i,d}\) については、 日付dにおいて、1時間でも\(O_{AC,room,i,d,t}\) が真であれば、\(O_{AC,room,i,d}\)は真、 全ての時刻で\(O_{AC,room,i,d,t}\) が偽であれば、\(O_{AC,room,i,d}\)は偽とする。

日付dにおける室iの空調運転時間 \(T_{AC,room,i,d}\)は、 各日において、\(O_{AC,room,i,d,t}\)が真となる時間数をカウントして算出する。

<参考> 日付d時刻tにおける室iの空調運転の有無を定める際の具体的なファイルの操作方法(事務所等・事務室の例):

  1. ROOM_NAME.csv より、建物用途+室用途に基づき「検索キー(今回はO-1)」を取得

  2. ROOM_SPEC_H28.csv で 検索キー(O-1)を使用し「カレンダーパターンコード(A)」を取得

  3. CALENDAR.csv で カレンダーパターンコード(A)を使用し「日別のパターン(365要素の配列:1月1日木曜は”3”)」を取得

  4. ROOM_COND.csv で 日別パターン(365要素の配列:1月1日木曜は”3”)を使用し、該当する室使用パターン(ここでは"3")のT0~T23を参照し、0を超える場合はTRUEとする。※この作業を365日分繰り返し行う。

2.5.2 空調機群の運転時間

空調機群の運転時間は、当該空調機群が空調を行う室の使用時間の和集合として算出する。

表 28. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(O_{AC,room,i,d,t}\)

日付dの時刻tにおける室iの空調運転の有無

真偽値

2.5.1

\(n_{i}\)

空調機群iが接続されている空調室の数

入力

\(Q_{AC,ahu,room,c,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける日積算室負荷(冷房)

MJ/日

2.6.1.1

\(Q_{AC,ahu,room,h,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける日積算室負荷(暖房)

MJ/日

2.6.1.1

表 29. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(T_{AC,ahu,i,d}\)

日付dの空調機群iの運転時間

時間/日

2.6.1.2、2.6.1.3、2.6.2.2

\(T_{AC,ahu,aex,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの全熱交換器の運転時間

時間/日

2.7.1.6

\(T_{AC,ahu,c,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの冷房運転時間

時間/日

2.6.2.1、2.6.2.2、2.7.1.2、2.7.1.6

\(T_{AC,ahu,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの暖房運転時間

時間/日

2.6.2.2、2.7.1.2、2.7.1.6

\(O_{AC,ahu,i,d,t}\)

日付d時刻tにおける空調機群iの運転状態

真偽値

2.5.3

日付dにおける空調群iの運転時間\(T_{AC,ahu,i,d}\)は、 各時刻において、空調機群iに属する空調機jが空調をする室nのうち、 1つの室でも空調時間内であれば空調機群iは運転していると判断し、 各時刻の空調機群iの稼動状態を日単位で集計することにより算出する。

まず、日付dの時刻tにおける空調機群iの運転状態\(O_{AC,ahu,i,d,t}\)を算出する。 空調機群iが空調する室について、\(O_{AC,room,i,d,t}\)が1つの室でも真であれば、\(O_{AC,ahu,i,d,t}\)は真、 \(O_{AC,room,i,d,t}\)が全ての室で偽であれば、\(O_{AC,ahu,i,d,t}\)は偽とする。

また、日付dにおける空調機群iの運転時間 \(T_{AC,ahu,i,d}\) については、 各日において、\(O_{AC,ahu,i,d,t}\)が真となる時間数をカウントして算出する。

次に、各空調機群の冷房・暖房運転時間を算出する。 各空調機群の日積算室負荷を算出したが、同じ日に冷房室負荷と暖房室負荷の絶対値の両方が0より大きい数値になることがある。 これは、例えば午前中は暖房室負荷が発生していたが、午後からは冷房室負荷が発生するなど、 一日の中で両方の負荷が発生することを意味している。 ただし、本計算法では日積算室負荷を算出しているため、 一日のうちどの時間帯に冷房室負荷、暖房室負荷が発生したかは不明である。 そこで、冷房室負荷と暖房室負荷の絶対値の比率によって日積算空調運転時間を按分し、 冷房運転時間、暖房運転時間を決めることにした。 但し、ここで言う「冷房」及び「暖房」とは、発生した室負荷が冷房(または暖房)負荷であることを示しており、 室負荷に外気負荷を足した空調負荷が冷房(または暖房)負荷であるとは限らない。 また、詳細は後述するが、熱源システムの冷暖同時供給機能がない場合(季節により冷暖切り替え運転を行う場合)は、 冷房期及び中間期の暖房負荷、暖房期の冷房負荷は処理されずに無視されるとしている(これを未処理負荷と呼ぶ)。

空調機群iの冷房運転時間\(T_{AC,ahu,c,i,d}\)、暖房運転時間\(T_{AC,ahu,h,i,d}\)は次式で求める。

a) \(| Q_{AC,ahu,room,c,i,d}| ≦ |Q_{AC,ahu,room,h,i,d}|\) の場合

\[T_{AC,ahu,c,i,d} = ceil( T_{AC,ahu,i,d} \times \frac{|Q_{AC,ahu,room,c,i,d}|}{|Q_{AC,ahu,room,c,i,d}|+|Q_{AC,ahu,room,h,i,d}|} )\]
\[T_{AC,ahu,h,i,d} = T_{AC,ahu,i,d} - T_{AC,ahu,c,i,d}\]

b) \(| Q_{AC,ahu,room,c,i,d}| > |Q_{AC,ahu,room,h,i,d}|\) の場合

\[T_{AC,ahu,h,i,d} = ceil( T_{AC,ahu,i,d} \times \frac{|Q_{AC,ahu,room,h,i,d}|}{|Q_{AC,ahu,room,c,i,d}|+|Q_{AC,ahu,room,h,i,d}|} )\]
\[T_{AC,ahu,c,i,d} = T_{AC,ahu,i,d} - T_{AC,ahu,h,i,d}\]

式中の「ceil」とは、小数点以下を切り上げて整数値で値を求めることを意味する関数である。

ただし、外気負荷のみを処理する空調機群については処理する室負荷は冷房、暖房ともに0となるので、 便宜上次式により算出する。

\[T_{AC,ahu,c,i,d} = T_{AC,ahu,i,d}\]
\[T_{AC,ahu,h,i,d} = 0\]

全熱交換器の運転時間 \(T_{AC,ahu,aex,i,d}\)は、空調機群iの運転時間と同じであるとする。

\[T_{AC,ahu,aex,i,d} = T_{AC,ahu,i,d}\]

2.5.3 二次ポンプ群の運転時間

二次ポンプ群の運転時間は、当該二次ポンプ群が冷温熱を供給する空調機群の運転時間の和集合として算出する。

表 30. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(O_{AC,ahu,j,d,t}\)

日付d時刻tにおける空調機群jの運転状態

真偽値

2.5.2

\(n_i\)

二次ポンプ群iが接続されている空調機群の数

入力

表 31. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(T_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける運転時間

時間/日

2.6.3.1、2.7.2.2、2.7.2.7

\(O_{AC,pump,j,d,t}\)

日付dの時刻tにおける二次ポンプ群jの運転状態

真偽値

2.5.4

日付dにおける二次ポンプ群iの運転時間 \(T_{AC,pump,i,d}\)は、 各時刻において、二次ポンプ群i が冷温水を供給する空調機群のうち 1つの空調機群でも運転していれば二次ポンプ群iは運転していると判断し、 各時刻の二次ポンプ群i の稼働状態を日単位で集計することにより算出する。

まず、日付dの時刻tにおける二次ポンプ群iの運転状態\(O_{AC,pump,i,d,t}\)を算出する。 二次ポンプ群i が冷温水を供給する空調機群について、 \(O_{AC,ahu,i,d,t}\)が1つの空調機群でも真であれば、\(O_{AC,pump,i,d,t}\)は真、 \(O_{AC,ahu,i,d,t}\)が全ての空調機群で偽であれば、\(O_{AC,pump,i,d,t}\)は偽とする。

また、日付dにおける二次ポンプ群iの運転時間\(T_{AC,pump,i,d}\)は、 各日において、\(O_{AC,pump,i,d,t}\)が真となる時間数をカウントして算出する。

2.5.4 熱源群の運転時間

熱源群の運転時間は、当該熱源群が生成した冷温熱を搬送する二次ポンプ群の運転時間の和集合として算出する。

表 32. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(O_{AC,pump,j,d,t}\)

日付dの時刻tにおける二次ポンプ群jの運転状態

真偽値

2.5.3

\(n_i\)

熱源機群iが接続されている二次ポンプ群の数

入力

表 33. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(T_{AC,ref,base,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの標準運転時間

時間/日

2.7.3.2、2.7.3.6、2.7.3.11

日付dにおける熱源群iの標準運転時間 \(T_{AC,ref,base,i,d}\)は、各時刻において、 熱源群iが生成した冷温熱を搬送するための二次ポンプ群が1つでも運転していれば、熱源群iは運転していると判断し、 各時刻の熱源群iの稼働状態を日単位で集計することにより算出する。 なお、添え字jは各熱源群が接続する二次ポンプ群について和集合を得ることを表している。

まず、日付dの時刻tにおける熱源機群iの運転状態 \(O_{AC,ref,i,d,t}\)を求める。 熱源群i が冷温熱を供給する二次ポンプ群について、 \(O_{AC,pump,i,d,t}\)が1つの二次ポンプ群でも真であれば、\(O_{AC,ref,i,d,t}\)は真、 \(O_{AC,pump,i,d,t}\)が全ての二次ポンプ群で偽であれば、\(O_{AC,ref,i,d,t}\)は偽とする。

熱源群iの標準運転時間 \(T_{AC,ref,base,i,d} \)は次式で算出する。

\[T_{AC,ref,base,i,d} = count \{ t │ O_{AC,ref,i,d,t} \}\]

2.6 空調負荷の算出

2.6.1 空調機群の熱負荷

各室の日積算室負荷から、各空調群が処理する負荷(空調機群の熱負荷)を算出する方法を示す。

2.6.1.1 空調機群が処理する日積算室負荷

各空調機群が処理する日積算室負荷は、空調機群が負荷を処理する室の室負荷を集計することにより算出する。

表 34. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{AC,room,c,r,d}\)

日付dにおける室rの日積算室負荷(冷房)

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.4

\(Q_{AC,room,h,r,d}\)

日付dにおける室rの日積算室負荷(暖房)

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.4

\(A_{room,r}\)

室rの床面積

\(m^{2}\)

入力

\(n_{i}\)

空調機群iが負荷を処理する室の総数

入力

表 35. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,ahu,room,c,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける日積算室負荷(冷房)

MJ/日

2.5.2、2.6.1.3、2.6.2.1

\(Q_{AC,ahu,room,h,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける日積算室負荷(暖房)

MJ/日

2.5.2、2.6.1.3

空調機群iの日付dにおける日積算室負荷(冷房)\(Q_{AC,ahu,room,c,i,d}\) と 日積算室負荷(暖房)\(Q_{AC,ahu,room,h,i,d}\) は次式により算出する。 外気負荷のみを処理する空調機群については、日積算室負荷は0とし、後述する外気負荷のみを積算することとする。

a) 空調機群iが室負荷を処理する場合

\[Q_{AC,ahu,room,c,i,d} = \sum_{r=1}^{n_{i}} (Q_{AC,room,c,r,d} × A_{room,r} )×3600×10^{-6} \\ Q_{AC,ahu,room,h,i,d} = \sum_{r=1}^{n_{i}} (Q_{AC,room,h,r,d} × A_{room,r} )×3600×10^{-6}\]

b) 空調機群iが室負荷を処理しない場合(外気負荷のみを処理する場合)

\[Q_{AC,ahu,room,c,i,d} = 0 \\ Q_{AC,ahu,room,h,i,d} = 0\]
2.6.1.2 外気負荷

空調機群が処理する外気負荷を算出する。

表 36. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(T_{AC,ahu,i,d}\)

日付dの空調機群iの運転時間

時間/日

2.5.2

\(H_{AC,room,d}\)

日付dにおける空調時の室内空気エンタルピー

kJ/kg

附属書A11

\(H_{AC,oa,d}\)

日付dにおける外気エンタルピー

kJ/kg

附属書A8

\(V_{AC,ahu,oa,i}\)

空調機群iの取入れ外気量

kg/s

入力

\(V_{AC,ahu,aex,i}\)

空調機群iに属する全熱交換器の給気風量

kg/s

入力

\(\eta_{ahu,aex,i}\)

空調機群iに属する全熱交換器の全熱交換効率

入力

\(Mode_{d}\)

日付dにおける空調機の運転モード

附属書A5

表 37. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(ΔH_{AC,oa,d}\)

日付dにおける外気と室内のエンタルピー差分

kJ/kg

2.6.2.1

\(q_{AC,ahu,oa,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの外気負荷

kW

2.6.1.3

日付dにおける空調機群iの外気負荷\(q_{AC,ahu,oa,i,d}\)は次式により算出する。

まず、室内外のエンタルピー差は次式で算出する。

\[ΔH_{AC,oa,d} = H_{AC,oa,d} - H_{AC,room,d}\]

外気負荷を算出する際に、各空調機群に全熱交換器がある場合の負荷削減効果を見込むが、 全熱交換器に自動換気切換機能が採用されているかどうかで算出方法が異なる。

a) 空調機群iが室内負荷のみを処理する場合 または \(T_{AC,ahu,i,d}=0\) である場合

\[q_{AC,ahu,oa,i,d} = 0\]

b) 上記のa)以外の場合

 b-1) 暖房期の場合

  b-1-1) 全熱交換器の自動換気切換機能が有効で、\(ΔH_{AC,oa,d}>0\)である場合

\[q_{AC,ahu,oa,i,d} = ∆H_{AC,oa,d} × V_{AC,ahu,oa,i}\]

  b-1-2) 上記のb-1-1)以外の場合

\[q_{AC,ahu,oa,i,d} = ∆H_{AC,oa,d} × max⁡(0,V_{AC,ahu,oa,i} - V'_{AC,ahu,aex,i} × \eta'_{ahu,aex,i})\]

 b-2) 冷房期または中間期の場合

  b-2-1) 全熱交換器の自動換気切換機能が有効で、\(ΔH_{AC,oa,d}≦0\)である場合

\[q_{AC,ahu,oa,i,d} = ∆H_{AC,oa,d} × V_{AC,ahu,oa,i}\]

  b-2-2) 上記のb-2-1)以外の場合

\[q_{AC,ahu,oa,i,d} = ∆H_{AC,oa,d} × max⁡(0,V_{AC,ahu,oa,i} - V'_{AC,ahu,aex,i} × \eta'_{ahu,aex,i})\]

式中の\(V'_{AC,ahu,aex,i}\)は、外気導入量で上限をかけた空調機群iに属する全熱交換器の給気風量であり 次式で算出する。

\[V'_{AC,ahu,aex,i} = min⁡(V_{AC,ahu,aex,i},V_{AC,ahu,oa,i})\]

式中の\(\eta'_{ahu,aex,i}\)は、実動性能を加味して補正された空調機群iに属する全熱交換器の全熱交換効率であり、 次式で算出する。 \(C_{tol}\)は表示値に関する係数、\(C_{eff}\)は有効換気量率に関する係数、 \(C_{bal}\)は給気量と排気量のバランスに関する係数である。

\[\eta'_{ahu,aex,i} = \eta_{ahu,aex,i} × C_{tol} × C_{eff} × C_{bal} \\ C_{tol} = 0.95 \\ C_{eff} = 1-(1/0.85-1)×(1-\eta_{ahu,aex,i})/\eta_{ahu,aex,i} \\ C_{bal} = 0.67\]

\(C_{tol}\)は JIS B 8628:2003 で規定された表示値の許容範囲を考慮した係数、 \(C_{eff}\)は同規格における有効換気量率の許容範囲を考慮した係数、 \(C_{bal}\)は建築設備設計基準(国土交通省大臣官房官庁営繕部 設備・環境課監修)の記載(全熱交換器の採用は、 排気量が外気量の 40%程度確保できる場合等とする) を参考に、 実際の給気量と排気量の比率を2:1と想定した場合の全熱交換効率の低減率である。 実際には、採用する機種の設計条件下における有効換気量率及び全熱交換効率を用いることで、 より良好な全 熱交換効率が得られることがあり得るが、 現時点では設計図書にこれらを明記する方法や施工及び竣工後の調整や確認の方法が課題となっており、 上記のように安全側(効率が低くなる側)を想定した係数で計算をすることにしている。

2.6.1.3 日積算空調負荷

日積算空調負荷は、各空調機群の室負荷に外気負荷を足し合わせて算出する。この際、外気カット制御の導入効果を見込む。

表 38. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{AC,ahu,room,c,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける日積算室負荷(冷房)

MJ/日

2.6.1.1

\(T_{AC,ahu,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの運転時間

時間/日

2.5.2

\(T_{AC,ahu,c,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの冷房運転時間

時間/日

2.5.2

\(T_{AC,ahu,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの暖房運転時間

時間/日

2.5.2

\(q_{AC,ahu,oa,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの外気負荷

kW

2.6.1.2

\(Q_{AC,ahu,room,h,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける日積算室負荷(冷房)

MJ/日

2.6.1.1

\(Q_{AC,ahu,room,h,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける日積算室負荷(暖房)

MJ/日

2.6.1.1

表 39. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,ahu,c,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの日積算空調負荷(冷房)

MJ/日

2.6.2.3、2.7.1.2

\(Q_{AC,ahu,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの日積算空調負荷(暖房)

MJ/日

2.6.2.3、2.7.1.2

日積算空調負荷は、冷房負荷と暖房負荷に分けて算出する。 ただし、算出された冷房負荷の値が負である場合はその値は暖房負荷とし、 算出された暖房負荷の値が正である場合はその値は冷房負荷として扱うものとする。

まず、次の \(Q_{ahu,c}\) [MJ/日] と \(Q_{ahu,h}\) [MJ/日] を算出する。

a) \(T_{AC,ahu,c,i,d}=0\) かつ \(T_{AC,ahu,h,i,d}=0\) の場合(外気負荷だけの場合)

  a-1) 外気カット制御がない場合

\[Q_{ahu,c} = q_{AC,ahu,oa,i,d} × T_{AC,ahu,c,i,d} × 3600 × 10^{-3} \\ Q_{ahu,h} = 0\]

  a-2) 外気カット制御がある場合     a-2-1) \(T_{AC,ahu,i,d}>1\)

\[Q_{ahu,c} = q_{AC,ahu,oa,i,d} × (T_{AC,ahu,c,i,d}-1) × 3600 × 10^{-3} \\ Q_{ahu,h} = 0\]

    a-2-2) a-2-1)に該当しない場合

\[Q_{ahu,c} = q_{AC,ahu,oa,i,d} × T_{AC,ahu,c,i,d} × 3600 × 10^{-3} \\ Q_{ahu,h} = 0\]

b) a)に該当しない場合

  b1-1) \(T_{AC,ahu,c,i,d}>0\) の場合

    b1-1-1) 外気カット制御があり、\(T_{AC,ahu,c,i,d}>1\) かつ \(T_{AC,ahu,c,i,d}>=T_{AC,ahu,h,i,d}\) の場合

\[Q_{ahu,c} = Q_{AC,ahu,room,c,i,d} + q_{AC,ahu,oa,i,d} × (T_{AC,ahu,c,i,d}-1) × 3600 × 10^{-3}\]

    b1-1-2) b1-1-1)に該当しない場合

\[Q_{ahu,c} = Q_{AC,ahu,room,c,i,d} + q_{AC,ahu,oa,i,d} × T_{AC,ahu,c,i,d} × 3600 × 10^{-3}\]

  b1-2) b1-1) に該当しない場合

\[Q_{ahu,c} = 0\]

 b2-1) \(T_{AC,ahu,h,i,d}>0\) の場合

    b2-1-1) 外気カット制御があり、\(T_{AC,ahu,h,i,d}>1\) かつ \(T_{AC,ahu,c,i,d} < T_{AC,ahu,h,i,d}\) の場合

\[Q_{ahu,h} = Q_{AC,ahu,room,h,i,d} + q_{AC,ahu,oa,i,d} × (T_{AC,ahu,h,i,d}-1) × 3600 × 10^{-3}\]

    b2-1-2) b2-1-1)に該当しない場合

\[Q_{ahu,h} = Q_{AC,ahu,room,h,i,d} + q_{AC,ahu,oa,i,d} × T_{AC,ahu,h,i,d} × 3600 × 10^{-3}\]

    b2-2) b2-1) に該当しない場合

\[Q_{ahu,h} = 0\]

\(Q_{ahu_c}\) と \(Q_{ahu_c}\) を用いて、空調機群iの日積算空調負荷を次式で算出する。

a) 空調機群iの冷暖同時供給が「有」の場合

\[Q_{AC,ahu,c,i,d} = Q_{ahu,c} \\ Q_{AC,ahu,h,i,d} = Q_{ahu,h}\]

b) 空調機群iの冷暖同時供給が「無」の場合

 b-1) 運転モードが「冷房」もしくは「中間」である場合

\[Q_{AC,ahu,c,i,d} = \max⁡(0,Q_{ahu,c}) \\ Q_{AC,ahu,h,i,d} = \max⁡(0,Q_{ahu,h})\]

 b-2) 運転モードが「暖房」である場合

\[Q_{AC,ahu,c,i,d} = \min⁡(0,Q_{ahu,c}) \\ Q_{AC,ahu,h,i,d} = \min⁡(0,Q_{ahu,h})\]

2.6.2 二次ポンプ群の熱負荷

2.6.2.1 外気冷房制御による負荷削減量

日付dにおける空調機群iの外気冷房制御による負荷削減量を算出する。

表 40. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{AC,ahu,room,c,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける日積算室負荷(冷房)

MJ/日

2.6.1.1

\(V_{AC,ahu,sa,i}\)

給気ファンの定格風量

kg/s

入力

\(V_{AC,ahu,oa,i}\)

空調機群iの取入れ外気量

kg/s

入力

\(T_{AC,ahu,c,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける空調(冷房)の運転時間数

時間/日

2.5.2

\(ΔH_{AC,oa,d}\)

日付dにおける外気と室内のエンタルピー差分

kJ/kg

2.6.1.2

表 41. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(V_{AC,ahu,oacool,i,d}\)

外気冷房時給気風量

kg/s

-

\(Q_{AC,ahu,oacool,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの外気冷房制御による負荷削減量

MJ/日

2.6.2.3

まず、外気冷房時給気風量 \(V_{AC,ahu,oacool,i,d}\) を算出する。 外気冷房時給気風量は給気ファンの定格風量 \(V_{AC,ahu,sa,i}\) を超えないものとする。

a) 外気冷房制御が有効 かつ \(T_{AC,ahu,c,i,d}>0\)

\[V_{AC,ahu,oacool,i,d} = \min⁡(V_{AC,ahu,sa,i},\max⁡(V_{AC,ahu,oa,i},V)) - V_{AC,ahu,oa,i} \\ V= \frac{ Q_{AC,ahu,room,c,i,d} × 10^3}{3600 × (-ΔH_{AC,oa,d}) ×T_{AC,ahu,c,i,d} }\]

b) 外気冷房制御が無効 または \(T_{AC,ahu,c,i,d}=0\)

\[V_{AC,ahu,oacool,i,d} = 0\]

外気冷房制御による負荷削減量\(Q_{AC,ahu,oacool,i,d}\)は次式により算出する。

\[Q_{AC,ahu,oacool,i,d} = V_{AC,ahu,oacool,i,d} × (-ΔH_{AC,oa,d}) × T_{AC,ahu,c,i,d} × 10^{-3} /3600\]
2.6.2.2 ファン発熱量

空調機群のファンによる発熱量を算出する。

表 42. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(T_{AC,ahu,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの運転時間

時間/日

2.5.2

\(T_{AC,ahu,c,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの冷房運転時間

時間/日

2.5.2

\(T_{AC,ahu,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの暖房運転時間

時間/日

2.5.2

\(E_{AC,ahu,c,i,d}\)

 日付dにおける空調機群iに属する送風機の冷房運転時の消費電力

kW

2.7.1.4

\(E_{AC,ahu,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iに属する送風機の暖房運転時の消費電力

kW

2.7.1.4

\(L_{AC,ahu,c,i,d}\)

 日付dにおける空調機群iの冷房運転時の負荷率

2.7.1.2

\(L_{AC,ahu,h,i,d}\)

 日付dにおける空調機群iの暖房運転時の負荷率

2.7.1.2

表 43. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,ahu,heat,c,i,d}\)

日付dにおける空調機群iのファン発熱量(冷水運転時)

MJ/日

2.6.2.3

\(Q_{AC,ahu,heat,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iのファン発熱量(温水運転時)

MJ/日

2.6.2.3

空調機群のファンによる発熱量 \(Q_{AC,ahu,heat,c,i,d}\) 及び \(Q_{AC,ahu,heat,h,i,d}\)は次式で算出する。 なお、発熱量を計上するのは、空調機群iに属する空調機の種類が「空調機」である場合のみとする。

a) 空調機群iに属する空調機の種類に「空調機」が含まれる場合

a-1) \(L_{AC,ahu,c,i,d}≥0\) かつ \(L_{AC,ahu,h,i,d}<0\)

\[Q_{AC,ahu,heat,c,i,d} = f_{fan,heat} × E_{AC,ahu,c,i,d} × T_{AC,ahu,c,i,d}×3.6 \\ Q_{AC,ahu,heat,h,i,d} = f_{fan,heat} × E_{AC,ahu,h,i,d} × T_{AC,ahu,h,i,d}×3.6\]

a-2) \(L_{AC,ahu,c,i,d}≥0\) かつ \(L_{AC,ahu,h,i,d}≥0\)

\[Q_{AC,ahu,heat,c,i,d} = f_{fan,heat} × (E_{AC,ahu,c,i,d} + E_{AC,ahu,h,i,d} )×T_{AC,ahu,i,d}×3.6 \\ Q_{AC,ahu,heat,h,i,d} = 0\]

a-3) \(L_{AC,ahu,c,i,d}<0\) かつ \(L_{AC,ahu,h,i,d}<0\)

\[Q_{AC,ahu,heat,c,i,d} = 0 \\ Q_{AC,ahu,heat,h,i,d} = f_{fan,heat} × (E_{AC,ahu,c,i,d} + E_{AC,ahu,h,i,d}) × T_{AC,ahu,i,d}×3.6\]

a-4) \(L_{AC,ahu,c,i,d}<0\) かつ \(L_{AC,ahu,h,i,d}≥0\)

\[Q_{AC,ahu,heat,c,i,d} = f_{fan,heat} × E_{AC,ahu,h,i,d} × T_{AC,ahu,c,i,d} × 3.6 \\ Q_{AC,ahu,heat,h,i,d} = f_{fan,heat} × E_{AC,ahu,c,i,d} × T_{AC,ahu,h,i,d} × 3.6\]

b) a)以外の場合

\[Q_{AC,ahu,heat,c,i,d}=0 \\ Q_{AC,ahu,heat,h,i,d}=0\]
2.6.2.3 二次ポンプ負荷

空調機群が処理する空調負荷より、各二次ポンプ群が処理する負荷(二次ポンプ負荷)を算出する。

表 44. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(n_{i}\)

二次ポンプ群iに接続する空調機群の数

入力

\(Q_{AC,ahu,c,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの日積算空調負荷(冷房)

MJ/日

2.6.1.3

\(Q_{AC,ahu,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの日積算空調負荷(暖房)

MJ/日

2.6.1.3

\(Q_{AC,ahu,heat,c,i,d}\)

日付dにおける空調機群iのファン発熱量(冷水運転時)

MJ/日

2.6.2.2

\(Q_{AC,ahu,heat,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iのファン発熱量(温水運転時)

MJ/日

2.6.2.2

\(Q_{AC,ahu,oacool,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの外気冷房制御による負荷削減量

MJ/日

2.6.2.1

表 45. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,pump,i,d}\)

日付dにおける二次ポンプ群iの二次ポンプ負荷

MJ/日

2.6.3.3、2.7.2.2

各二次ポンプ群が処理する負荷は、二次ポンプ群が冷温水を供給する空調機群の空調負荷を積算し、 外気冷房の効果と空調機ファンの発熱量を積算して算出する。ここで、二次ポンプは例え物理的に1台しかなくても、 冷熱を処理する冷水二次ポンプと温熱を処理する温水二次ポンプが別々にあると想定して計算を行う。  添え字jは各ポンプ群が冷水を供給する空調機群について積算することを表している。

a) 二次ポンプが冷水ポンプの場合

\[Q_{AC,pump,i,d} = \sum_{j=1}^{n_i} (C+H)\]
\[C = \begin{cases} Q_{AC,ahu,c,j,d} - Q_{AC,ahu,oacool,j,d} + Q_{AC,ahu,heat,c,j,d}, Q_{AC,ahu,c,j,d}>0 かつ Q_{AC,ahu,oacool,j,d}≤0 \\ Q_{AC,ahu,c,j,d} - Q_{AC,ahu,oacool,j,d}, Q_{AC,ahu,c,j,d}>0 かつ Q_{AC,ahu,oacoo,j,d}>0 かつ |Q_{AC,ahu,c,j,d}-Q_{AC,ahu,oacool,j,d} |≥1 \\ 0, その他 \\ \end{cases}\]
\[H = \begin{cases} Q_{AC,ahu,h,j,d} + Q_{Ac,ahu,heat,h,j,d} - Q_{AC,ahu,oacool,j,d}, Q_{AC,ahu,h,j,d}>0 \\ 0 ,Q_{AC,ahu,h,j,d}≤0 \\ \end{cases}\]

b) 二次ポンプが温水ポンプの場合

\[Q_{AC,pump,i,d} = (-1) × \sum_{j=1}^{n_i} (C+H)\]
\[C = \begin{cases} Q_{AC,ahu,c,j,d} + Q_{Ac,ahu,heat,j,d} ,Q_{AC,ahu,c,j,d}<0 \\ 0 , Q_{AC,ahu,c,j,d}≥0 \\ \end{cases}\]
\[H = \begin{cases} Q_{AC,ahu,h,j,d} + Q_{Ac,ahu,heat,j,d} ,Q_{AC,ahu,h,j,d}<0 \\ 0 ,  Q_{AC,ahu,h,j,d}≥0 \\ \end{cases}\]

上式にて(-1)をかけているが、これはこれまで負の値として扱ってきた暖房負荷について、 便宜上正の値になるように符号を反転させるための措置である。

なお、外気冷房制御が有効であるシステムにおいて、外気冷房制御が有効である日については、ファンの発熱量は0であるとする。 これは、外気冷房が有効であるシステムにおいて、全ての空調負荷が外気取り入れによって処理される場合は見かけ上の空調負荷は0となるが、 この場合にファンの発熱量を別途足してしまうと極少量の負荷が計算上残ってしまい、これが熱源機器や二次ポンプのエネルギー消費量に大きな影響を与えてしまうからである。 これを回避するために、外気冷房制御が有効であるシステムにおいて、外気冷房制御が有効である日についてはファンの発熱量は無視することにする。

2.6.3 熱源群の熱負荷

2.6.3.1 二次ポンプの発熱量

二次ポンプの発熱量を算出する。

表 46. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC,pump,i,d}\)

日付dにおける二次ポンプ群iの消費電力

kW

2.7.2.6

\(T_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける運転時間

時/日

2.5.3

表 47. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,pump,heat,j,d}\)

日付dにおける二次ポンプ群jのポンプの発熱量

MJ/日

2.6.3.3

二次ポンプの発熱量は次式で算出する。

\[Q_{AC,pump,heat,i,d} = f_{pump,heat} × E_{AC,pump,i,d} × T_{AC,pump,i,d} × 3600×10^{-3}\]
2.6.3.2 蓄熱槽の熱損失

蓄熱槽の熱損失による熱負荷の増加分を算出する。

表 48. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{AC,ref,ts,i,cap}\)

熱源群iの蓄熱槽容量

MJ

入力

表 49. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,ref,ts,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの蓄熱槽からの熱損失量

MJ/日

2.6.3.3

日付dにおける熱源群iの蓄熱槽からの熱損失量\(Q_{AC,ref,ts,i,d}\)は次式で算出する。

a) 蓄熱槽がある場合

\[ Q_{AC,ref,ts,i,d} = f_{ref,ts,loss} × Q_{AC,ref,ts,i,cap}\]

b) 蓄熱槽がない場合

\[ Q_{AC,ref,ts,i,d} = 0\]
2.6.3.3 熱源負荷

各熱源群が処理する熱源負荷は、熱源群が冷温熱を供給する二次ポンプ群のポンプ負荷を積算し、 これにポンプの発熱量と蓄熱槽があるシステムについては蓄熱槽の損失分を積算して算出する。 熱源機器もポンプと同様に、冷熱を供給する冷熱源システムと温熱を供給する温熱源システムが別々にあると想定して計算を行う。

表 50. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(n_{i}\)

熱源群iに接続する二次ポンプ群の数

入力

\(Q_{AC,ref,ts,i,cap}\)

熱源群iの蓄熱槽容量

MJ

入力

\(Q_{AC,pump,i,d}\)

日付dにおける二次ポンプ群iの二次ポンプ負荷

MJ/日

2.6.2.3

\(Q_{AC,pump,heat,j,d}\)

日付dにおける二次ポンプ群jのポンプの発熱量

MJ/日

2.6.3.1

\(Q_{AC,ref,ts,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの蓄熱槽からの熱損失量

MJ/日

2.6.3.2

表 51. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源機iの熱負荷

MJ/日

2.7.3.6、2.7.3.11

まず、次式で定義する \(Q_{AC,ref,base,i,d}\)を算出する。 添え字jは各熱源群が冷熱を供給する二次ポンプ群について積算することを表している。

a) 冷熱源システムの場合

\[Q_{AC,ref,base,i,d} = \sum_{j=1}^{n_i} (Q_{AC,pump,j,d}+Q_{AC,pump,heat,j,d} )\]

ただし、\(Q_{AC,pump,j,d}=0\)の場合、\(Q_{AC,pump,heat,j,d}=0\)とする。

b) 温熱源システムの場合

\[Q_{AC,ref,base,i,d} = \sum_{j=1}^{n_i} (Q_{AC,pump,j,d}-Q_{AC,pump,heat,j,d} )\]

ただし、\(Q_{AC,pump,j,d}>Q_{AC,pump,heat,j,d}\) を満たす二次ポンプ群jのみ。

次に、蓄熱槽からの放熱分を加味し、熱源負荷を算出する。

a) 蓄熱槽がある場合

\[Q_{AC,ref,i,d} = min⁡( Q_{AC,ref,base,i,d} + Q_{AC,ref,ts,i,d}, f_{ref,ts,eff} × Q_{AC,ref,ts,i,cap} )\]

b) 蓄熱槽がない場合

\[Q_{AC,ref,i,d} = Q_{AC,ref,base,i,d}\]

ここで、\(f_{ref,ts,eff}\)は蓄熱槽効率であり、蓄熱槽タイプによって定まる。

蓄熱槽タイプ 蓄熱槽効率

水蓄熱(混合型)

0.8

水蓄熱(成層型)

0.9

氷蓄熱

1.0

2.7 設計一次エネルギー消費量の算出

2.7.1 空調機群の一次エネルギー消費量

2.7.1.1 空調機群の定格消費電力

空調機群の定格消費電力は、当該空調機群に属する送風機の消費電力の総和とする。

表 52. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC,ahu,i,j,fsa}\)

空調機群iに属する送風機jの給気送風機の消費電力

kW

入力

\(E_{AC,ahu,i,j,fra}\)

空調機群iに属する送風機jの還気送風機の消費電力

kW

入力

\(E_{AC,ahu,i,j,foa}\)

空調機群iに属する送風機jの外気送風機の消費電力

kW

入力

\(E_{AC,ahu,i,j,fex}\)

空調機群iに属する送風機jの排気送風機の消費電力

kW

入力

表 53. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{AC,ahu,i,j,rated}\)

空調機群iに属する送風機jの定格消費電力

kW

2.7.1.4

\[E_{AC,ahu,i,j,rated} = E_{AC,ahu,i,j,fsa} + E_{AC,ahu,i,j,fra} + E_{AC,ahu,i,j,foa} + E_{AC,ahu,i,j,fex}\]
2.7.1.2 空調機群の負荷率

空調機群の負荷率は、当該空調機群が処理する空調負荷(コイル負荷)によって定まる。

表 54. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(q_{AC,ahu,c,i,rated}\)

空調機群iの定格冷却能力

kW

入力

\(q_{AC,ahu,h,i,rated}\)

空調機群iの定格加熱能力

kW

入力

\(Q_{AC,ahu,c,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの日積算空調負荷(冷房)

MJ/日

2.6.1.3

\(Q_{AC,ahu,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの日積算空調負荷(暖房)

MJ/日

2.6.1.3

\(T_{AC,ahu,c,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの冷房運転時間数

時間/日

2.5.2

\(T_{AC,ahu,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの暖房運転時間数

時間/日

2.5.2

\(Mode_d\)

日付dにおける空調機の運転モード

2.8.5

表 55. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(L_{AC,ahu,c,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの冷房運転時の負荷率

2.7.1.3

\(L_{AC,ahu,h,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの暖房運転時の負荷率

2.7.1.3

まず、日付dにおける空調機群iの冷房期の負荷率 \(L_{AC,ahu,mix,c,i,d}\)、日付dにおける空調機群iの暖房期の負荷率\(L_{AC,ahu,mix,h,i,d}\)を算出する。 本計算法においては、日積算負荷を用いて日平均負荷率を算出し、一日を通してこの一定の負荷率で運転すると想定してエネルギー消費量の計算を行う。

\[L_{AC,ahu,mix,c,i,d} = \begin{cases} F( 0 ), & :T_{AC,ahu,c,i,d} = 0 \\ F( \frac{Q_{AC,ahu,c,i,d} / T_{AC,ahu,c,i,d}}{q_{AC,ahu,c,i,rated}×3600×10^{-3}}), & :T_{AC,ahu,c,i,d}>0, Q_{AC,ahu,c,i,d}≧0 \\ F( \frac{Q_{AC,ahu,c,i,d} / T_{AC,ahu,c,i,d}}{q_{AC,ahu,h,i,rated}×3600×10^{-3}}), & :T_{AC,ahu,c,i,d}>0, Q_{AC,ahu,c,i,d}<0 \end{cases}\]
\[L_{AC,ahu,mix,h,i,d} = \begin{cases} F( 0 ), & :T_{AC,ahu,h,i,d} = 0 \\ F( \frac{Q_{AC,ahu,h,i,d} / T_{AC,ahu,h,i,d}}{q_{AC,ahu,c,i,rated}×3600×10^{-3}}), & :T_{AC,ahu,h,i,d}>0, Q_{AC,ahu,h,i,d}≧0 \\ F( \frac{Q_{AC,ahu,h,i,d} / T_{AC,ahu,h,i,d}}{q_{AC,ahu,h,i,rated}×3600×10^{-3}}), & :T_{AC,ahu,h,i,d}>0, Q_{AC,ahu,h,i,d}<0 \end{cases}\]

ここで、上記の式の関数Fは次のように定義する。 関数 \(floor(x)\)は実数xに対してx以下の最大の整数を求める関数であり、 関数 \(ceil(x)\)は実数xに対してx以上の最小の整数を求める関数である。

\[F(L) = \begin{cases} \frac{floor(L×10)}{10} + 0.05, & :L>0 \\ \frac{ceil(L×10)}{10} - 0.05, & :L<0 \\ 0, & :L=0 \end{cases}\]

日付dにおける空調機群iの冷房運転時の負荷率、暖房運転時の負荷率は次式で算出する。 なお、冷暖同時運転がないシステムにおいて、負荷率を0にせずに微小な値 ε(=0.01)とするのは、 空調機群が完全に停止するわけではなく低負荷で動いているとしてエネルギー消費量を算出するためである。

a) 空調機群iが「冷暖同時運転あり」の場合

\[L_{AC,ahu,c,i,d} = L_{AC,ahu,mix,c,i,d} \\ L_{AC,ahu,h,i,d} = L_{AC,ahu,mix,h,i,d}\]

b) 空調機群iが「冷暖同時運転なし」の場合

 b-1) Mode_d=冷房期の場合

\[L_{AC,ahu,c,i,d} = \max ⁡(L_{AC,ahu,mix,c,i,d},ε) \\ L_{AC,ahu,h,i,d} = \max⁡ (L_{AC,ahu,mix,h,i,d},ε)\]

 b-2) Mode_d=暖房期の場合

\[L_{AC,ahu,c,i,d} = \min⁡(L_{AC,ahu,mix,c,i,d},-ε) \\ L_{AC,ahu,h,i,d} = \min⁡(L_{AC,ahu,mix,h,i,d},-ε)\]
2.7.1.3 風量制御方式によって定まる係数

風量制御による省エネルギー効果を算出するための係数を算出する。

表 56. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(f_{AC,ahu,i,j,min}\)

最小風量比率(定風量制御の場合は1.0とする)

入力

\(L_{AC,ahu,C,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの冷房運転時の負荷率

2.7.1.2

\(L_{AC,ahu,H,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの暖房運転時の負荷率

2.7.1.2

表 57. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(f_{AC,ahu,C,i,j,d}\)

空調機群iに属する送風機jの風量制御方式によって定まる係数(冷房)

2.7.1.4

\(f_{AC,ahu,H,i,j,d}\)

空調機群iに属する送風機jの風量制御方式によって定まる係数(暖房)

2.7.1.4

空調機群iの風量制御方式によって定まる係数\(f_{AC,ahu,C,i,j,d}\)、\(f_{AC,ahu,H,i,j,d}\)は次式で求める。

a} \(L_{AC,ahu,i,d}<1.0\)の場合

\[f_{AC,ahu,C,i,d} = \max( F_{AC,ahu,i,j}(L_{AC,ahu,C,i,d}) , f_{AC,ahu,i,j,min} ) \\ f_{AC,ahu,H,i,d} = \max( F_{AC,ahu,i,j}(L_{AC,ahu,H,i,d}) , f_{AC,ahu,i,j,min} ) \\ F_{AC,ahu,i,j}(L) = a_{i,j} × |L|^4 + b_{i,j} × |L|^3 + c_{i,j} × |L|^2 + d_{i,j} × |L| + e_{i,j}\]

b) \(L_{AC,ahu,i,d}≥1.0\) の場合

\[f_{AC,ahu,C,i,d} = f_{AC,ahu,over} \\ f_{AC,ahu,H,i,d} = f_{AC,ahu,over}\]

c) \(L_{AC,ahu,i,d}=0\) の場合

\[f_{AC,ahu,C,i,d} = 0 \\ f_{AC,ahu,H,i,d} = 0\]

ここで、\(f_{AC,ahu,over}\)は、過負荷時の補正係数であり、1.2とする。 係数 \(a_{i,j},b_{i.j},c_{i,j},d_{i,j},e_{i,j}\)は、空調機iのエネルギー消費特性を表す係数であり、 風量制御方式によって異なる。

風量制御方式 \(a_{i,j}\) \(b_{i,j}\) \(c_{i,j}\) \(d_{i,j}\) \(e_{i,j}\)

変風量制御

0

0

0

1

0

定風量制御

0

0

0

0

1

このエネルギー消費特性は、国土交通省による平成23、24年度建築基準整備促進事業の調査項目36「空調システム等の最適制御による省エネルギー効果に関する実証的評価」における 実態調査結果に基づき定めた。ここで、変風量制御とは、送風機の回転数が室内温度等に応じて自動で変化する制御のことであり、 ファンコイルユニットやパッケージ空調機の室内機に多くあるような手動による風量の切り替えは対象としない。 変風量制御を行っている場合は、最小風量比率(定格風量に対する比率)を設定し、 負荷率がこの最小風量比率を下回った場合は、 それ以下の負荷率については、負荷率が最小風量比率\(f_{AC,ahu,i,j,min}\)を下回らない最小の負荷率のときの係数の値を用いる。 なお、処理すべき負荷が定格能力を超えている(過負荷)場合は、定風量制御、変風量制御とも1.2としている。 本来は過負荷の場合は、負荷は処理されずに室温が設定値から乖離することになるが、 本計算法ではこの現象を再現せず、過負荷状態については定格消費電力の1.2倍を消費して設定温湿度に達した(負荷を処理した)と仮定してエネルギー消費量の計算を行う。

2.7.1.4 送風機の消費電力

空調機群に属する送風機の消費電力を算出する。

表 58. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(N_{AC,ahu,i}\)

空調機群iに属する送風機の台数

入力

\(E_{AC,ahu,i,j,rated}\)

空調機群iに属する送風機jの定格消費電力

kW

2.7.1.1

\(f_{AC,ahu,C,i,j,d}\)

空調機群iに属する送風機jの風量制御方式によって定まる係数(冷房)

2.7.1.3

\(f_{AC,ahu,H,i,j,d}\)

空調機群iに属する送風機jの風量制御方式によって定まる係数(暖房)

2.7.1.3

表 59. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{AC,ahu,C,i,j,d}\)

日付dにおける空調機群iに属する送風機jの冷房運転時の消費電力

kW

-

\(E_{AC,ahu,H,i,j,d}\)

日付dにおける空調機群iに属する送風機jの暖房運転時の消費電力

kW

-

\(E_{AC,ahu,C,i,d}\)

日付dにおける空調機群iに属する送風機の冷房運転時の消費電力

kW

2.7.1.6

\(E_{AC,ahu,H,i,d}\)

日付dにおける空調機群iに属する送風機の暖房運転時の消費電力

kW

2.7.1.6

空調機群iに属する送風機jの冷房運転時の消費電力\(E_{AC,ahu,C,i,j,d}\)、及び暖房運転時の消費電力\(E_{AC,ahu,H,i,j,d}\)は 次式により算出する。

\[E_{AC,ahu,C,i,j,d} = E_{AC,ahu,i,j,rated} \times f_{AC,ahu,C,i,j,d} \\ E_{AC,ahu,H,i,j,d} = E_{AC,ahu,i,j,rated} \times f_{AC,ahu,H,i,j,d}\]

空調機群iに属する送風機の「消費電力\(E_{AC,ahu,C,i,d}\)、\(E_{AC,ahu,H,i,d}\)は次式により算出する。

\[E_{AC,ahu,C,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{AC,ahu,i}} E_{AC,ahu,C,i,j,d} \\ E_{AC,ahu,H,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{AC,ahu,i}} E_{AC,ahu,H,i,j,d}\]
2.7.1.5 全熱交換機の消費電力

空調機群iに属する全熱交換器の消費電力を算出する。

表 60. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC,ahu,aex,R,i}\)

空調機群iに属する全熱交換器ローターの定格消費電力

kW

入力

表 61. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{AC,ahu,aex,i,d}\)

日付dにおける空調機群iに属する全熱交換器ローターの消費電力

kW

2.7.1.6

空調機群iに属する全熱交換器の消費電力 \(E_{AC,ahu,aex,i,d}\) は次式により算出する。

\[E_{AC,ahu,aex,i,d} = E_{AC,ahu,aex,R,i}\]
2.7.1.6 空調機群の年間エネルギー消費量

空調機群の年間一次エネルギー消費量を算出する。

表 62. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC,ahu,C,i,d}\)

日付dにおける空調機群iに属する送風機の冷房運転時の消費電力

kW

2.7.1.4

\(E_{AC,ahu,H,i,d}\)

日付dにおける空調機群iに属する送風機の暖房運転時の消費電力

kW

2.7.1.4

\(E_{AC,ahu,aex,i,d}\)

日付dにおける空調機群iに属する全熱交換器ローターの消費電力

kW

2.7.1.5

\(T_{AC,ahu,c,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける空調(冷房)の運転時間数

時間/日

2.5.2

\(T_{AC,ahu,h,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける空調(暖房)の運転時間数

時間/日

2.5.2

\(T_{AC,ahu,aex,i,d}\)

空調機群iの日付dにおける全熱交換器の運転時間数

時間/日

2.5.2

\(L_{AC,ahu,C,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの冷房運転時の負荷率

2.7.1.2

\(L_{AC,ahu,H,i,d}\)

日付dにおける空調機群iの暖房運転時の負荷率

2.7.1.2

表 63. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{AC,ahu,i}\)

空調機群iの年間一次エネルギー消費量

MJ/年

2.7.4

\(E_{AC,ahu,c,i}\)

空調機群iに属する送風機の冷房運転時の年間電力消費量

MWh/年

-

\(E_{AC,ahu,h,i}\)

空調機群iに属する送風機の暖房運転時の年間電力消費量

MWh/年

-

\(E_{AC,ahu,aex,i}\)

空調機群 に属する全熱交換器の年間電力消費量

MWh/年

-

空調機群の年間一次エネルギー消費量 \(E_{AC,ahu,i}\) は次式で算出する。

\[E_{AC,ahu,i} = ( E_{AC,ahu,c,i} + E_{AC,ahu,h,i} + E_{AC,ahu,aex,i} ) \times 3600 \times 10^{-3} \times f_{prim,e}\]

ここで、\(E_{AC,ahu,c,i}\)、\(E_{AC,ahu,h,i}\) は次式で算出する。

\[E_{AC,ahu,c,i} = \sum_{d=1}^{365} \{ \max⁡(C_{i,d},0) + \max⁡(H_{i,d},0) \} \times 10^{-3} \\ E_{AC,ahu,h,i} = \sum_{d=1}^{365} \{ \max⁡(-C_{i,d},0) + \max⁡(-H_{i,d},0) \} \times 10^{-3}\]
\[C_{i,d} = E_{AC,ahu,C,i,d} \times T_{AC,ahu,c,i,d} \times \frac{L_{AC,ahu,C,i,d}}{|L_{AC,ahu,C,i,d}|}\]
\[H_{i,d} = E_{AC,ahu,H,i,d} \times T_{AC,ahu,h,i,d} \times \frac{L_{AC,ahu,H,i,d}}{|L_{AC,ahu,H,i,d}|}\]

ここで、\(E_{AC,ahu,aex,i}\)は次式で算出する。

\[E_{AC,ahu,aex,i} = \sum_{d=1}^{365} E_{AC,ahu,aex,i,d} \times T_{AC,ahu,aex,i,d} \times 10^{-3}\]

2.7.2 二次ポンプ群のエネルギー消費量

2.7.2.1 二次ポンプ群の仮想定格能力

二次ポンプ群の定格能力は、設計流量に設計温度差を掛けた値として定義をする。

表 64. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(V_{AC,pump,i,j,rated}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの定格流量

m^3/s

入力

\(∆θ_{AC,pump,i,rated}\)

二次ポンプ群iの冷温水の設計温度差

K

入力

\(N_{AC,pump,i}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプの台数

入力

表 65. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(q_{Ac,pump,i,j,rated}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの仮想定格能力

kW

2.7.2.4

\(q_{Ac,pump,i,rated}\)

二次ポンプ群iの仮想定格能力

kW

2.7.2.2、2.7.2.3、2.7.2.4

二次ポンプ群の設計温度差 \(∆θ_{AC,pump,i}\)とは、二次側空調系統への送水する冷温水の往き温度と 還り温度の温度差(往復温度差の設計値)のことである。定格流量と設計温度差により仮想的な定格能力を求める。

\[q_{Ac,pump,i,j,rated} = C_w \times V_{AC,pump,i,j,rated} \times ∆θ_{AC,pump,i,rated}\]

二次ポンプ群の仮想定格能力は次式で算出する。

\[q_{Ac,pump,i,rated} = \sum_{j=1}^{N_{AC,pump,i}} q_{AC,pump,i,j,rated}\]
2.7.2.2 二次ポンプ群の負荷率

二次ポンプ群の負荷率を算出する。

表 66. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{AC,pump,i,d}\)

日付dにおける二次ポンプ群iの二次ポンプ負荷

MJ/日

2.6.2.3

\(T_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける運転時間

時間

2.5.3

\(q_{Ac,pump,i,rated}\)

二次ポンプ群iの仮想定格能力

kW

2.7.2.1

表 67. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(L_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける負荷率

2.7.2.3、2.7.2.4

二次ポンプ群iの日付dにおける負荷率\(L_{AC,pump,i,d}\)は次式で求める。

\[L_{AC,pump,i,d} = \begin{cases} F( \frac{Q_{AC,pump,i,d}/T_{AC,pump,i,d}}{q_{Ac,pump,i,rated}×3600×10^{-3}}, T_{AC,pump,i,d}>0 \\ 0 , T_{AC,pump,i,d}=0 \end{cases}\]

関数Fは空調機群と同様に、次のように定義する。

\[F(L) = \begin{cases} \frac{floor(L×10)}{10} + 0.05,  L>0の場合 \\ L,  それ以外の場合 \end{cases}\]
2.7.2.3 二次ポンプの運転台数

二次ポンプ群のポンプ運転台数を算出する。台数制御の有無により運転台数が異なる。

表 68. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(L_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける負荷率

2.7.2.2

\(q_{AC,pump,i,rated}\)

二次ポンプ群iの仮想定格能力

kW

2.7.2.1

\(N_{AC,pump,i}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプ台数

入力

\(V_{AC,pump,i,j,rated}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの定格流量

kg/s

入力

\(∆θ_{AC,pump,i,rated}\)

二次ポンプ群iの冷温水往復温度差

K

入力

表 69. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(N_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける二次ポンプの運転台数

2.7.2.4、2.7.2.6

二次ポンプ群のポンプ運転台数は、台数制御が導入されているかどうかによって、次のa)またはb)の方法にて算出する。 ここで、台数制御とは、二次ポンプ群にポンプが2台以上あり、負荷に応じて運転台数が自動で変更される制御であると定義する。

a) \(L_{AC,pump,i,d}>0\) (負荷率が0を超えている場合)

a-1)台数制御がある場合

\[N_{AC,pump,i,d} = \min \{ N │ q_{AC,pump,i,rated} \times L_{AC,pump,i,d} <f_{q_{pump,i}}(N) かつ N ≤ N_{AC,pump,i} \} \\ f_{q_{pump,i}}(n) = C_{w} × \sum_{j=1}^{n} V_{AC,pump,i,j,rated} \times ∆θ_{AC,pump,i,rated}\]

a-2)台数制御がない場合

\[N_{AC,pump,i,d} = N_{AC,pump,i}\]

b) \(L_{AC,pump,i,d}=0\) (負荷率が0の場合)

\[N_{AC,pump,i,d} = 0\]
2.7.2.4 二次ポンプ単体の負荷率

二次ポンプ群に属するポンプ単体の負荷率を算出する。

表 70. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(q_{AC,pump,i,j,rated}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの仮想定格能力

kW

2.7.2.1

\(q_{AC,pump,i,rated}\)

二次ポンプ群iの仮想定格能力

kW

2.7.2.1

\(L_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける負荷率

2.7.2.2

\(q_{AC,pump,i,j,rated}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの定格流量

kg/s

入力

\(N_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプの台数

2.7.2.3

\(C_{i,j}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjが定流量制御方式であるかどうかを示す真偽値

真偽値

表 71. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{AC,pump,i,j,d}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの日付dにおける処理熱量

MJ/日

-

\(L_{AC,pump,i,j,d}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの日付dにおける部分負荷率

-

2.7.2.5

\(q_{AC,pump,base,i,d}\)

台数制御が導入されている二次ポンプ群iに属する定風量制御方式で動作する二次ポンプによる日付dにおける処理熱量

kW

-

\(N_{AC,pump,i,VWV,d}\)

台数制御が導入されている二次ポンプ群iに属する変風量制御方式で動作する二次ポンプによる日付dにおける動作台数

-

まず、台数制御が有効かつ変流量制御がある場合における処理熱量を算出する。

\[q_{AC,pump,base,i,d} = \sum \{q_{AC,pump,i,j,rated} \mid j ≤ N_{AC,pump,i,d} \land C_{i,j} \}\]
\[N_{AC,pump,i,VWV,d} = count \{ j \mid j≤N_{AC,pump,i,d} \land \lnot C_{i,j} \}\]

\(C_{i,j}\)は二次ポンプ群iに属する二次ポンプjが定流量制御方式であることを示し、 二次ポンプ群iに属する二次ポンプjが定流量制御方式である場合には真、流量制御方式である場合には偽の値を取ることとする。

\[Q_{Ac,pump,i,j,d} = (q_{AC,pump,i,rated}×L_{AC,pump,i,d}-q_{AC,pump,base,i,d})/N_{AC,pump,i,VWV,d} ×1000/3600\]
\[L_{Ac,pump,i,j,d} = Q_{AC,pump,i,j,d}/q_{AC,pump,i,j,rated} ×3600/1000\]
2.7.2.5 流量制御方式によって定まる係数

流量制御方式によって定まる係数を算出する。

表 72. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(L_{AC,pump,i,j,d}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの日付dにおける部分負荷率

-

2.7.2.4

\(L_{AC,pump,i,j,min,standalone}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの単独の最小流量比率

-

入力

表 73. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(f_{AC,pump,i,j,d}\)

日付dにおける二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの流量制御方式によって定まる係数

-

2.7.2.6

まず、最小流量比率\(L_{AC,pump,i,j,min}\)を次式で算出する。

a) 変流量制御の場合

\[L_{AC,pump,i,j,min} = L_{AC,pump,i,j,min,standalone}\]

b) 定流量制御の場合

\[L_{AC,pump,i,j,min} = 1\]

二次ポンプ群iの流量制御方式によって定まる\(f_{AC,pump,i,j,d}\)は次式で算出する。 これは、国土交通省による平成23、24年度建築基準整備促進事業の調査項目36「空調システム等の最適制御による省エネルギー効果に関する実証的評価」における 実態調査結果に基づき値を定めた。ここで、変流量制御とは、ポンプの回転数がインバータ等によって自動で変化する制御のことであると定義する。 変流量制御を行っている場合は、最小流量比率(定格流量に対する比率)を設定し、 負荷率がこの最小流量比率を下回った場合は、それ以下の負荷率については、最小流量比率のときの係数であるとする。 なお、過負荷の際に定格消費電力の1.2倍の電力が消費されると想定している理由は、空調機群の風量制御方式と同じ理由によるものである。

a) \(0<L_{AC,pump,i,j,d}<1.0\) の場合

\[f_{AC,pump,i,j,d} = F_{AC,pump,i,j}( \min⁡(1.0, max⁡(L_{AC,pump,i,j,d},L_{AC,pump,i,j,min}) )) \\ F_{AC,pump,i,j}(L) = a_{i,j} × L^4 + b_{i,j} × L^3 + c_{i,j} × L^2 + d_{i,j}×L + e_{i,j}\]

b) \(L_{AC,pump,i,j,d}=0\) の場合

\[f_{AC,pump,i,j,d} = 0\]

c) \(L_{AC,pump,i,j,d}≥1.0\) の場合

\[f_{AC,pump,i,j,d} = f_{AC,pump,over}\]

\(f_{AC,pump,over}\)は、過負荷時の補正係数であり、1.2とする。 係数 \(a_{i,j},b_{i.j},c_{i,j},d_{i,j},e_{i,j}\)は、二次ポンプ群iのエネルギー消費特性を表す係数であり、 流量制御方式によって異なる。

流量制御方式 \(a_{i,j}\) \(b_{i,j}\) \(c_{i,j}\) \(d_{i,j}\) \(e_{i,j}\)

変流量制御

0

0

0

1

0

定流量制御

0

0

0

0

1

2.7.2.6 二次ポンプ群の消費電力

二次ポンプ群に属する二次ポンプの消費電力を算出する。

表 74. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC,pump,i,j,rated}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの定格消費電力

kW

入力

\(f_{AC,pump,i,j,d}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの流量制御方式によって定まる係数

2.7.2.5

\(N_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける二次ポンプの運転台数

2.7.2.3

\(L_{AC,pump,i,j,min}\)

二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの最小流量比率。定風量制御の場合は1.0とする

入力

表 75. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける消費電力

kW

2.6.3.1、2.7.2.7

まず、日付dにおける二次ポンプ群iに属する二次ポンプjの消費電力 \(E_{AC,pump,i,j,d}\)を次式で算出する。

\[E_{AC,pump,i,j,d} = E_{AC,pump,i,j,rated} \times f_{AC,pump,i,j,d}\]

次に、台数制御の有無を勘案して、二次ポンプ群iの日付dにおける消費電力\(E_{AC,pump,i,d}\)を算出する。

a) 台数制御が導入されていない場合

\[E_{AC,pump,i,d} = f_{AC,pump,i,d} \times \sum_{j=1}^{N_{AC,pump,i,d}} E_{AC,pump,i,j,rated}\]

a-1) \(L_{AC,pump,i,d}<1.0\) の場合

\[f_{AC,pump,i,d} = f_{AC,pump,i} ( \max⁡(L_{AC,pump,i,d}, L_{AC,pump,i,j,min} ) ) \\ f_{AC,pump,i}(L) = f_{AC,pump,i,1}(L)\]

a-2) \(L_{AC,pump,i,d}≥1.0\) の場合

\[f_{AC,pump,i,d} = f_{AC,pump,over}\]

b) 台数制御が導入されている場合

\[E_{AC,pump,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{AC,pump,i,d}} E_{AC,pump,i,j,d}\]

ここで、\(f_{AC,pump,over}\)は過負荷時の補正係数であり、1.2とする。

2.7.2.7 二次ポンプ群の年間一次エネルギー消費量

二次ポンプ群の年間一次エネルギー消費量を算出する。

表 76. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(T_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける運転時間

時間/日

2.5.3

\(E_{AC,pump,i,d}\)

二次ポンプ群iの日付dにおける消費電力

kW

2.7.2.6

表 77. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC,pump,e,i}\)

二次ポンプ群iの年間電力消費量

MWh/年

-

\(E_{AC,pump,i}\)

二次ポンプ群iの年間一次エネルギー消費量

MJ/年

2.7.4

二次ポンプ群の年間一次エネルギー消費量\(E_{AC,pump,i}\)は次式で算出する。

\[E_{AC,pump,i} = E_{AC,pump,e,i} \times 3600 \times 10^{-3} \times f_{prim,e}\]
\[E_{AC,pump,e,i} = \sum_{d=1}^{365} ( E_{AC,pump,i,d} \times T_{AC,pump,i,d} ) \times 10^{-3}\]

2.7.3 熱源群のエネルギー消費量

2.7.3.1 熱源群の定格能力

熱源群の定格能力を算出する。

表 78. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(q_{AC,ref,i,j,rated}\)

熱源群iに属する熱源機器jの定格能力

kW

入力

\(N_{AC,ref,i}\)

熱源群iに属する熱源機器jの台数

入力

表 79. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(q_{AC,ref,i,rated}\)

熱源群iの定格能力

kW

2.7.3.2

熱源群iの定格能力\(q_{AC,ref,i,rated}\)は、熱源群iに属する熱源機器jの定格能力の総和とする。

\[q_{AC,ref,i,rated} = \sum_{j=1}^{N_{AC,ref,i}} q_{AC,ref,i,j,rated}\]
2.7.3.2 蓄熱を加味した仮想定格能力

蓄熱槽があるシステムのエネルギー消費量計算に必要となる見かけ上の熱源処理能力(仮想定格能力)を算出する。

表 80. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(StorageType_{i}\)

熱源群iに属する熱源機器jの蓄熱時運転モード

入力

\(q_{AC,ref,i,j,rated}\)

熱源群iに属する熱源機器jの定格能力

kW

入力

\(RefType_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの熱源機種

入力

\(q_{AC,ref,i,rated}\)

熱源群iの定格能力

kW

2.7.3.1

\(T_{AC,ref,base,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの標準運転時間

時間/日

2.5.4

表 81. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(q'_{AC,ref,i,j,rated}\)

熱源群iに属する熱源機器jの仮想定格能力

kW

2.7.3.5.1

\(q'_{AC,ref,i,rated}\)

熱源群iの仮想定格能力

kW

2.7.3.6、2.7.3.7

まず、熱源群に蓄熱槽があり、追掛運転時に1番目に動く熱源機器が「熱交換器」である場合は、 追掛運転時間を8時間として見かけ上の熱源処理能力(仮想定格能力)を算出する。 式中の \(max⁡(T_{AC,ref,base,i,d})\) とは、各日の運転時間について、最大となる日の運転時間を使用するという意味である。

a) \(StorageType_{i}\) = 追掛運転 かつ \(RefType_{i,j}\) = 熱交換器 かつ j =1 の場合

\[q'_{AC,ref,i,1,rated} = q_{AC,ref,i,1,rated} \times \frac{8}{\max⁡(T_{AC,ref,base,i,d})}\]
\[q'_{Ac,ref,i,rated} = q_{Ac,ref,i,rated} + (q'_{AC,ref,i,1,rated} - q_{AC,ref,i,1,rated})\]

b) a)以外の場合

\[q'_{AC,ref,i,j,rated} = q_{AC,ref,i,j,rated}  \\ q'_{Ac,ref,i,rated} = q_{Ac,ref,i,rated}\]
2.7.3.3 熱源機器の定格一次エネルギー消費量

熱源機器の定格一次エネルギー消費量を算出する。

表 82. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(P_{AC,ref,main,i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの主機エネルギー消費量

kW

入力

\(q_{AC,ref,i,j,rated}\)

熱源群iに属する熱源機器jの定格能力

kW

入力

\(K_{prime,ex,c}\)

他人から供給された熱の一次エネルギー換算値(冷熱)

入力

\(K_{prime,ex,h}\)

他人から供給された熱の一次エネルギー換算値(温熱)

入力

\(fueltype_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの燃料タイプ

入力

表 83. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(P_{AC,ref,i,j,rated}\)

熱源群iに属する熱源機器jの定格一次消費エネルギー

kW

2.7.3.5.2

熱源機器の定格一次エネルギー消費量を算出する。熱源機器のエネルギー源が「電力」の場合は、電力の一次エネルギー換算係数を掛ける。 熱源機器のエネルギー源が「他人から供給された熱」の場合は、他人から供給された熱の一次エネルギー換算値を掛ける。 これ以外の場合は、一次エネルギー換算された値が入力されているため、何も処理をしない。

a) \(fueltype_{i,j}\) = 電力 (エネルギー源が電力の場合)

\[P_{AC,ref,i,j,rated} = 9760/3600 \times P_{AC,ref,main,i,j}\]

b) \(fueltype_{i,j} ∈ \{ガス,重油,灯油,液化石油ガス\}\) (エネルギー源が燃料の場合)

\[P_{AC,ref,i,j,rated} = P_{AC,ref,main,i,j}\]

c) \(fueltype_{i,j} ∈ \{地冷冷水\}\) (熱が他人から供給される場合)

\[P_{AC,ref,i,j,rated} = q_{AC,ref,i,j,rated} \times K_{prime,ex,c}\]

d) \(fueltype_{i,j} ∈ \{地冷蒸気,地冷温水\}\) (熱が他人から供給される場合)

\[P_{AC,ref,i,j,rated} = q_{AC,ref,i,j,rated} \times K_{prime,ex,h}\]
2.7.3.4 熱源水等の温度

熱源機器の性能を推定するための、熱源水等の温度(水冷式の場合は冷却水温度、空冷式の場合は外気温度等)を算出する。

表 84. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(CoolingType_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの冷却モード

熱源機種による定まる

\(θ_{AC,oa,i,d}\)

日付d における熱源群iの補正日平均外気温

2.7.3.4.1

\(θ_{AC,wb,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの湿球温度

2.7.3.4.2

\(θ_{AC,cw,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの冷却水温度

2.7.3.4.3

\(θ_{AC,w,H,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの地中熱交換機からの熱源水温度(暖房時)

2.7.3.4.4

\(θ_{AC,w,C,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの地中熱交換機からの熱源水温度(冷房時)

2.7.3.4.4

表 85. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,ref,base,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの熱源水等の温度

2.7.3.5.1、2.7.3.5.2

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの熱源水等の温度\(θ_{AC,ref,base,i,j,d}\)は 次式で算出する。

a} \(CoolingType\) が 水冷式 の場合

\[θ_{AC,ref,base,i,j,d} = \begin{cases} θ_{AC,cw,i,d} ,冷熱源の場合 \\ 15.5 ,温熱源の場合 \\ \end{cases}\]

b} \(CoolingType\) が 空冷式 の場合

\[θ_{AC,ref,base,i,j,d} = \begin{cases} θ_{AC,oa,i,d} ,冷熱源の場合 \\ θ_{AC,wb,i,d} ,温熱源の場合 \\ \end{cases}\]

c} \(CoolingType\) が 地中熱方式 の場合

\[θ_{AC,ref,base,i,j,d} = \begin{cases} θ_{AC,w,C,i,d} ,冷熱源の場合 \\ θ_{AC,w,H,i,d} ,温熱源の場合 \\ \end{cases}\]

d} 上記以外の場合

\[θ_{AC,ref,base,i,j,d} = θ_{AC,oa,i,d}\]
2.7.3.4.1 日平均外気温

熱源機器のエネルギー消費量を算出するための日平均外気温を算出する。

表 86. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,oa,d}\)

日付d における日平均外気温

附属書A7

\(StorageType_{i}\)

熱源群iの蓄熱時運転モード

入力

表 87. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,oa,i,d}\)

日付d における熱源群iの補正日平均外気温

2.7.3.4.2、2.7.3.4

日平均外気温は次式で算出する。 ただし、熱源群が蓄熱槽を持つ場合、熱源機器は夜間に運転すると想定し、日平均外気温を5℃マイナスする。

\[θ_{AC,oa,i,d} = \begin{cases} G(θ_{AC,oa,d}) , StorageType_i = Charge (蓄熱の場合) \\ G(θ_{AC,oa,d}-5) , StorageType_i ≠ Charge (蓄熱以外) \\ \end{cases}\]
\[G(T_{o}) = floor(T_{O}/5) × 5 + 2.5\]
2.7.3.4.2 湿球温度

日平均外気温度から湿球温度を算出する。

表 88. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,oa,i,d}\)

日付d における熱源群iの日平均外気温

2.7.3.4.1

表 89. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,wb,i,d}\)

日付dにおける湿球温度

2.7.3.4、2.7.3.4.3

\[θ_{AC,wb,i,d} = a_{wb} × θ_{AC,oa,i,d} + b_{wb}\]

\(a_{wb},b_{wb}\)は湿球温度変換係数であり、値を次表に示す。

表 90. 湿球温度変換係数表
地域区分 \(a_{wb}\) \(b_{wb}\)

1,2

0.8921

-1.0759

3,4,5,6,7

0.9034

-1.4545

8

1.0372

-3.9758

2.7.3.4.3 冷却水温度

湿球温度から冷却水温度を算出する。

表 91. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,wb,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの湿球温度

2.7.3.4.2

表 92. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,cw,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの冷却水温度

2.7.3.4

\(a_{cw}\)は冷却水温度変換係数であり、+3とする。

湿球温度から冷却水温度へ変換する。

\[θ_{AC,cw,i,d} = θ_{AC,wb,i,d} + a_{cw}\]
2.7.3.4.4 地中熱交換機からの熱源水温度

地中熱交換器のタイプに基づき、地盤からの冷却水還り温度を算出する。

表 93. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{oa,d}\)

日付d における日平均外気温

附属書A7

\(θ_{oa,H,ave}\)

暖房期の平均外気温[℃]

附属書A7

\(θ_{oa,C,ave}\)

冷房期の平均外気温[℃]

附属書A7

\(θ_{oa,ave}\)

年間の平均外気温[℃]

附属書A7

\(GroundHEType_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの地中熱交換機のタイプ(1~5)

入力

表 94. 中間変数
変数名 説明 単位

\(θ'_{w,H,i,d}\)

暖房期の期間平均熱源水温度と年間平均外気温の差

\(θ'_{w,C,i,d}\)

冷房期の期間平均熱源水温度と年間平均外気温の差

\(k_{H,i,d}\)

係数

-

\(k_{C,i,d}\)

係数

-

\(R_{Q,i,d}\)

日積算温熱生成量の年間最大値と、日積算冷熱生成量の年間最大値からなる比

-

表 95. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,w,C,i,d}\)

日付d における熱源群iの冷房運転時の地中熱交換器からの日平均熱源水温度

2.7.3.4

\(θ_{AC,w,H,i,d}\)

日付d における熱源群iの暖房運転時の地中熱交換器からの日平均熱源水温度

2.7.3.4

地中熱交換器のタイプに基づき、地盤からの冷却水還り温度\(θ_{AC,w,C,i,d}\)及び\(θ_{AC,w,H,i,d}\)を算出する。 ここで、係数\(a_{H,i},b_{H,i},c_{H,i},d_{H,i},a_{C,i},b_{C,i},c_{C,i},d_{C,i}\)は 熱源群iに属する熱源機器jの地中熱交換機のタイプ(1~5)によって下表によって定めるものとする。

\[θ_{AC,w,H,i,d} = k_{H,i} × (θ_{AC,oa,d}-θ_{AC,oa,H,ave} ) + (θ_{AC,oa,ave}+θ'_{w,H,i}) \\ θ_{AC,w,C,i,d} = k_{C,i} × (θ_{AC,oa,d}-θ_{AC,oa,C,ave} ) + (θ_{AC,oa,ave}+θ'_{w,C,i}) \\ θ'_{w,H,i,d} = a_{H,i} × R_{Q,i,d}+b_{H,i} \\ θ'_{w,C,i,d} = a_{C,i} × R_{Q,i,d}+b_{C,i} \\ k_{H,i,d} = c_{H,i} × R_{Q,i,d}+d_{H,i} \\ k_{C,i,d} = c_{C,i} × R_{Q,i,d}+d_{C,i}\]
表 96. 係数 \(a_{H,i},b_{H,i},c_{H,i},d_{H,i},a_{C,i},b_{C,i},c_{C,i},d_{C,i}\)
タイプ 1 2 3 4 5

\(a_{H,i}\)

8.0278

13.0253

16.7424

19.3145

21.2833

\(b_{H,i}\)

-1.1462

-1.8689

-2.4651

-3.091

-3.8325

\(c_{H,i}\)

-0.1128

-0.1846

-0.2643

-0.2926

-0.3474

\(d_{H,i}\)

0.1256

0.2023

0.2623

0.3085

0.3629

\(a_{C,i}\)

8.0633

12.6226

16.1703

19.6565

21.8702

\(b_{C,i}\)

2.9083

4.7711

6.3128

7.8071

9.148

\(c_{C,i}\)

0.0613

0.0568

0.1027

0.1984

0.249

\(d_{C,i}\)

0.2178

0.3509

0.4697

0.5903

0.7154

\(R_{Q,i,d}\)は次式で算出する。

\[R_{Q,i,d} = \frac{ | Q_{AC,ref,i,d,C}^{MAX} | - | Q_{AC,ref,i,d,H}^{MAX} | }{ | Q_{AC,ref,i,d,C}^{MAX} | + | Q_{AC,ref,i,d,H}^{MAX} | } \\\]

ここで、 \(Q_{AC,ref,i,d,H}^{MAX}\) は、熱源群 i の日積算温熱生成量の年間最大値、 \(Q_{AC,ref,i,d,C}^{MAX}\) は、熱源群 i の日積算冷熱生成量の年間最大値であるとする。
ただし、熱源群 i の日積算温熱生成量の年間最大値が0である場合は、\(Q_{AC,ref,i,d,H}^{MAX}\) は \(Q_{AC,ref,i,d,C}^{MAX}\) と等しいとする。
また、熱源群 i の日積算冷熱生成量の年間最大値が0である場合は、\(Q_{AC,ref,i,d,C}^{MAX}\) は \(Q_{AC,ref,i,d,H}^{MAX}\) と等しいとする。

2.7.3.5 熱源機器特性

熱源機器のエネルギー消費量を算出するための熱源機器特性には 「最大能力特性」「最大入力特性」「部分負荷特性」「送水温度特性」の4種類があり、熱源機種毎に定まっている。 ここでは、各特性の算出方法を示す。

2.7.3.5.1 最大能力

最大能力特性を使用して、熱源機器の最大能力を算出する。

表 97. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(q'_{AC,ref,i,j,rated}\)

熱源群iに属する熱源機器jの仮想定格能力

kW

2.7.3.2

\(θ_{AC,ref,base,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの熱源水等の温度

2.7.3.4

表 98. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(q_{AC,ref,i,j,max,d}\)

熱源群iに属する熱源機器jの日付dにおける最大能力

kW

2.7.3.7、2.7.3.11

表 99. 定数
定数名 説明 単位 参照先

\(a_{i,j},b_{i,j},c_{i,j},d_{i,j},e_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの最大能力特性の係数

熱源特性データベース

\(min_{i,j},max_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの最大能力特性の最大値、最小値

熱源特性データベース

熱源群iに属する熱源機器jの日付dにおける最大能力\(q_{AC,ref,i,j,max,d}\)は次式で算出する。

\[q_{AC,ref,i,j,max,d} = q'_{AC,ref,i,j,rated} \times F \\ F = a_{i,j} × θ^4 + b_{i,j} × θ^3 + c_{i,j} × θ^2 + d_{i,j} × θ + e_{i,j} \\ θ = \max⁡( \min⁡(θ_{AC,ref,base,i,j,d},max_{i,j} ),min_{i,j} )\]

熱源機器の最大能力は、定格能力に能力比特性によって求まる係数Fをかけて算出する。 係数Fは、熱源機器の熱源水等の温度\(θ_{AC,ref,base,i,j,d}\)の関数である。

上式の係数 \(a_{i,j},b_{i,j},c_{i,j},d_{i,j},e_{i,j}\)、および、 能力比特性の最大値、最小値 \(min_{i,j},max_{i,j}\) は熱源機種毎に定められている。

2.7.3.5.2 最大入力

最大入力特性を使用して、熱源機器の最大入力を算出する。

表 100. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(P_{AC,ref,i,j,rated}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの最大入力 (一次エネルギー換算値)

kW

2.7.3.3

\(θ_{AC,ref,base,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの基準温度

2.7.3.4

表 101. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(P_{AC,ref,i,j,max,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの最大入力 (一次エネルギー換算値)

kW

2.7.3.8

表 102. 定数
定数名 説明 単位 参照先

\(a_{i,j},b_{i,j},c_{i,j},d_{i,j},e_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの最大入力特性の係数

熱源特性データベース

\(min_{i,j},max_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの最大入力特性の最大値、最小値

熱源特性データベース

熱源群iに属する熱源機器jの日付dにおける最大入力 \(P_{AC,ref,i,j,max,d}\) は次式で算出する。

\[P_{AC,ref,i,j,max,d} = P_{AC,ref,i,j,rated} \times F \\ F = a_{i,j} × θ^4 + b_{i,j} × θ^3 + c_{i,j} × θ^2 + d_{i,j} × θ + e_{i,j} \\ θ = \max⁡( \min⁡(θ_{AC,ref,base,i,j,d},max_{i,j} ),min_{i,j} )\]

熱源機器の最大入力は、定格入力に入力比特性によって求まる係数Fをかけて算出する。 係数Fは、熱源機器の熱源水等の温度\(θ_{AC,ref,base,i,j,d}\)の関数である。

上式の係数 \(a_{i,j},b_{i,j},c_{i,j},d_{i,j},e_{i,j}\)、および、 入力比特性の最大値、最小値 \(min_{i,j},max_{i,j}\) は熱源機器の機種によって定められている。

2.7.3.5.3 部分負荷特性

熱源機器の部分負荷特性を算出する。

表 103. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(xL_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの部分負荷率

2.7.3.6

\(OV_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iが過負荷であることを示す真偽値

真偽値

2.7.3.6

表 104. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(F_{AC,ref,x,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの部分負荷特性

2.7.3.8

表 105. 定数
定数名 説明 単位 参照先

\(a_{i,j},b_{i,j},c_{i,j},d_{i,j},e_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの部分負荷特性の係数

熱源特性データベース

\(min_{i,j},max_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの部分負荷率の最大値、最小値

熱源特性データベース

部分負荷特性(負荷率と入力比の関係)は次式で求める。 部分負荷特性が部分負荷率または冷却水温度によって異なる場合は、その条件に合致する適切な係数が選択されるものとする。 

\[F_{AC,ref,x,i,j,d}= \begin{cases} F    ,xL_{AC,ref,i,d} ≦ 1 \\ F×1.2 ,xL_{AC,ref,i,d} > 1 \\ \end{cases}\]
\[F = a_{i,j} × L^4 + b_{i,j} × L^3 + c_{i,j} × L^2 + d_{i,j}×L + e_{i,j}\]
\[L = \begin{cases} max⁡( min⁡(xL_{AC,ref,i,d},max_{i,j} ),min_{i,j} ) , xL_{AC,ref,i,d} ≦ 1 \\ max_{i,j,d} , xL_{AC,ref,i,d} > 1 \\ \end{cases}\]

上式の係数 \(a_{i,j},b_{i,j},c_{i,j},d_{i,j},e_{i,j}\)、および、 部分負荷特性の最大値、最小値 \(min_{i,j},max_{i,j}\) は熱源機器の機種によって定められている。

2.7.3.5.4 送水温度特性

熱源機器の送水温度特性を算出する。

表 106. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,ref,i,j,wtr}\)

熱源群iの熱源機器jの送水温度

入力

表 107. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(F_{AC,ref,t,i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの送水温度特性

2.7.3.8

表 108. 定数
定数名 説明 単位 参照先

\(a_{i,j},b_{i,j},c_{i,j},d_{i,j},e_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの送水温度特性の係数

熱源特性データベース

\(min_{i,j},max_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの送水温度の最大値、最小値

熱源特性データベース

送水温度特性は、送水温度\(θ_{AC,ref,i,j,wtr}\)の関数として次式で求める。

\[F_{AC,ref,t,i,j} = a_{i,j} × θ^4 + b_{i,j} × θ^3 + c_{i,j} × θ^2 + d_{i,j} × θ + e_{i,j} \\ θ = \max⁡( \min⁡(θ_{AC,ref,base,i,j,d},max_{i,j} ),min_{i,j} )\]

上式の係数 \(a_{i,j},b_{i,j},c_{i,j},d_{i,j},e_{i,j}\)、および、 送水温度の最大値、最小値 \(min_{i,j},max_{i,j}\) は熱源機器の機種によって定められている。

2.7.3.6 熱源群の負荷率

熱源群の負荷率を算出する。

表 109. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(StorageType_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの蓄熱時運転モード

入力

\(Q_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源機iの熱負荷

MJ/日

2.6.3.3

\(T_{AC,ref,base,i,d}\)

日付dにおける熱源機群iの基本運転時間

時間/日

2.5.4

\(q'_{AC,ref,i,rated}\)

熱源群iの仮想定格能力

kW

2.7.3.2

\(N_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの運転台数

2.7.3.7

\(q_{AC,ref,i,j,max,d}\)

熱源群iに属する熱源機器jの日付dにおける最大能力

kW

2.7.3.5.1

表 110. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(L_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの負荷率

2.7.3.7、2.7.3.8

\(xL_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの部分負荷率(蓄熱運転時の補正用)

2.7.3.5.3、2.7.3.11

\(OV_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの過負荷を示す真偽値

真偽値

2.7.3.5.3

\(q_{AC,ref,i,max,d}\)

日付dにおける熱源群iの最大能力

kW

2.7.3.11

まず、日付dにおける熱源群iの最大能力 \(q_{AC,ref,i,max,d}\) は次式で算出する。

\[q_{AC,ref,i,max,d} = \sum_{j=1}^{N_{AC,ref,i,d}} q_{AC,ref,i,j,max,d}\]

日付dにおける熱源群iの負荷率\(L_{AC,ref,i,d}\)、 及び蓄熱運転時のエネルギー消費計算に使用する日付dにおける熱源群iの負荷率 \(xL_{AC,ref,i,d}\) は次式で算出する。 なお、蓄熱槽があり蓄熱運転をする熱源群の負荷率は、常に1.0とする。

a) StorageTypeが「蓄熱」の場合

\[L_{AC,ref,i,d} = 1.0\]
\[xL_{AC,ref,i,d} = 1.0\]

b) 上記以外の場合

\[L_{AC,ref,i,d} = \begin{cases} F(Q_{AC,ref,i,d} / T_{AC,ref,base,i,d} ×1000/3600), T_{AC,ref,base,i,d}≠0 \\ 0, T_{AC,ref,base,i,d}=0 \\ \end{cases}\]
\[xL_{AC,ref,i,d} = q'_{AC,ref,i,rated} × L_{AC,ref,i,d} /q_{AC,ref,i,max,d}\]

関数Fは空調機群、二次ポンプ群と同様に、次のように定義する。

\[F(L) = \begin{cases} \frac{floor(L×10)}{10} + 0.05,  L>0の場合 \\ L,  それ以外の場合 \end{cases}\]

機器負荷率が1を超える場合は過負荷であると見なす。

\[OV_{AC,ref,i,d} = true : L_{AC,ref,i,d} > 1.0\]
2.7.3.7 熱源機器の運転台数

熱源群の熱源運転台数を算出する。

表 111. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(q_{AC,ref,i,j,max,d}\)

熱源群iに属する熱源機器jの日付dにおける最大能力

kW

2.7.3.5.1

\(q'_{AC,ref,i,rated}\)

熱源群iの蓄熱槽による補正定格能力

kW

2.7.3.2

\(L_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの機器負荷率

2.7.3.6

\(N_{AC,ref,i}\)

熱源群iに属する熱源機器jの台数

入力

表 112. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(N_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの運転台数

2.7.3.9、2.7.3.11

熱源群の熱源運転台数は、台数制御が導入されているか否かによって、次のa)またはb)の方法にて算出する。

a}台数制御が導入されている場合

\[N_{AC,ref,i,d} = min⁡( N │ A<B and N ≤ N_{AC,ref,i} ) \\ A = q'_{AC,ref,i,rated} ×L_{AC,ref,i,d} \\ B = \sum_{j=1}^{N} q_{AC,ref,i,j,max,d}\]

b}台数制御が導入されていない場合

\[N_{AC,ref,i,d} = N_{AC,ref,i}\]
2.7.3.8 熱源機器の一次エネルギー消費量

熱源機器単体の一次エネルギー消費量を算出する。

表 113. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(P_{AC,ref,i,j,max,d} \)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの最大入力 (一次エネルギー換算値)

kW

2.7.3.5.2

\(F_{AC,ref,t,i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの送水温度特性

2.7.3.5.4

\(F_{AC,ref,x,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの部分負荷特性

2.7.3.5.3

\(P_{AC,ref,sub,i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの補機の定格消費電力

kW

入力

\(P_{AC,ref,pump,i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの一次ポンプの定格消費電力

kW

入力

\(P_{AC,ref,ctfan,i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの冷却塔ファンの定格消費電力

kW

入力

\(P_{AC,ref,ctpump,i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの冷却水ポンプの定格消費電力

kW

入力

\(L_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの機器負荷率

2.7.3.6

\(q_{AC,ref,i,j,rated}\)

熱源群 i に属する熱源機器 j の定格能力

kW

入力

表 114. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC,ref,main,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの消費エネルギー

kW

2.7.3.9

\(E_{AC,ref,sub,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの補機の消費電力

kW

2.7.3.9

\(E_{AC,ref,pump,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの一次ポンプの消費電力

kW

2.7.3.9

\(E_{AC,ref,ctfan,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの冷却塔ファンの消費電力

kW

2.7.3.9

\(E_{AC,ref,ctpump,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの冷却水ポンプの消費電力

kW

2.7.3.9

表 115. 中間変数
変数名 説明 単位

\(P_{AC,ref,sub,nG,i,j,d}\)

熱源群iに属する熱源機器jの補機電力(発電機能付きの熱源における非発電時の消費電力)

kWh/h

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの主機のエネルギー消費量、一次ポンプ電力によるエネルギー消費量、冷却塔ファンのエネルギー消費量は 次式で算出する。

\[E_{AC,ref,main,i,j,d} = P_{AC,ref,i,j,max,d} × F_{AC,ref,t,i,j} × F_{AC,ref,x,i,j,d} \\ E_{AC,ref,pump,i,j,d} = P_{AC,ref,pump,i,j} \\ E_{AC,ref,ctfan,i,j,d} = P_{AC,ref,ctfan,i,j}\]

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの補機のエネルギー消費量は、発電機能の有無によって算出方法が異なる。 発電機能の有無は、熱源機種毎に予め設定されている。

a) 発電機能がない場合

\[E_{AC,ref,sub,i,j,d} = P_{AC,ref,sub,i,j} × \max⁡(0.3,L_{AC,ref,i,d} )\]

b) 発電機能がある場合

\[P_{AC,ref,sub,nG,i,j,d} = \begin{cases} 0.017×q_{AC,ref,i,j,rated} 、冷房時 \\ 0.012×q_{AC,ref,i,j,rated} 、暖房時 \\ \end{cases}\]
\[E_{AC,ref,sub,i,j,d} = \begin{cases} P_{AC,ref,sub,i,j}×L_{AC,ref,i,d} 、0.3<L_{AC,ref,i,d} \\ 0.3×P_{AC,ref,sub,nG,i,j,d}-(P_{AC,ref,sub,nG,i,j,d}-P_{AC,ref,sub,i,j} ) × L_{AC,ref,i,d} 、0≤L_{AC,ref,i,d}≤0.3 \\ \end{cases}\]

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの冷却水ポンプのエネルギー消費量は、冷却水変流量制御の有無によって算出方法が異なる。 冷却水変流量制御の有無は、熱源機種毎に予め設定されている。 同じ熱源群に発電機能が有となる機種と無となる機種が混在する場合については、有となる機種の補機についてのみ補正をかける。

a} 冷却水変流量制御がない場合

\[E_{AC,ref,ctpump,i,j,d}=P_{AC,ref,ctpump,i,j}\]

b} 冷却水変流量制御がある場合

\[E_{AC,ref,ctpump,i,j,d}=P_{AC,ref,ctpump,i,j}×max⁡(0.5,L_{AC,ref,i,d})\]
2.7.3.9 熱源群の一次エネルギー消費量

熱源群の一次エネルギー消費量を算出する。

表 116. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(N_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの運転台数

2.7.3.7

\(E_{AC,ref,main,i,j,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの消費エネルギー

kW

2.7.3.8

\(E_{AC,ref,sub,i,j,d}\)

日付dにおける1時間当たりの熱源群iに属する熱源機器jの補機電力による消費電力

kW

2.7.3.8

\(E_{AC,ref,pump,i,j,d}\)

日付dにおける1時間当たりの熱源群iに属する熱源機器jの一次ポンプ電力による消費電力

kW

2.7.3.8

\(E_{AC,ref,ctfan,i,j,d}\)

日付dにおける1時間当たりの熱源群iに属する熱源機器jの冷却塔消費電力による消費電力

kW

2.7.3.8

\(E_{AC,ref,ctpump,i,j,d}\)

日付dにおける1時間当たりの熱源群iに属する熱源機器jの冷却塔ポンプ電力による消費電力

kW

2.7.3.8

表 117. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC,ref,main,i,d}\)

日付dにおける熱源群 の主機の一次エネルギー消費量

MJ/h

2.7.3.10

\(E_{AC,ref,sub,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの補機の消費電力

kW

2.7.3.10

\(E_{AC,ref,pump,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの一次ポンプの消費電力

kW

2.7.3.10

\(E_{AC,ref,ctfan,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの冷却塔ファンの消費電力

kW

2.7.3.10

\(E_{AC,ref,ctpump,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの冷却水ポンプの消費電力

kW

2.7.3.10

各熱源群の一次エネルギー消費量は次式で算出する。式中の3.6はkWをMJ/hに換算するための係数(3600/1000)である。

\[E_{AC,ref,main,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{AC,ref,i,d}}E_{AC,ref,main,i,j,d} \times 3.6 \\ E_{AC,ref,sub,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{AC,ref,i,d}}E_{AC,ref,sub,i,j,d} \\ E_{AC,ref,pump,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{AC,ref,i,d}}E_{AC,ref,pump,i,j,d} \\ E_{AC,ref,ctfan,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{AC,ref,i,d}}E_{AC,ref,ctfan,i,j,d} \\ E_{AC,ref,ctpump,i,d} = \sum_{j=1}^{N_{AC,ref,i,d}}E_{AC,ref,ctpump,i,j,d}\]
2.7.3.10 熱源群の年間一次エネルギー消費量

全熱源群の年間一次エネルギー消費量を算出する。

表 118. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(T_{AC,ref,i,d}\)

熱源群iの日付dにおける運転時間

時間/日

2.7.3.11

\(E_{AC,ref,main,i,d}\)

日付dにおける熱源群 の主機の一次エネルギー消費量

MJ/h

2.7.3.9

\(E_{AC,ref,sub,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの補機の消費電力

kW

2.7.3.9

\(E_{AC,ref,pump,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの一次ポンプの消費電力

kW

2.7.3.9

\(E_{AC,ref,ctfan,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの冷却塔ファンの消費電力

kW

2.7.3.9

\(E_{AC,ref,ctpump,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの冷却水ポンプの消費電力

kW

2.7.3.9

表 119. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC,ref,i}\)

熱源群iの年間一次エネルギー消費量

MJ/年

2.7.4

\(E_{AC,ref,main,i}\)

熱源群iの主機の年間一次エネルギー消費量

MJ/年

 

\(E_{AC,ref,sub,i}\)

熱源群iの補機の年間一次エネルギー消費量

MJ/年

 

\(E_{AC,ref,pump,i}\)

熱源群iの一次ポンプの年間一次エネルギー消費量

MJ/年

 

\(E_{AC,ref,ctfan,i}\)

熱源群iの冷却塔ファンの年間一次エネルギー消費量

MJ/年

 

\(E_{AC,ref,ctpump,i}\)

熱源群iの冷却水ポンプの年間一次エネルギー消費量

MJ/年

 

熱源群の一次エネルギー消費量は次式で算出する。

\[E_{AC,ref,i} = E_{AC,ref,main,i} + E_{AC,ref,sub,i} + E_{AC,ref,pump,i} + E_{AC,ref,ctfan,i} + E_{AC,ref,ctpump,i}\]
\[E_{AC,ref,main,i} = \sum_{d=1}^{365} ( E_{AC,ref,main,i,d} \times T_{AC,ref,i,d} ) \\ E_{AC,ref,sub,i} = \sum_{d=1}^{365} (E_{AC,ref,sub,i,d} \times T_{AC,ref,i,d} ) \times 3600 \times 10^{-3} \times f_{prim,e} \\ E_{AC,ref,pump,i} = \sum_{d=1}^{365} (E_{AC,ref,pump,i,d} \times T_{AC,ref,i,d} ) \times 3600 \times 10^{-3} \times f_{prim,e} \\ E_{AC,ref,ctfan,i} = \sum_{d=1}^{365} (E_{AC,ref,ctfan,i,d} \times T_{AC,ref,i,d} ) \times 3600 \times 10^{-3} \times f_{prim,e} \\ E_{AC,ref,ctpump,i} = \sum_{d=1}^{365} (E_{AC,ref,ctpump,i,d} \times T_{AC,ref,i,d} ) \times 3600 \times 10^{-3} \times f_{prim,e}\]
2.7.3.11 蓄熱システムによる運転時間の補正

蓄熱槽の有無に応じて、熱源群の運転時間を補正する。 補正前の運転時間を「標準運転時間」と呼び、補正後の運転時間を「運転時間」と呼ぶこととする。

表 120. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(StorageType_{i,j}\)

熱源群iに属する熱源機器jの種類

入力

\(T_{AC,ref,base,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの標準運転時間

時間/日

2.5.4

\(Q_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源機iの熱負荷

MJ/日

2.6.3.3

\(q_{AC,ref,i,max,d}\)

日付dにおける熱源群iの最大能力

kW

2.7.3.6

\(q_{AC,ref,i,j,max,d}\)

熱源群iに属する熱源機器jの日付dにおける最大能力

kW

2.7.3.5.1

\(N_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iに属する熱源機器jの運転台数

2.7.3.7

\(xL_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの部分負荷率(蓄熱運転時の補正用)

2.7.3.6

表 121. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(T_{AC,ref,i,d}\)

日付dにおける熱源群iの運転時間

時間/日

2.7.3.10

日付dにおける熱源群iの運転時間 \(T_{AC,ref,i,d}\) は、次式で算出する。

a) \(StorageType_{i,j} = None\)の場合 (蓄熱槽・追炊きが無い場合)

\[T_{AC,ref,i,d} = T_{AC,ref,base,i,d}\]

b) \(StorageType_{i,j} = Charge\)の場合 (蓄熱槽が有る場合)

\[T_{AC,ref,i,d} = \frac{Q_{AC,ref,i,d}}{q_{AC,ref,i,max,d}} \times \frac{1000}{3600}\]

c) \(StorageType_{i,j} = CompressorAided\) (追炊きが有る場合)

\[T_{AC,ref,i,d} = C \times T_{AC,ref,base,i,d}\]

上記の式における定数Cは次の式で算出する。

\(N_{AC,ref,i,d} = 1\)の場合

\[C = 1.0\]

\(N_{AC,ref,i,d)} \neq 1\)の場合

\[C = 1.0 - (q_{AC,ref,i,1,max,d} \times \frac { 1.0 - xL_{AC,ref,i,d} }{ xL_{AC,ref,i,d} \sum_{j}^{j>1} q_{AC,ref,i,j,max,d} }\]

2.7.4 空気調和設備の設計一次エネルギー消費量

空気調和設備の設計一次エネルギー消費量は次の式で算出する。 なお、二次ポンプを持たない空調機群を評価する場合には、 その空調機群と熱源群の間に仮想的な二次ポンプ(台数制御無し、温度差0、定格流量0、定格消費電力0、定格流量制御方式)が設置されているとして計算をする。

表 122. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC,ahu,i}\)

空調機群の年間一次エネルギー消費量

MJ/年

2.7.1.6

\(E_{AC,pump,i}\)

二次ポンプ群の年間一次エネルギー消費量

MJ/年

2.7.2.7

\(E_{AC,ref,i}\)

熱源群 の年間一次エネルギー消費量

MJ/年

2.7.3.10

\(N_{AC,ahu}\)

空調機群の総数

入力

\(N_{AC,pump}\)

二次ポンプ群の総数

入力

\(N_{AC,ref}\)

熱源群の総数

入力

表 123. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{AC}\)

空気調和設備の年間一次エネルギー消費量

MJ/年

\[E_{AC} = \sum_{i=1}^{N_{AC,ahu}} E_{AC,ahu,i} + \sum_{i=1}^{N_{AC,pump}} E_{AC,pump,i} + \sum_{i=1}^{N_{AC,ref}} E_{AC,ref,i}\]

附属書A(空調)

A.1 外壁性能

表 124. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(l_{k}\)

k番目の構成材料の厚さ

入力

\(λ_{k}\)

k番目の構成材料の熱伝導率

W/(\(m^{2}\)・K)

建材データベース

表 125. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(U_{wall}\)

外壁等jの熱貫流率

W/(m2・K)

2.4.2.6

外壁の熱貫流率 \(U_{wall}\) は次式で求める。

\[U_{wall} = \frac{1}{ \frac{1}{α_{i}} + \sum_{k} \frac{l_{k}}{λ_{k}} + \frac{1}{α_{o}}}\]

各材料の熱伝導率\(λ_{k}\)については、規定する値を使用するものとする。 但し、k番目の構成材料が「非密閉空気層」である場合は、\(l_{k}/λ_{k}\)を 0.09(\(m^{2}\)・K)/Wとする。 なお、外壁等に存在する熱橋の影響については考慮しない。

A.2 ガラスの性能から窓の性能を算定する方法

ガラスの熱貫流率、日射熱取得率から、窓(ガラス+建具)の熱貫流率と日射熱取得率を算出する。

表 126. 入力
変数名 説明 単位 参照元

\(U_{wind,j,input}\)

窓 \(j\) の熱貫流率

\(W/m^2K\)

様式2-3②

\(\eta_{wind,j,input}\)

窓 \(j\) の日射熱取得率

-

様式2-3③

建具の種類

様式2-3④

ガラスの種類(ex:3WgG06)

様式2-3⑤

\(U_{glass,j,input}\)

ガラス \(j\) の熱貫流率

\(W/m^2K\)

様式2-3⑥

\(\eta_{glass,j,input}\)

ガラス \(j\) の日射熱取得率

-

様式2-3⑦

表 127. 出力
変数名 説明 単位

\(U_{wind,j}\)

窓等jの熱貫流率(ブラインド無)

\(W/m^2K\)

\(U_{wind,j,bl}\)

窓等jの熱貫流率(ブラインド有)

\(W/m^2K\)

\(\eta_{wind,j}\)

窓等jの日射熱取得率(ブラインド無)

-

\(\eta_{wind,j,bl}\)

窓等jの日射熱取得率(ブラインド有)

-

熱貫流率、日射熱取得率の入力方法には次の3つがある。様式2-3において複数個所に入力がある場合は、方法1が優先され、次いで方法2、方法3の順とする。

  • 方法1: 窓等の熱貫流率と日射熱取得率を直接入力する(様式2-3②、③)。

  • 方法2: 建具の種類とガラスの種類を選択する(様式2-3④、⑤)。

  • 方法3: 建具の種類を選択し、ガラスの熱貫流率と日射熱取得率を入力する(様式2-3④、⑥、⑦)。

(方法1)窓等の熱貫流率と日射熱取得率を直接入力する

ブラインドがない場合の窓の熱貫流率\(U_{wind,j}\)及び日射熱取得率\(\eta_{wind,j}\)は、次式で求める。

\[U_{wind,j} = U_{wind,j,input}\]
\[η_{wind,j}= η_{wind,j,input}\]

ブラインドがある場合の熱貫流率及び日射熱取得率は、\(U_{glass,j,input}\)、\(\eta_{glass,j,input}\)の入力があるか否かで場合分けして算出する。

a) ガラスの性能 \(U_{glass,j,input}\)、\(\eta_{glass,j,input}\) の入力がない場合

\[U_{wind,j,bl} = U_{wind,j,input}\]
\[η_{wind,j,bl} = η_{wind,j,input}\]

b) ガラスの性能 \(U_{glass,j,input}\)、\(\eta_{glass,j,input}\) が入力されている場合

\[dR = \frac{0.021}{U_{glass,j}} + 0.022\]
\[U_{wind,j,bl} = \frac{1}{(\frac{1}{U_{wind,j,input}} + dR)}\]
\[η_{wind,j,bl} = \frac{η_{wind,j,input}}{η_{glass,j}} \times (-0.1331 η_{glass,j}^2 + 0.8258 η_{glass,j})\]
(方法2)建具の種類とガラスの種類を選択する

「窓性能の一覧データベース」より、入力された建具の種類とガラスの種類から該当する値を抜き出す。このデータベースに記載の値は、開口部の熱性能評価プログラムWindEyeにより算出されたものである。

(参考)窓性能の一覧データベース(WindowHeatTransferPerformance_H30.csv):

表 128. 建具の種類「樹脂」、ガラスの種類「3WgG06」の場合の例

\(U_{wind,j}\)=1.95

\(U_{wind,j,bl}\)= 1.82

\(\eta_{wind,j}\)= 0.39

\(\eta_{wind,j,bl}\)= 0.30

(方法3)建具の種類を選択し、ガラスの熱貫流率と日射熱取得率を入力する
\[U_{wind,j} = k_{u,a} U_{glass,j,input} + k_{u,b}\]
\[η_{wind,j} = k_{η} η_{glass,j,input}\]
\[dR = \frac{0.021}{U_{glass,j,input}} + 0.022\]
\[U_{wind,j,bl} = \frac{1}{(\frac{1}{U_{wind,j}} +dR)}\]
\[η_{wind,j,bl} = k_η (-0.1331 η_{glass,j,input}^2 + 0.8258 η_{glass,j,input})\]

係数\(k_{u,a}\),\(k_{u,b}\)、\(k_{\eta}\)は、建具の種類によって次のように定める。 <2018.02.01変更>

\[k_{u,a} = \frac{k_{u,a1}}{k_{u,a2}}\]
\[k_{u,b} = \frac{k_{u,b1}}{k_{u,b2}}\]
表 129. 窓の熱貫流率への変換係数(建具種類別)<2018.02更新>
建具の種類 \(k_{u,a1}\) \(k_{u,a2}\) \(k_{u,b1}\) \(k_{u,b2}\) \(k_{\eta}\)

樹脂製(単層)

1.531

2.325

1.888926

2.325

0.72

樹脂製(複層)

1.531

2.325

2.398526

2.325

0.72

金属樹脂複合製(単層)

1.853

2.317

2.026288

2.317

0.8

金属樹脂複合製(複層)

1.853

2.317

2.659888

2.317

0.8

金属製(単層)

1.883

2.321

3.218862

2.321

0.8

金属製(複層)

1.883

2.321

3.498862

2.321

0.8

入力シートの互換性を担保するために、当面の間、建具の種類を次のように読み替えることとする。 「樹脂」→「樹脂製(複層)」 「アルミ樹脂複合」→「金属樹脂複合製(複層)」 「アルミ」→「金属製(複層)」

<参考>窓の熱貫流率への変換係数(建具種類別)<Ver.2.4(201710)までの値>

建具の種類 \(k_{u,a}\) \(k_{u,b}\) \(k_{\eta}\)

樹脂

0.6435

1.0577

0.72

アルミ樹脂複合

0.7623

1.2369

0.8

アルミ

0.7699

1.5782

0.8

A.3 日射量

表 130. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(L_{s,d,t}\)

日付d、時刻tにおける水平面長波長放射量

W/\(m^{2}\)

気象データ

\(S_{D,d,t}\)

日付d、時刻tにおける法線面直達日射量

W/\(m^{2}\)

気象データ

\(S_{S,d,t}\)

日付d、時刻tにおける水平面天空日射量

W/\(m^{2}\)

気象データ

\(θ_{j,d,t}\)

日付d、時刻tにおける、外皮jの法線と太陽方向のなす角

\(h_{s,d,t}\)

日付d、時刻tにおける太陽高度

\(A_{zs,d,t}\)

日付d、時刻tにおける太陽方位角

\(A_{ZW,j}\)

外壁jの方位角

入力

表 131. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(I_{nsr,j,d}\)

日付dにおける外皮jへの長波長放射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.2.4、2.4.2.5

\(I_{dsr,j,d}\)

日付dにおける外皮jへの直達日射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.2.6、2.4.2.7

\(I_{isr,j,d}\)

日付dにおける外皮jへの天空・反射日射量積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.2.6、2.4.2.7

\(η_{max}\)

入射角特性の最大値

-

2.4.2.7

長波長放射量積算値 \(I_{nsr,j,d}\)は、外壁等jの傾斜角に応じて次のように算出する。 日付dにおける外皮jへの直達日射量積算値 \(I_{dsr,j,d}\) [Wh/(\(m^{2}\)・day)]は、 外皮jの傾斜角や方位角に応じて次のように算出する。

a) 外壁等iが垂直面である場合

\[I_{nsr,j,d}= \sum_{t=1}^{24} 0.5 \times L_{s,d,t} \\ I_{dsr,j,d} = \sum_{t=1}^{24} \{ S_{D,d,t} \times \frac{η_{j,d,t}}{η_{max}} \times \cos θ_{j,d,t} \} \\ I_{isr,j,d} = \sum_{t=1}^{24} 0.5×S_{s,d,t} + 0.1 \times 0.5 \times (S_{S,d,t}+S_{D,d,t} \times \sin⁡ h_{s,d,t} ) \\ \cos⁡ θ_{j,d,t} = \cos⁡ h_{s,d,t} \cos ( A_{zs,d,t}-A_{zw,j} )\]

b) 外壁等iが水平面である場合

\[I_{nsr,j,d} = \sum_{t=1}^{24} L_{s,d,t} \\ I_{dsr,j,d} = \sum_{t=1}^{24} \{ S_{D,d,t} \times \frac{η_{j,d,t}}{η_{max}} \times \cos θ_{j,d,t} \} \\ I_{isr,j,d} = \sum_{t=1}^{24} \{ S_{S,d,t} + S_{D,d,t} \times \sin h_{s,d,t} \} \\ \cos ⁡θ_{j,d,t} = \sin⁡ h_{s,d,t}\]

式中の0.5は垂直面からみた天空の形態係数、0.1は地表面における日射反射率である。 \(η_{max}\)は \(η_{j,d,t}\)の最大値であり、0.88とする。 \(η_{j,d,t}\)は日付d、時刻tにおける外皮jの入射角特性であり、次式で求めるものとする。

\[η_{j,d,t} = 2.3920 \cos⁡ θ_{j,d,t} - 3.8636 \cos^3⁡ θ_{j,d,t} + 3.7568 \cos^5⁡ θ_{j,d,t} -1.3952 \cos^7⁡ θ_{j,d,t}\]

ここで、\(η_{j,d,t}\)と\(η_max\)は、本来、窓への入射日射に対して考慮する係数であるが、 外壁面とガラス面とで積算日射量を統一的に扱うために、外壁への日射についても乗じることとしている。

A.4 ペリメータゾーン面積

表 132. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(L_{H,i}\)

室iの属するフロアの階高

m

入力

\(W_{dir,i,x}\)

室iに属する外皮xの方位

入力

\(W_{typ,i,x}\)

室iに属する外皮xの種類

入力

表 133. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(\bar{A}_{room,i}\)

室iのペリメータゾーン面積

\(m^{2}\)

2.4.1

\(\hat{A}_{room,i}\)

室iの内部発熱及び外気導入量規定用のペリメータゾーン面積

\(m^{2}\)

2.4.1

表 134. 中間出力
変数名 説明 単位

\(L_{V,i,j}\)

室iの鉛直外壁jの外周長さ

m

\(N_{wall,H,i}\)

室iの水平外皮の総数

\(N_{wall,Vi}\)

室iの鉛直外皮の総数

\(β_{H,i}\)

室iの階高 > 5.0mの場合の補正係数(仮想床係数)

\(A_{V,i,j}\)

外皮面積

\(m^{2}\)

\(A_{H,i,j}\)

室iの水平外皮(屋根及び外気に接する床。天窓等を含む)jの面積

\(m^{2}\)

室iのペリメータゾーン面積及び内部発熱・外気導入量規定用のペリメータゾーンの面積の算出方法を以下に示す。 なお、式中の5.0はペリメータ部分の奥行(外皮から5.0m)を表す。

\[\bar{A}_{room,i} = \sum_{j=1}^{N_{wall,H,i}} A_{H,i,j} + 5.0 × β_{H,i} \times \sum_{j=1}^{N_{wall,Vi}} L_{V,i,j} \\ \hat{A}_{room,i} = \max \{ \sum_{j=1}^{N_{wall,H,i}} A_{H,i,j}, 5.0 \times \sum_{j=1}^{N_{wall,V,i}} L_{V,i,j} \}\]

ここで、室iの鉛直外壁jの外周長さ L_(V,i,j)、仮想床係数 β_(H,i)は次式により求められる。

\[L_{V,i,j} = \frac{A_{V,i,j}}{L_{H,i}} \\ β_{H,i} = \max⁡(1.0, \frac{L_{H,i}}{5.0} )\]

また、室iに属する鉛直外皮の面積\(A_{V,i}\)、室iに属する水平外皮の面積\(A_{H,i}\)、 それらの総数\(N_{wall,V,i}\)、\(N_{wall,H,i}\)は次式により求められる。 なお、\(A_{V,i,j}\)は室iに属する鉛直外皮jの面積、\(A_{H,i,j}\)は室iに属する水平外皮jの面積を表すものとする。

\[N_{wall,V,i} = count(A_{V,i}) \\ A_{V,i} = {A_{i,x} | W_{dir,i,x} ∈ {北,北東,東,南東,南,南西,西,北西} かつ W_{typ,i,x} = 外壁}\]
\[N_{wall,H,i} = count(A_{H,i}) \\ A_{H,i} = \{ A_{i,x} |W_{typ} ∈ {日蔭}  かつ W_{typ,i,x} = 外壁 \}\]

A.5 空調機の運転モード

表 135. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(d\)

日付d

入力

\(R\)

建築物が建設される場所の省エネルギー地域区分

入力(※)

表 136. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(Mode_{d}\)

日付dにおける空調機の運転モード

\(m^2\)

2.4.2.7、2.6.1.2、附属書A6、附属書A11

日付dにおける空調機の運転モード\(Mode_{d}\)は、月と地域区分から定められる。

\[Mode_{d} = lookup(month(d),R)\]

ここで、\(lookup(M,R)\)は与えられた月Mと省エネルギー地域区分Rから下表A5.1から読み取った値を返す関数とする。 \(month(d)\)は与えられた日付dの月(1月から12月)を取得する関数とする。

表 137. 空調機の運転モードの設定
|地域区分 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

1地域

暖房

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

中間

暖房

暖房

2地域

暖房

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

中間

暖房

暖房

3地域

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

暖房

4地域

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

暖房

5地域

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

暖房

6地域

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

暖房

7地域

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

暖房

8地域

暖房

暖房

暖房

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

A.6 空調室の設定温度

表 138. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Mode_{d}\)

日付dにおける空調機の運転モード

附属書A5

表 139. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,room,i,d}\)

日付d における室iの設定温度

2.4.2.2、2.4.2.3

日付d における室iの設定温度 \(θ_{AC,room,i,d}\) については、A5に基づき地域毎に 暖房期、中間期、冷房期を定め、暖房期の設定温湿度は22℃、40%、中間期の設定温湿度は24℃、50%、 冷房期の設定温湿度は26℃、50%とする。なお、全ての地域で、中間期は冷房されているものとみなす。

\[θ_{AC,room,i,d} = \begin{cases}  22, Mode_{d}=暖房 \\  24, Mode_{d}=中間 \\  26, Mode_{d}=冷房 \end{cases}\]

A.7 平均外気温

表 140. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(R\)

省エネルギー地域区分

-

入力

\(θ_{AC,oa,d,x}\)

地域xにおける日付dの日平均外気温

表 141. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(θ_{AC,oa,d}\)

日付d における日平均外気温

2.4.2.2、2.4.2.3、2.7.3.4.1

\(θ_{AC,oa,ave}\)

年間平均外気温

2.4.2.2

\(θ_{AC,oa,H,ave}\)

暖房期の平均外気温

2.7.3.4.4

\(θ_{AC,oa,C,ave}\)

冷房期の平均外気温

2.7.3.4.4

\[θ_{AC,oa,d} = θ_{AC,oa,d,x} | x = R \\ θ_{AC,oa,ave} = \sum_{d=1}^{365} θ_{AC,oa,d} / 365 \\ θ_{AC,oa,H,ave} = \sum_{d}^{Mode_{d}=暖房} \frac{θ_{AC,oa,d}}{count\{Mode_{d}=暖房\}} \\ θ_{AC,oa,C,ave} = \sum_{d}^{Mode_{d}≠暖房} \frac{θ_{AC,oa,d}}{count\{Mode_{d}≠暖房\}}\]

A.8 外気エンタルピー

表 142. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(T_{db,d,t}\)

日付dにおける時刻tの外気温度

\(X_{d,t}\)

日付dにおける時刻tの絶対湿度

kg/kgDA

表 143. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(H_{AC,oa,d}\)

日付dにおける外気エンタルピー

kJ/kg

2.6.1.2、2.6.2.1

日付d、時刻tにおける外気エンタルピー \(H_{AC,oa,d,t}\) は次の式で求める。

\[H_{AC,oa,d,t} = C_{a} \times T_{db,d,t} + (C_{wv} \times T_{db,d,t} + L_{W} ) \times X_{d,t}\]

日付dにおける日平均外気エンタルピーは次の式で求める。 空調機群が終日動く場合は外気エンタルピーの日平均を、 日をまたいで夜間動く場合は外気エンタルピーの夜間の平均値を、日中のみ動く場合は、日中の平均値を用いる。

\[H_{AC,oa,d} = \begin{cases}  \sum_{t=1}^{24} H_{AC,oa,d,t}  ,終日運転 \\  \sum_{t=19}^{24} H_{AC,oa,d,t} + \sum_{t=1}^{6} H_{AC,oa,d+1,t} ,夜間運転 \\  \sum_{t=7}^{18} H_{AC,oa,d,t} ,日中のみ運転) \end{cases}\]

空調機群の運転時間帯は接続される室の利用時間帯に依存する。 接続される全ての室の利用時間帯が同一であれば、空調機群の運転時間帯はそれと等しい。 しかし、接続される室によって利用時間帯が異なる場合はその組み合わせに依ることなく「終日運転」と見なす。

A.9 内部発熱量

表 144. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(U_{i}\)

室iの室用途

入力

\(CalendarNum_{i}\)

室iにおけるカレンダー番号

\(Q_{AC,room,app,ref,x}\)

用途xの機器発熱量参照値

W/\(m^{2}\)

\(Q_{AC,room,light,ref,x}\)

用途xの照明発熱量参照値

W/\(m^{2}\)

 

\(E_{human,ref,x}\)

作業強度xの人体発熱参照値

W/stem:[m^{2}

\(I_{op,i,d}\)

日付dにおける室iの作業強度(1~6)

\(Schedule_{app,x,d}\)

機器の稼働スケジュールxにおける日付dの稼働時間

時間/日

\(Schedule_{light,x,d}\)

照明の稼働スケジュールxにおける日付dの稼働時間

時間/日

\(Schedule_{human,x,d}\)

人の在室スケジュールxにおける日付dの在室時間

時間/日

表 145. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{AC,room,app,i,d}\)

日付d における室iの機器発熱密度の日積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.3

\(Q_{AC,room,light,i,d}\)

日付d における室iの照明発熱密度の日積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.3

\(Q_{AC,room,human,i,d}\)

日付dにおける室iの在室者発熱密度の日積算値

Wh/(\(m^{2}\)・day)

2.4.3

日付dにおける室iの内部発熱量は次式によって求められる。

\[Q_{AC,room,app,i,d} = Q_{AC,room,app,ref,i,d} \times T_{AC,room,app,i,d} \\ Q_{AC,room,light,i,d} = Q_{AC,room,light,ref,i,d} \times T_{AC,room,light,i,d} \\ Q_{AC,room,human,i,d} = E_{human,ref,i,d} \times T_{AC,room,human,i,d}\]

室iの日付dにおける機器、照明、人体による発熱参照値 \(Q_{AC,room,app,ref,i,d}\)、\(Q_{AC,room,light,ref,i,d}\)、\(E_{human,ref,i,d}\)は次のように求める。

\[Q_{AC,room,app,ref,i,d} = Q_{AC,room,app,ref,x} | x = U_{i} \\ Q_{AC,room,light,ref,i,d} = Q_{AC,room,light,ref,x} | x = U_{i} \\ E_{human,ref,i,d} = E_{human,ref,x} | x = I_{op,i,d}\]

なお、\(Q_{AC,room,T,ref,x}\)または\(E_{T,ref,x}\)は内部発熱源\(T\)(機器、人体、照明)の参照分類\(x\)における発熱参照値を表す。 \(|x=U_{i}\)は参照分類\(x\)が室iの用途\(U_{i}\)であることを示し、 \(|x=I_{op,i,d}\)は、参照分類xが日付dにおける室iの作業強度であることを示している。

また、室iの日付dにおける機器、人体、照明の稼働または在室時間 \(T_{AC,room,app,i,d}\)、\(T_{AC,room,light,i,d}\)、\(T_{AC,room,human,i,d}\)は次のように求める。

\[T_{AC,room,app,i,d} = Schedule_{app,x,d} |x=CalendarNum_{i} \\ T_{AC,room,light,i,d} = Schedule_{light,x,d} |x=CalendarNum_{i} \\ T_{AC,room,human,i,d} = Schedule_{human,x,d} | x=CalendarNum_{i}\]

ここで、\(Schedule_{T,x,d}\)は、内部発熱源T(機器、人体、照明)の稼働または在室スケジュールxの日付dにおける時間を表す。 \(|x=CalenderNum_{i}\) は在室スケジュールxが室iのカレンダー番号\(CalenderNum_{i}\)と一致することを示している。

A.10 二次エネルギー換算

表 146. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(fuel\)

燃料種別(電力,ガス,重油,灯油,液化天然ガス,地冷蒸気,地冷温水,地冷冷水)

入力

\(E_{prime,MJ}\)

一次エネルギー消費量

MJ

入力

\(K_{prime,ex}\)

他人から供給される熱の一次エネルギー換算値

入力

表 147. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{unit,f}\)

燃料種別fの原単位消費量

kW, ㎥等

-

燃料種別のエネルギー消費量(二次)は次式によって求められる。 \(K_{prime,f}\)は一次エネルギー換算係数である。

\[E_{unit,f} = \frac{E_{prime,MJ}}{K_{prime,f}} \\\]
\[K_{prime,f} =  \begin{cases}  9760,  fuel=電力 \\  45,  fuel=ガス \\  41,  fuel=重油 \\  37,  fuel=灯油 \\  50,  fuel=液化天然ガス \\  K_{prime,ex},  fuel=他人から供給された熱 \end{cases}\]

燃料fuelは、電力, ガス, 重油, 灯油, 液化天然ガス, 地冷蒸気, 地冷温水 および 地冷冷水 に分類される。 このうち、地冷蒸気, 地冷温水 および 地冷冷水 は「他人から供給される熱」とする。

A.11 室内エンタルピー

表 148. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Mode_{d}\)

日付dにおける空調機の運転モード

附属書A5

表 149. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(H_{AC,room,d}\)

日付d における空調時の室内空気エンタルピー

kJ/kg

2.6.1.2、2.6.2.1

日付dにおける室内空気のエンタルピー \(H_{AC,room,d}\) は次式で算出する。

\[H_{AC,room,d} = \begin{cases}  52.91,  Mode_{d}=冷房期 \\  47.81,  Mode_{d}=中間期 \\  38.81,  Mode_{d}=暖房期 \end{cases}\]

A.11 負荷計算のための係数

表 150. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(U_{i}\)

室iの室用途

入力

\(R\)

省エネルギー地域区分

-

入力

\(Mode_{d}\)

日付dにおける空調機の運転モード

\(m^2\)

附属書A5

表 151. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(a_{tc1,d}, a_{tc2,d}\)

日付dにおける温度差による定常熱取得を室負荷(冷房)に変換する係数

2.4.4

\(a_{th1,d}, a_{th2,d}\)

日付dにおける温度差による定常熱取得を室負荷(暖房)に変換する係数

2.4.4

\(a_{sc1,d}, a_{sc2,d}\)

日付dにおける日射による定常熱取得を室負荷(冷房)に変換する係数

2.4.4

負荷計算のための係数は、地域毎、室用途毎、空調機の運転モード毎に規定されている。 前日が空調日か非空調日かで係数が異なる。

3. 機械換気設備の評価方法

機械換気設備の一次エネルギー消費量算出ロジックを示す。 本章で使用する共通の定数を以下に示す。

表 152. 共通の定数
定数名 説明 単位

\(\eta_{m}\)

電動機効率

0.75

-

3.1 はじめに

3.1.1 用語の定義

3.1.1.1 機械換気設備

 送風機の機械力を使って給排気をし、主として排熱、除湿、脱臭を目的とした換気を行うための設備のこと。

3.1.1.2 機械換気設備の消費電力

 機械換気設備が当該建物に設置され、計画した風量で連続運転しているときの電動機及び換気設備に含まれる補機類の消費電力の合計値。

3.1.1.3 送風機の電動機出力

 電動機によって、電気エネルギーから変換された送風機を稼動させるための機械的な回転エネルギー。

3.1.1.4 電動機効率

 電動機に供給される電力(入力電力)に対する電動機出力の比。

3.1.1.5 負荷率

 実際にかかる冷房負荷を空調機またはパッケージユニットの必要冷房能力で除した値。換気代替空調機の仮想的な消費電力を求める際に用いる。

3.1.1.6 制御の方式に応じて定められる係数

 機器の運転効率化のための各種制御を導入した場合のエネルギー削減効果を見込むための係数。

3.2 機械換気設備の年間一次エネルギー消費量

機械換気設備の年間一次エネルギー消費量 \(E_{V}\) [MJ/年]を算出する。

表 153. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{V,i}\)

機械換気設備iの年間電力消費量

kWh

3.2

\(n_{V}\)

機械換気設備の数

入力

表 154. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{V}\)

機械換気設備の設計一次エネルギー消費量

MJ/年

出力

\[E_{V} = \sum_{r=1}^{n_{V}}( E_{V,i} ) × f_{prim,e} × 10^{-3}\]

3.3 機械換気設備の年間電力消費量

機械換気設備の年間電力消費量の算出方法は、次の条件によって変わる。
(a) 送風機のみを用いる場合
(b) 換気代替空調機を用いる場合(送風機を併用する場合も含む)

3.3.1 送風機のみを用いる場合

表 155. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{Vfan,i,j}\)

機械換気設備iに属する送風機jの電動機出力

kW

入力

\(n_{Vfan,i}\)

機械換気設備iに属する送風機の数

入力

\(F_{Vfan,i,j}\)

機械換気設備iに属する送風機jの制御方式に応じて定められる係数

-

3.4

\(T_{V,i}\)

機械換気設備iにの年間運転時間

時間

D.2

表 156. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{V,i}\)

機械換気設備iの年間電力消費量

kWh

出力

\[E_{V,i} = \sum_{j=1}^{n_{Vfan,i}}( \frac{ E_{Vfan,i,j}×F_{Vfan,i,j}}{\eta_{m}}) × T_{V,i}\]

3.3.2 換気代替空調機を用いる場合(送風機を併用する場合も含む)

電気室やエレベータ機械室などのように、一般的に換気をするところを空調機やパッケージユニットを利用して冷房を行う場合については、次式により年間電力消費量 \(E_{V,i}\) [kWh]を求める。

表 157. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Type_{Vac}\)

換気代替空調機iによる換気対象室の用途

-

入力

\(Q_{Vac,c,i}\)

換気代替空調機iの必要冷却能力

kW

入力

\(\eta_{Vac,c,i}\)

換気代替空調機iの熱源システムCOP(一次エネルギー換算)

-

入力

\(E_{Vacp,i}\)

換気代替空調機iのポンプの定格電動機出力

kW

入力

\(E_{Vacf,i}\)

換気代替空調機iの送風機の定格電動機出力

kW

入力

\(n_{Vacf}\)

換気代替空調機iの送風機の台数

入力

\(F_{Vacf,i,j}\)

換気代替空調機iの送風機に採用される制御方式に応じて定められる係数

-

3.4

\(E_{Vacf,i,j}\)

換気代替空調機iと併用される送風機jの定格電動機出力

kW

入力

\(n_{Vfan}\)

換気代替空調機iと併用される送風機の数

入力

\(F_{Vfan,i,j}\)

換気代替空調機iと併用される送風機jの制御方式に応じて定められる係数

-

3.4

\(T_{V,i}\)

機械換気設備iの年間運転時間

時間

標準室使用条件

\(\theta_{oa,m}\)

中間期平均外気温度

B.1

表 158. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{V,i}\)

機械換気設備iの年間電力消費量

kWh

3.2

\[E_{V,i} = ( E_{Vac,i} × E_{Vacf,i} × E_{Vacfan,i} ) × T_{V,i} \\ E_{Vac,i} = (\frac{ Q_{Vac,c,i} × x_{ac,i}}{ 2.71 × \eta_{Vac,c,i} } + \frac{ E_{Vacp,i} }{ \eta_{m} } )× c_{ac,i} \\ E_{Vacf,i} = \sum_{j=1}^{n_{Vacf}}( \frac{ E_{Vacf,i,j}×F_{Vacf,i,j}}{\eta_{m}}) × c_{ac,i} \\ E_{Vacfan,i} = \sum_{j=1}^{n_{Vfan}}( \frac{ E_{Vfan,i,j}×F_{Vfan,i,j}}{\eta_{m}}) × c_{fan,i} \\\]

換気代替空調機iの年間平均負荷率 \(x_{ac,i}\) は下表より求める。

表 159. 高効率電動機の採用による係数
換気対象室の用途 年間平均負荷率 \(x_{ac,i}\)

電気室

0.6

機械室

0.6

エレベータ機械室

0.3

その他

1.00

換気代替空調機iの稼働率 \(c_{ac,i}\) 、換気代替空調機iと併用される送風機jの稼働率 \(c_{fan,i}\) は下表より求める。

表 160. 換気代替空調機の年間稼働率
適用条件 空調機の年間稼働率 \(c_{ac,i}\) 併用する送風機の年間稼働率 \(c_{fan,i}\)

「換気代替空調機iと併用される送風機jの外気導入量」が「外気冷房に必要な外気導入量」より大きい場合

0.35

0.65

上記以外

1.00

1.00

ここで、「換気代替空調機iと併用される送風機jの外気導入量」は下表のように求める。

表 161. 換気代替空調機iと併用される送風機jの外気導入量
適用条件 換気代替空調機iと併用される送風機jの外気導入量

送風機の種類が「給気」である送風機が1台以上ある場合

送風機の種類が「給気」である送風機の「設計風量」の合計値

送風機の種類が「給気」が1台もなく、送風機の種類が「排気」である送風機が1台以上ある場合

送風機の種類が「排気」である送風機の「設計風量」の合計値

上記以外

0

「外気冷房に必要な外気導入量」 は次式により求める。

\[E_{V,i} = \frac{ 1000 × Q_{Vac,c,i} }{ 0.33 (40-\theta_{oa,m}) }\]

なお、換気代替空調機iの必要冷却能力の決定方法について、以下のルールを設ける。

  • 電気室等において、設置される機器の能力に余裕を見込んでいる場合は、必要とされる能力を算出し、この値を入力してもよい。 例えば故障時の対応として必要冷房能力 100%の機器が2台設置されている場合は、1台分のみ能力を入力してもよい。 ただし、この必要能力の算出根拠は別途提出する必要がある。

  • エレベータ機械室については、昇降機メーカー等が算出した設計発熱量を用いても良い。 ただし、算出根拠は別途提出する必要がある。

3.4 制御の方式に応じて定められる係数

機械換気設備の運転効率化のための各種措置について、次のように3つのカテゴリに分類し、それぞれ講じた措置の種類に応じて、係数 \(F_{V1,i}\) 、\(F_{V2,i}\) 、\(F_{V3,i}\) の値を定める。同じカテゴリの中から重複して係数を採用することはできず、各カテゴリの中から何れか1つを選択して値を決定する。

表 162. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(F_{V1,i}\)

高効率電動機の有無によって決まる係数

-

3.4.1

\(F_{V2,i}\)

インバータの有無によって決まる係数

-

3.4.2

\(F_{V3,i}\)

送風量制御の種類によって決まる係数

-

3.4.3

表 163. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(F_{V,i}\)

機械換気設備iの制御方法に応じて定められる係数

無次元

3.3.1, 3.3.2

エネルギー消費量計算に用いる係数 は次式で求める。

\[F_{V,i} = F_{V1,i} × F_{V2,i} × F_{V3,i}\]

3.4.1 高効率電動機の採用

下表に示すとおり、高効率電動機を採用していない場合は「無」の係数を、高効率電動機を採用している場合は「有」の係数を適用する。
選択肢が指定されていない(入力シートの当該欄が空欄である)場合は「無」が選択されたものとする。

表 164. 高効率電動機の採用による係数
選択肢 適用 \(F_{V1,i}\)

JIS C 4212に準拠した低圧三相かご形誘導電動機が採用されている場合

0.95

上記以外

1.00

電動機効率 は 0.75 を想定しているので、高効率電動機とは0.79(0.75*0.95)程度の効率を想定していることになる。

3.4.2 インバータの採用

下表に示す通り、インバータを採用していない場合は「無」の係数を、インバータを採用している場合は「有」の係数を適用する。
選択肢が指定されていない(入力シートの当該欄が空欄である)場合は「無」が選択されたものとする。

表 165. インバータの採用による係数
選択肢 適用 \(F_{V2,i}\)

インバータが設置されている場合。ただし、自動制御が行われておらず固定周波数で運用する場合も含まれる

0.60

上記以外

1.00

なお、インバータによる回転数の自動制御が行われておらずに固定周波数で運用する場合も「有」を適用して良い。

3.4.3 送風量制御の採用

下表に示す通り、CO濃度制御やCO2濃度制御を採用している場合は「CO・CO2濃度制御」の係数を、 室内温度により送風機制御を行っている場合は「温度制御」の係数を、これらの制御を行っていない場合は「無」の係数を適用する。
選択肢が指定されていない(入力シートの当該欄が空欄である)場合は「無」が選択されたものとする。

表 166. 送風機制御の採用による係数
選択肢 適用 \(F_{V3,i}\)

CO・CO2濃度制御

駐車場などにおいてCO濃度やCO2濃度により送風機制御を行っている場合

0.60

温度制御

電気室などにおいて室内温度により送風機制御を行っている場合

0.70

上記以外

1.00

附属書B(機械換気)

B.1 中間期平均外気温度

 中間期平均外気温度 \(\theta_{oa,m}\) は地域区分毎に下表で定められる。

表 167. 中間期平均外気温
地域 中間期平均外気温度 \(\theta_{oa,m}\)

1地域

22.7

2地域

22.5

3地域

24.7

4地域

27.1

5地域

26.7

6地域

27.5

7地域

25.8

8地域

26.2

B.2 年間運転時間

 機械換気設備の年間運転時間は、室用語毎に標準室使用条件によって定められている。

4. 照明設備の評価方法

照明設備の一次エネルギー消費量の算出ロジックを示す。

4.1 はじめに

4.1.1 適用範囲

 評価対象となる照明設備は、次のように定義する。
a) 主として作業上または活動上必要な照明を確保するために屋内もしくは屋外(照らす範囲が明確である屋外駐車場やピロティ等に限る)に設けられる照明設備。
b) アンビエント照明と一体で計画され、設計図書上にその配置や仕様等が記されているタスク照明。
c) 明視性確保が主たる役割であるが、明視性確保以外の役割も併せて備える照明設備(階段通路誘導灯等)

 一方、次に示す照明設備は、評価の対象とはしない。
a) 避難用、救命用その他特殊な目的のために設けられた照明設備(航空障害灯、ヘリポート灯火、進入口赤色灯等)+ b) 安全性確保のための照明設備(誘導灯、非常時のみ点灯する非常灯等)
c) 明視性確保のための照明設備のうち、以下に掲げるもの
・タスク照明など、コンセント接続される照明器具であり、設計図書上に記されていないもの。
・高度な機能や目的を有する照明設備(手術室における無影灯等)
・常時点灯されず、年間点灯時間が非常に短い室の照明(設備シャフト等)。
・常時点灯されないとは、年間点灯時間が50時間程度(1週間に1時間程度)以下であるものを目安とする。
d) 演出性確保のためのカラー照明(ショールームにおける展示照明、舞台や宴会場、美術館における演出のための照明、広告灯等)

4.1.2 用語の定義

4.1.2.1 照明設備

 照明環境を形成するために、光源や点灯回路ならびにこれらを含む照明器具を組み合わせて配置し構成した設備。「照明システム」ともいう。1つの室に、複数の異なる照明器具が設備されるときは、同種類の照明器具を1つのグループと解釈する。

4.1.2.2 照明器具

 光源から出る光を制御・調整する光学的機能があり、この機能を果たすために光源を保持、保護するための機械的機能と電気エネルギーを供給、制御する電気的機能を併せ持っている装置。 

4.1.2.3 照明設備の年間一次エネルギー消費量

 実際に建設される建築物の評価対象とするすべての室に設けられた照明設備が、標準的な室形状(室指数2.5)の室に設備されたときに、一年間に消費すると計算上予想される仮想的な一次エネルギー消費量。照明制御システムが導入されるときは、そのエネルギー削減効果が反映される。単位はMJ/年。

4.1.2.4 照明設備の標準一次エネルギー消費量原単位

 建築物におけるさまざまな室において、その時々の最も一般的な照明方式、照明器具等により構成される照明設備が、標準的な室形状(室指数2.5)の室に設備されたときに、一年間に消費すると計算上予想される単位床面積(1㎡)当たりの仮想的な一次エネルギー消費量。単位は MJ/m2/年。

4.1.2.5 照明器具の消費電力

 照明器具1台あたりの消費電力(安定器を必要とする照明器具はその損失を含む)。単位はW。

4.1.2.6 年間照明点灯時間

 各室において照明器具が点灯されると予測される時間の年間合計値。照明設備の実際の運用による点灯時間の長短の影響を避けて客観的な評価を行うため、共通の前提として標準室使用条件により室用途別に設定される条件である。

4.1.2.7 照明制御システム

 照明設備のエネルギー消費量の削減(低減)を図るため、各種センサやタイマなどにより、自動的に調光・点滅するためのシステム。当該制御が採用されるときは、照明設備の年間一次エネルギー消費量にその削減効果が反映される。

4.1.2.8 室指数

 室の間口、奥行、照明器具の光源高さの関係を表す数値。この値が大きいほど、光源から作業面に直接到達する光束が多くなるため、照明率(光源から出力された光束のうち、相互反射成分も含めて作業面に到達する光束の割合)が大きくなり、照明の効率が向上する。

4.1.3 記号及び単位

表 168. 記号
変数名 説明 単位

\(RoomType_{r}\)

室rの建物用途、室用途

-

\(H_{r}\)

室rの器具高さ(天井高)

m

\(L_{r}\)

室rの間口寸法

m

\(D_{r}\)

室rの奥行寸法

m

\(K_{L,r}\)

室rの室指数

-

\(E_{L,r,i}\)

室rにある照明器具iの一台あたりの消費電力

W/台

\(n_{L,r,i}\)

室rにある照明器具iの設置台数

\(CtrlType_{LC1,r,i}\)

室rにある照明器具iの在室検知制御の方式

選択

\(CtrlType_{LC2,r,i}\)

室rにある照明器具iの明るさ検知制御の方式

選択

\(CtrlType_{LC3,r,i}\)

室rにある照明器具iのタイムスケジュール制御の方式

選択

\(CtrlType_{LC4,r,i}\)

室rにある照明器具iの初期照度補正機能の方式

選択

\(N_{room}\)

建築物全体における照明計算対象室の数

-

\(N_{L,r}\)

室rに設置される照明器具の種類の数

-

\(C_{L,r}\)

室rの形状によって定められる係数

-

\(F_{L,r,i}\)

室rにある照明器具iの制御等の方法に応じて定められる係数

-

\(F_{LC1,r,i}\)

室rにある照明器具iの在室検知制御の方式によって定まる係数

-

\(F_{LC2,r,i}\)

室rにある照明器具iの明るさ検知制御の方式によって定まる係数

-

\(F_{LC3,r,i}\)

室rにある照明器具iのタイムスケジュール制御の方式によって定まる係数

-

\(F_{LC4,r,i}\)

室rにある照明器具iの初期照度補正機能の有無によって定まる係数

-

\(T_{L,r}\)

室rの照明設備の年間点灯時間

時間

\(E_{L}\)

照明設備の一次エネルギー消費量

MJ/年

表 169. 共通の定数
定数名 説明 単位

\(f_{prim,e}\)

電気の量 1kWh を熱量に換算する係数(告示265号における別表第1)

9760

kJ/kWh

4.1.4 入出力

 本章全体における入力、出力、共通の定数は下表の通りである。

表 170. 入力
変数名 説明 単位 入力シート XML要素

\(RoomType_{r}\)

室rの建物用途、室用途

-

様式4 ①建物用途、①室用途

LightingRoom要素にあるBuildingType、RoomType

\(H_{r}\)

室rの器具高さ(天井高)

m

様式4 ①天井高

LightingRoom要素のRoomHeight

\(L_{r}\)

室rの間口寸法

m

様式4 ②室の間口

LightingRoom要素のWidth

\(D_{r}\)

室rの奥行寸法

m

様式4 ③室の奥行

LightingRoom要素のDepth

\(K_{L,r}\)

室rの室指数

-

様式4 ④室指数

LightingRoom要素のRoomIndex

\(E_{L,r,i}\)

室rにある照明器具iの一台あたりの消費電力

W/台

様式4 ⑥定格消費電力

LightingUnit要素のPower

\(n_{L,r,i}\)

室rにある照明器具iの設置台数

様式4 ⑦台数

LightingUnit要素のCount

\(CtrlType_{LC1,r,i}\)

室rにある照明器具iの在室検知制御の方式

選択

様式4 ⑧在室検知制御

LightingUnit要素のOccupantSensing

\(CtrlType_{LC2,r,i}\)

室rにある照明器具iの明るさ検知制御の方式

選択

様式4 ⑨明るさ検知制御

LightingUnit要素のIlluminanceSensing

\(CtrlType_{LC3,r,i}\)

室rにある照明器具iのタイムスケジュール制御の方式

選択

様式4 ⑩タイムスケジュール制御

LightingUnit要素のTimeSchedule

\(CtrlType_{LC4,r,i}\)

室rにある照明器具iの初期照度補正機能の方式

選択

様式4 ⑪初期照度補正機能

LightingUnit要素のInitialIlluminationCorrection

\(N_{room}\)

建築物全体における照明計算対象室の数

-

-

LightingRoom要素の個数

\(N_{L,r}\)

室rに設置される照明器具の種類の数

-

-

LightingRoom要素にあるLightingUnit要素の個数

表 171. 出力
変数名 説明 単位

\(E_{L}\)

照明設備の一次エネルギー消費量

MJ/年

4.2 照明設備の年間一次エネルギー消費量

照明設備の年間一次エネルギー消費量 \(E_{L}\) [MJ/年]を算出する。

表 172. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{L,r,i}\)

室rにある照明器具iの一台あたりの消費電力

W/台

入力

\(n_{L,r,i}\)

室rにある照明器具iの設置台数

入力

\(N_{room}\)

建築物全体における照明計算対象室の数

入力

\(N_{L,r}\)

室rに設置される照明器具の種類の数

入力

\(F_{L,r,i}\)

室rにある照明器具iの制御等の方法に応じて定められる係数

-

4.3

\(C_{L,r}\)

室rの形状によって定められる係数

-

4.4

\(T_{L,r}\)

室rの照明設備の年間点灯時間

時間

4.5

表 173. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{L}\)

照明設備の一次エネルギー消費量

MJ/年

出力

\[E_{L} = \sum_{r=1}^{N_{room}} ( \sum_{i=1}^{N_{L,r}}(E_{L,r,i}×n_{L,r,i}×F_{L,r,i}) × C_{L,r} × T_{L,r} ) × f_{prim,e} × 10^{-6}\]

照明器具の消費電力 \(E_{L,r,i}\)[W]は、室rに設置される照明器具iの1台あたりの消費電力であり、安定器を必要とする照明器具はその損失を含んだ値であるとする。
申請時点において、照明器具の消費電力が不明である場合は、一般社団法人照明器具工業会のガイド114の最新版を参照して値を決定することも可能である。

照明設備の年間運転時間\(T_{L,r}\)[時間] には、当該照明設備が設置される室rの建物用途・室用途によって定まる標準室使用条件における年間照明点灯時間を用いる。
照明設備の制御の方式に応じて定められる係数 \(F_{L,r,i}\)[-]は、照明器具iに対して各種自動制御(自動的に行えるもののみを対象とする)を導入した場合のエネルギー削減係数である。係数 \(F_{L,r,i}\) の算出方法は次の「4.3 制御等の方式に応じて定められる係数」で規定される。
照明設備が設置される室rの形状によって定められる係数\(C_{L,r}\)[-]は、照明対象室の室指数による補正係数である。係数 \(C_{L,r}\) の算出方法は次の「4.4 室の形状に応じて定められる係数」で規定される。

4.3 制御等の方式に応じて定められる係数

制御等の方式に応じて定められる係数 \(F_{L,r,i}\)を算出する。

表 174. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(F_{LC1,r,i}\)

室rにある照明器具iの在室検知制御の方式によって定まる係数

-

4.3.1

\(F_{LC2,r,i}\)

室rにある照明器具iの明るさ検知制御の方式によって定まる係数

-

4.3.2

\(F_{LC3,r,i}\)

室rにある照明器具iのタイムスケジュール制御の方式によって定まる係数

-

4.3.3

\(F_{LC4,r,i}\)

室rにある照明器具iの初期照度補正機能の有無によって定まる係数

-

4.3.4

表 175. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(F_{L,r,i}\)

室rにある照明器具iの制御等の方法に応じて定められる係数

4.2

\[F_{L,r,i} = F_{LC1,r,i} × F_{LC2,r,i} × F_{LC3,r,i} × F_{LC4,r,i}\]

係数 \(F_{LC1,r,i}\)、 \(F_{LC2,r,i}\)、 \(F_{LC3,r,i}\)、 \(F_{LC4,r,i}\)は、それぞれ「在室検知制御の方式によって決まる係数(4.4.1)」、「明るさ検知制御の方式によって決まる係数(4.4.2)」、「タイムスケジュール制御の方式によって決まる係数(4.4.3)」、「初期照度補正機能の有無によって決まる係数(4.4.4)」である。それぞれの制御について、その動作方式に応じて値を規定している。  制御の方式に応じて定められる係数\(F_{L,r,i}\)は、各種の照明制御システムの導入により、実質的な照明消費エネルギーの低減を図る場合に、その低減分を効果に応じて削減する(1-効果率)に相当するものである。
 照明設備の省エネルギー化のために採用される制御や機能について、次の(a)~(d)の4つのカテゴリに分類し、それぞれについて動作方式毎に係数を規定している。
(a)在室検知制御
(b)明るさ検知制御
(c)タイムスケジュール制御
(d)初期照度補正機能
 室rに設置される照明器具iに対して、同カテゴリから1つの方式しか選択できないものとする(同カテゴリ内から複数の方式を選択することはできない)。属するカテゴリが異なる複数の照明制御システムを同じ照明器具に採用する場合については、各カテゴリの係数を乗じた値がその照明器具に対する係数であるとする。ただし、適用される室用途の違い等により同時に採用できない方式の組み合わせを除く。
 なお、係数が適用可能な照明制御システムは、効果が確実に期待できる、自動的に行われる照明制御システムのみとし、手動式の照明制御システムは含めないものとする。

4.3.1 在室検知制御の方式によって決まる係数

表 176. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(CtrlType_{LC1,r,i}\)

室rにある照明器具iの在室検知制御の方式

-

入力

表 177. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(F_{LC1,r,i}\)

室rにある照明器具iの在室検知制御の方式によって定まる係数

-

4.3

 在室検知制御とは、人の在・不在を検知するセンサ等からの制御信号等に基づき照明器具を点滅・減光させる制御のことをいう。係数 \(F_{LC1,r,i} \) は、表 178に示すとおり、採用する在室検知制御の方式によって定まる。

表 178. 在室検知制御の方式による係数
選択肢(動作方式) 定義 係数 \(F_{LC1,r,i}\)

下限調光方式

連続調光タイプの人感センサの信号に基づき自動で点滅する方式

0.95

点滅方式

熱線式自動スイッチによって回路電流を通電/遮断することにより自動で点滅する方式

0.70

点滅タイプの人感センサの制御信号に基づき自動で点滅する方式

器具に内蔵された点滅タイプの人感センサの制御信号に基づき自動で点滅する方式

減光方式

段調光タイプの人感センサの制御信号に基づき自動で減光する方式

0.80

器具に内蔵された段調光タイプの人感センサの制御信号に基づき自動で減光する方式

上記に掲げる制御方式以外

1.00

動作方式が指定されていない(入力シートの当該欄が空欄である)場合は「無」が選択されたものとする。

在室検知制御の方式によって決まる係数の設定根拠と判断基準は附属書C.2のとおりである。

4.3.2 明るさ検知制御の方式によって決まる係数【Ver.2.4から変更】

表 179. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(CtrlType_{LC2,r,i}\)

室rにある照明器具iの明るさ検知制御の方式

-

入力

表 180. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(F_{LC2,r,i}\)

室rにある照明器具iの明るさ検知制御の方式によって定まる係数

-

4.3

明るさ検知制御とは、センサ等で検知した昼光を含む実際の明るさと設定した明るさとの比較に基づき、照明器具を調光・点滅させる制御をいう。係数 \(F_{LC2,r,i}\) は、表 181に示すとおり、採用する明るさ検知制御の方式によって定まる。

表 181. 明るさ検知制御の方式による係数
選択肢(動作方式) 定義 係数 \(F_{LC2,r,i}\)

調光方式

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で調光する方式

0.90

調光方式BL

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で調光し、自動制御ブラインドを併用する方式

0.85

調光方式W15

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で調光する方式開口率が15%以上であること。

0.85

調光方式W15BL

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で調光し、自動制御ブラインドを併用する方式 開口率が15%以上であり、その50%以上に自動制御ブラインドが設置されていること。

0.78

調光方式W20

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で調光する方式開口率が20%以上であること。

0.80

調光方式W20BL

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で調光し、自動制御ブラインドを併用する方式開口率が20%以上であり、その50%以上に自動制御ブラインドが設置されていること。

0.70

調光方式W25

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で調光する方式開口率が25%以上であること。

0.75

調光方式W25BL

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で調光し、自動制御ブラインドを併用する方式開口率が25%以上であり、その50%以上に自動制御ブラインドが設置されていること。

0.63

点滅方式

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で点滅する方式

0.80

自動点滅器の明るさ検知によって回路電流を通電/遮断することにより自動で点滅する方式

熱線式自動スイッチ(明るさセンサ付)の明るさ検知によって回路電流を通電/遮断することにより自動で点滅する方式

上記に掲げる制御方式以外

1.0

動作方式が指定されていない(入力シートの当該欄が空欄である)場合は「無」が選択されたものとする。

ここで、開口率とは、室における窓面積の総和を室全体の床面積で除した値であるとする。また、自動制御ブラインドとは、太陽位置や日射の強さなどに応じて、スラットの角度回転や巻き上げ(昇降)を自動で制御するブラインドのことであり、空気調和・衛生工学会SHASE-M1008-2009「省エネルギーと快適な熱・光環境の両立を図る 自動制御ブラインドの仕様と解説」におけるグレードB以上の機能を有するブラインド(電動機によりブラインドのスラットの角度回転や昇降を自動で行う機能、及び、屋外照度・日射量等の計測による晴曇判断機能を集中管理により調整するシステムを有していること)のことをいう。

明るさ検知制御の方式によって決まる係数の設定根拠と判断基準は附属書C.3のとおりである。

4.3.3 タイムスケジュール制御の方式によって決まる係数

表 182. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(CtrlType_{LC3,r,i}\)

室rにある照明器具iのタイムスケジュール制御の方式

-

入力

表 183. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(F_{LC3,r,i}\)

室rにある照明器具iのタイムスケジュール制御の方式によって定まる係数

-

4.3

タイムスケジュール制御とは、予め設定された時間に応じて照明器具を点滅・減光する制御をいう。係数 \(F_{LC3,r,i}\)は、表 184に示すとおり、採用する明るさ検知制御の方式によって定まる。

表 184. タイムスケジュール制御の方式による係数
選択肢(動作方式) 適用 係数 \(F_{LC3,r,i}\)

減光方式

予め設定された時間に応じて照明器具を減光する方式

0.95

点滅方式

予め設定された時間に応じて照明器具を点滅する方式

0.90

上記に掲げる制御方式以外

1.0

動作方式が指定されていない(入力シートの当該欄が空欄である)場合は「無」が選択されたものとする。

タイムスケジュール制御の方式によって決まる係数の設定根拠と判断基準は附属書C.4のとおりである。

4.3.4 初期照度補正機能の有無によって決まる係数

表 185. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(CtrlType_{LC4,r,i}\)

室rにある照明器具iの初期照度補正機能の有無

-

入力

表 186. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(F_{LC4,r,i}\)

室rにある照明器具iの初期照度補正機能の有無によって定まる係数

-

4.3

初期照度補正制御とは、定格光束に保守率を乗じた光束で点灯を開始し、保守の期間ほぼ一定の光束を保つ機能をいう。なお機能の実装においては、点灯時間を記憶する器具内蔵タイマを用いるもの、あるいは明るさセンサ等による調光信号を用いるもののどちらかとする。表 187に示すとおり、機能の有無によって係数 は定まる。

表 187. 初期照度補正機能の有無による係数
選択肢(動作方式) 適用 係数 \(F_{LC4,r,i}\)

タイマ方式(LED)

LED照明器具を対象とした内蔵タイマにより光束を一定に保つ方式

0.95

タイマ方式(蛍光灯)

蛍光灯器具を対象とした内蔵タイマにより光束を一定に保つ方式

0.85

センサ方式(LED)

LED照明器具を対象とした明るさセンサを用いて光束を一定に保つ方式

0.95

センサ方式(蛍光灯)

蛍光灯器具を対象とした明るさセンサを用いて光束を一定に保つ方式

0.85

上記に掲げる制御方式以外

1.0

動作方式が指定されていない(入力シートの当該欄が空欄である)場合は「無」が選択されたものとする。

初期照度補正機能の有無によって決まる係数の設定根拠と判断基準は附属書C.5のとおりである。

4.4 室の形状に応じて定められる係数

室の形状によって定められる係数 \(C_{L,r}\)[-]は、室rの室指数 \(K_{L,r}\)[-]によって定める。

表 188. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(K_{L,r}\)

室rの室指数

-

入力

\(L_{r}\)

室rの間口寸法

m

入力

\(D_{r}\)

室rの奥行寸法

m

入力

\(H_{r}\)

室rの天井高

m

入力

表 189. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(C_{L,r}\)

室rの形状によって定められる係数

-

4.2

室指数 \(K_{L,r}\)は、入力されていればその値を使用する。 室指数 \(K_{L,r}\)の入力がなく、\(L_{r}\)、\(D_{r}\)、\(H_{r}\)が入力されている場合は、次式で求める。

\[K_{L,r} = \frac { L_{r} × D_{r} }{ H_{r} × (L_{r} + D_{r}) }\]

係数 \(C_{L,r}\)[-]は、室指数 \(K_{L,r}\)[-]の値により表 190にて規定される。

表 190. 室の形状によって定められる係数
\(K_{L,r}\) 0.75未満 0.75以上0.95未満 0.95以上1.25未満 1.25以上1.75未満 1.75以上2.50未満 2.50以上

\(C_{L,r}\)

0.50

0.60

0.70

0.80

0.90

1.00

ここで、入力シートにおいて、当該室の間口寸法、奥行寸法、器具高さ、室指数の全てが空欄である場合は、\(C_{L,r}\)[-]は 1 であるとする。

 平成28年基準においては、標準的な室の室指数を2.5、内装材反射率は天井50%/壁30%/床10%として基準一次エネルギー消費量を定めているが、これと計画上の室の仕様との乖離を埋めるための補正が係数の役割である。ここで、内装材反射率については、照明率への影響が室指数に比べて小さいこと、実際の設計においても正確な反射率の情報は入手しにくいこと等を勘案して補正は行わず、室指数についてのみ補正を行うことにした。作業面高さについては、本来は室の用途に応じて適切な値を設定すべきではあるが、簡略のため一律床面0mとしている。また、\(H_{r}\)=0の場合は\(K_{L,r}\)=2.5としている。

 係数\(C_{L,r}\)[-]は室指数\(K_{L,r}\)[-]の値により定められる。室指数が小さい室は照明率が小さく、単位床面積あたりのエネルギー消費量はより大きくなる傾向にある。基準一次エネルギー消費量は室指数2.5を想定しており、室指数が2.5より小さい室については、1より小さい係数を掛けて、算出する設計一次エネルギー消費量を割り引く。

4.5 照明点灯時間

室rの照明点灯時間 \(T_{L,r}\) を算出する。

表 191. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(RoomType_{r}\)

室rの建物用途、室用途

-

入力

表 192. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(T_{L,r}\)

室rの照明設備の年間点灯時間

時間

4.2

\(T_{L,r}\) は 室rの建物用途・室用途に応じて、標準室使用条件にて定められている。

附属書C(照明)

C.1 室の形状に応じて定められる係数の設定根拠

標準的な室指数と計画上の室指数における照明率の乖離を補正するため、数種類の照明器具について室指数と照明率の相関関係を調べた。結果を表4.5.1に示す。照明器具により照明率比(室指数2.5のときの照明率に対する当該室指数における照明率の比)の変化率は異なるが、簡略化のため、室指数による補正係数は照明器具の種類によっては変わらないものとした。

table 3C 1
                         表 3.C.1 室指数と照明率の関係
table 3C 2
                         表 3.C.2 室指数と照明率比の関係
fig 3C 1
                         図 3.C.1 室指数と照明率比の関係

C.2 在室検知制御の方式によって決まる係数の設定根拠と判断基準

 人感センサ等による在室検知制御は、室内に設置された人感センサ等の検知機器により人の動きを感知し、在室時には点灯、不在時には消灯もしくは調光により減光する自動制御システムであり、室用途やセンサの点滅回路の大きさ等によりその効果は異なる。手動スイッチによる局所的な点滅・調光は評価対象としない。なお、カードやルームキーによる在室検知制御は、入退室管理の目的で用いられることから、執務時間内の低減効果には寄与しないため、評価対象としない。

各制御の方式の定義及び係数値の設定根拠を以下に示す。
1)点滅  建築物の事務室等の主要空間において、やや広い範囲(事務所ビルの標準的なスパンに相当する約6.4m角)の範囲で執務者等が在室していると判断される場合に100%点灯し、不在と判断される場合に消灯する制御方式であり、建築基準整備促進事業の実態調査の6.4m角の点滅範囲の在室検知のデータ等より、在室率50%で標準的なセンシング設定を行った場合について、5%弱程度の削減が見込まれることからエネルギー削減係数は0.95とした。
2)点滅(一括)  建築物のトイレ、倉庫、廊下など、執務者等が在室している時間帯が少ない室において、人感センサ等により在室していると判断される場合の照明設備を、在室時には100%点灯、それ以外の場合に一括で消灯することでエネルギー消費削減を図る制御の方式である。建築基準整備促進事業の実態調査における廊下及び階段におけるOn-Off制御の場合の削減率のデータ等より、30%程度の削減が見込まれることからエネルギー削減係数は0.70とした。
3)減光方式  建築物の廊下など、主として視作業を伴わない執務者等の移動のための室において、人感センサ等により在室していると判断される箇所の照明設備を、急激な明るさの変化による光環境の質的な低下が生じないよう、在室時には100%点灯、それ以外の場合に調光により減光することでエネルギー消費削減を図る制御の方式である。国土交通省による建築基準整備促進事業の実態調査における廊下及び階段におけるOn-Off制御の場合の削減率のデータ等より推定し、減光の場合においても20%程度の削減が見込まれることからエネルギー削減係数は0.80とした。

どの方式に属するかについては、表 193に示すハードウェア等の条件によるものとする。

表 193. 在室検知制御の各方式の判断条件
制御方式 ハードウェア等の条件

名称

定義

センサ等の種類

照明器具の種類

その他の条件

下限調方式

連続調光タイプの人感センサの信号に基づき自動で下限調光または点滅する方式

連続調光タイプの人感センサ ※ 標準図記号(*1)「AN」で示されるセンサ等

連続調光形(調光信号により連続的に出力を制御する照明器具で、調光下限値が35%以下のもの)
※ JIL(*2) において,蛍光灯安定器の種類でPX(35%以下)またはPZ(5%以下)、LED制御装置の種類で、LX(35%以下)またはLZ(5%以下)と示されるもの等

-

点滅方式

熱線式自動スイッチによって回路電流を通電/遮断することにより自動で点滅する方式

熱線式自動スイッチ※ 標準図記号(*1)「・RA」もしくは「・RAS」で示される配線による点滅タイプのスイッチ等

種類は問わない

対象室が非居室(倉庫、便所、廊下等)であること

点滅タイプの人感センサの制御信号に基づき自動で点滅する方式

点滅タイプの人感センサ※ 標準図記号(*1)「N」で示されるセンサ等

器具に内蔵された点滅タイプの人感センサの制御信号に基づき自動で点滅する方式

器具に内蔵された人感センサ)

人感センサ内蔵形(点滅タイプ)※ JIL(*2) において,蛍光灯器具ではFDS1、LED器具ではLDS1と示されるもの等

減光方式

段調光タイプの人感センサの制御信号に基づき自動で減光する方式

段調光タイプの人感センサ※ 標準図記号(*1)「NT」で示されるセンサ等

連続調光形(調光信号により連続的に出力を制御する照明器具で、調光下限値が35%以下のもの)
※ JIL(*2) において,蛍光灯安定器の種類でPX(35%以下)またはPZ(5%以下)、LED制御装置の種類で、LX(35%以下)またはLZ(5%以下)と示されるもの等

器具に内蔵された段調光タイプの人感センサの制御信号に基づき自動で減光する方式

器具に内蔵された人感センサ

人感センサ内蔵形(調光タイプ)
※ JIL(*2)において,蛍光灯器具ではFDS2、LED器具ではLDS2と示されるもの等

*1:電気設備工事標準仕様書・標準図(電力63)に示される記号。
*2:JIL5004-2012

C.3 明るさ検知制御の方式によって決まる係数の設定根拠と判断基準

建築物の執務室等、主に視作業を伴う室の、昼光が入射する側窓の近傍エリアにおいて、入射する昼光の明るさに応じて当該エリアの照明設備を自動的にきめ細かく調光制御することで消費電力量の低減を図る照明制御システムである。昼光の明るさは、天井面に明るさ検知センサを設置して検知するのが一般的である。制御の効果は、窓の方位、位置等によって異なる。自動制御ブラインドを設置している場合は、窓の輝度が高く室内を相対的に暗く感じさせて照明を過剰に点灯することなく適切な昼光の導入を可能とすることから、昼光連動調光制御の効果が高くなる。なお、天窓や頂側窓のように、室の上部に設置される窓による昼光利用については、高い効果が見込まれるものの、一般的な側窓に比べ高度な設計が必要であり、エネルギー削減効果は窓の設置条件によって大幅に異なることから、本書ではエネルギー削減係数を設定しない。
 「点滅方式」については、昼光照度など空間の明るさをセンサ等で検知して、ある一定以上の明るさのときは、自動的に照明を消灯し、暗くなったら自動的に点灯する制御方式のことである。主として、階段、廊下、トイレなど、視作業を伴わないエリアの照明設備の点け忘れと消し忘れ防止に資するものである。

 各制御の方式の定義及び係数値の設定根拠を以下に示す。
1)調光方式  建築物の執務室等において、一方位窓、もしくは連続する2方位窓(片側採光)で、ブラインドの自動制御を行わない場合に、入射する昼光量に応じて窓近傍の照明器具を調光する照明制御システムである。建築基準整備促進事業における、近い条件の実態調査データ及び、開口率10%以上、ペリメータ比が1/2以上でブラインドは手動制御の場合を想定したシミュレーションでの1方位窓及び連続する2方位窓の削減率が10%程度以上であったことから、エネルギー削減係数は0.90とした。
2)調光方式(自動制御ブラインド併用)  建築物の執務室等において、一方位窓、もしくは連続する2方位窓(片側採光)で、ブラインドの自動制御を行う場合に、入射する昼光量に応じて窓近傍の照明器具を調光する照明制御システムである。建築基準整備促進事業における、近い条件の実態調査データ及び、開口部10%以上、ペリメータ比が1/2以上でブラインドは自動制御の場合を想定したシミュレーションでの1方位窓及び連続する2方位窓の削減率が、15%程度以上であったことから、エネルギー削減係数は0.85とした。
3)点滅方式  平成21年基準のCEC/Lにおける評価法と同様に、20%のエネルギー削減効果があると想定し、エネルギー削減係数は0.80とした。

どの方式に属するかについては、表 194に示すハードウェア等の条件によるものとする。

表 194. 明るさ検知制御の各方式の判断条件
制御方式 ハードウェア等の条件

名称

定義

センサ等の種類

照明器具の種類

その他の条件

B1) 調光方式

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で調光する方式

連続調光タイプの明るさセンサ
※ 標準図記号(*1)「A」または「AN」で示されるセンサ等

連続調光形(調光信号により連続的に出力を制御する照明器具で、調光下限値が35%以下のもの)
※ JIL(*2) において,蛍光灯安定器の種類でPX(35%以下)またはPZ(5%以下)、LED制御装置の種類で、LX(35%以下)またはLZ(5%以下)と示されるもの等

対象室に開口部(開口率(*3)1/10以上)があること

B2) 調光方式(自動制御ブラインド併用)

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で調光し、自動制御ブラインドを併用する方式

対象室に自動制御ブラインド(*4)を設置した開口部(開口率(*3)1/10以上)があること

B3) 点滅方式

連続調光タイプの明るさセンサの制御信号に基づき自動で点滅する方式

・対象室に開口部があること
・対象室が非居室(外光に開放された廊下、駐車場・駐輪場等)であること

自動点滅器の明るさ検知によって回路電流を通電/遮断することにより自動で点滅する方式

自動点滅器(EEスイッチ)
※ 標準図記号(*1)「・A」で示される配線による点滅タイプのスイッチ等

種類は問わない

・対象室に開口部があること
・対象室が非居室(倉庫、便所、廊下等)であること

熱線式自動スイッチ(明るさセンサ付)の明るさ検知によって回路電流を通電/遮断することにより自動で点滅する方式

熱線式自動スイッチ(明るさセンサ付)
※ 標準図記号(*1)に「・RA」または「・RAS」で示される配線による点滅タイプのスイッチ等に明るさ検知機能が付与されたもの

*1:電気設備工事標準仕様書・標準図(電力63)に示される記号。
*2:JIL5004-2012
*3:対象室の開口部面積の総和(m2)/対象室の床面積(m2)
*4:太陽位置や日射の強さなどに応じてスラットの角度を自動で制御するブラインド。

C.4 タイムスケジュール制御の方式によって決まる係数の設定根拠と判断基準

 あらかじめ設定された時刻に点滅あるいは調光制御を行うもので、始業前や昼休み、残業時間など、照明設備に要求される照度レベルや役割に応じて自動的に消灯あるいは調光制御する照明制御システムである。

 各制御の方式の定義及び係数値の設定根拠を以下に示す。
1)減光方式  建築物の照明設備に要求される照度レベルが、店舗における開店前・閉店後と開店時のように時刻で異なる場合に、あらかじめ設定された時刻に調光により減光する照明制御システムである。建築基準整備促進事業の実態調査における消灯による削減率のデータ等における10%程度の削減率から推定し、減光の場合において5%程度の削減が見込まれることからエネルギー削減係数は0.95とした。
2)消灯方式  建築物の照明設備に要求される照度レベルが、事務所ビルの始業前や昼休みと残業時間のように、時刻で異なる場合に、あらかじめ設定された時刻に消灯する照明制御システムである。建築基準整備促進事業の実態調査における消灯による削減率のデータ等より10%程度の削減率が見込まれることから、エネルギー削減係数は0.90とした。

どの方式に属するかについては、表 195に示すハードウェア等の条件によるものとする。

表 195. タイムスケジュール制御の各方式の判断条件
制御方式 ハードウェア等の条件

名称

定義

センサ等の種類

照明器具の種類

その他の条件

C1) 減光方式

予め設定された時間に応じて照明器具を減光する方式

スケジュール制御が可能な照明制御盤

連続調光形(調光信号により連続的に出力を制御する照明器具で、調光下限値が35%以下のもの)
※ JIL(*2) において,蛍光灯安定器の種類でPX(35%以下)またはPZ(5%以下)、LED制御装置の種類で、LX(35%以下)またはLZ(5%以下)と示されるもの等

対象室の調光率を含む点灯スケジュールが明記されていること

C2) 点滅方式

予め設定された時間に応じて照明器具を点滅する方式

< 種類は問わない >

対象室の点灯スケジュールが明記されていること

*1:電気設備工事標準仕様書・標準図(電力63)に示される記号。
*2:JIL5004-2012

C.5 初期照度補正機能の有無によって決まる係数の設定根拠と判断基準

 明るさセンサ・タイマーを利用した点灯時間による光源の光束低下を見込んだ調光制御であり、建築物の完成直後あるいはランプ交換及び器具清掃初期の過剰照度を抑制(初期照度を補正)し、消費電力量の低減を図るものである。初期照度補正制御は、平成21年基準のCEC/Lにおいては「適正照度制御」と表されている。平成5年に照明設備が省エネ法の規制対象に追加されたときに、「初期照度補正制御」の用語で提案されたが、法律用語に馴染まないとして「適正照度制御」となったいきさつがあるが、本基準では、後述するカテゴリ(f)明るさセンサ等による照度調整調光制御との違いを明確にするため、制御の内容をより適切に示す当初の「初期照度補正制御」とした。
 経年による光束量の低下を考慮した初期照度の補正の既存の予測カーブより、初期照度補正制御のエネルギー削減係数は、平成21年基準のCEC/Lと同じ0.85とした。LEDの係数については、照明工業会技術仕様の設計例の保守率0.885を安全側に四捨五入して0.90と想定し、この条件下で係数を算出すると0.95とした。
なお、初期照度補正制御の方法には、天井面に明るさ検知センサを設置し、作業面の明るさを検出することにより調整する方法(明るさセンサを利用した方法)と、明るさの減衰予測カーブのデータをあらかじめ照明設備に記憶させて、点灯時間に応じてタイマにより明るさを変化させる方法(タイマを利用した方法)の2つがあり、両方とも評価対象とし、同じエネルギー削減係数を適用する。 どの方式に属するかについては、表 196に示すハードウェア等の条件によるものとする。

表 196. 初期照度補正機能の各方式の判断条件
方式 ハードウェア等の条件

名称

定義

センサ等の種類

照明器具の種類

D1) タイマ方式(LED)

LED照明器具を対象とした内蔵タイマにより光束を一定に保つ方式

器具に内蔵されたタイマ

初期照度補正形・LED照明器具
※ JIL(*2)において,LED制御装置の種類でLJと示されるもの等

D2) タイマ方式(蛍光灯)

蛍光灯器具を対象とした内蔵タイマにより光束を一定に保つ方式

初期照度補正形・蛍光灯器具
※ JIL(*2)において,蛍光灯安定器の種類でPKまたはPJと示されるもの等

D3) センサ方式(LED)

LED照明器具を対象とした明るさセンサを用いて光束を一定に保つ方式

連続調光タイプの明るさセンサ
※ 標準図記号(*1)「A」または「AN」で示されるセンサ等

連続調光形・LED照明器具(調光信号により連続的に出力を制御する照明器具で、調光下限値が35%以下のもの)
※ JIL(*2)において,LED制御装置の種類で、LX(35%以下)またはLZ(5%以下)と示されるもの等

D4) センサ方式(蛍光灯)

蛍光灯器具を対象とした明るさセンサを用いて光束を一定に保つ方式

連続調光形・蛍光灯器具(調光信号により連続的に出力を制御する照明器具で、調光下限値が35%以下のもの)
※ JIL(*2)において,蛍光灯安定器の種類でPX(35%以下)またはPZ(5%以下)と表示されるもの等

*1:電気設備工事標準仕様書・標準図(電力63)に示される記号。
*2:JIL5004-2012 :stem: latexmath

5. 給湯設備の評価方法

給湯設備の一次エネルギー消費量算出ロジックを示す。 本省で使用する共通の変数を以下に示す。

表 197. 定数
定数名 説明 単位

\(c_{w}\)

水の比熱

4.2

kJ/(kg・K)

\(\rho_{w}\)

水の密度

1.0

kg/L

5.1 はじめに

5.1.1 用語の定義

5.1.1.1 日積算給湯負荷

 給湯システムが一日に生成する熱量の総和。給湯システムがサービスを供給する室が要求する熱量と等しい。単位はkJ/日。

5.1.1.2 日積算配管熱損失

 給湯システムの配管からの一日の損失熱量の総和。単位はkJ/日。

5.1.1.3 給湯システム数

 計算対象建物内に設置される給湯システムの数。

5.1.1.4 給湯温度

 水栓から出る湯の温度。単位は℃。

5.1.1.5 日平均給水温度

 給湯システムに給水される水の温度。単位は℃。

5.1.1.6 日積算給湯量

 給湯システムが一日に供給する湯量の総和。単位はL/日。

5.1.1.7 循環水温度

 給湯システムの配管内を循環する湯の温度。単位は℃。

5.1.1.8 配管周囲温度

 配管周囲の空気温度。単位は℃。

5.1.1.9 配管の線熱損失係数

 配管の熱の伝わりやすさを表す指標。配管内外温度差が1Kの時の配管1mあたりの熱通過量で表す。単位はW/(m・K)。

5.1.1.10 給湯対象室

 給湯設備を利用する可能性がある人が存在する居室。

5.2 給湯設備の設計一次エネルギー消費量

給湯設備の年間一次エネルギー消費量 \(E_{EV}\) [MJ/年]を算出する。

表 198. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{Wr,i}\)

給湯設備iの年間給湯負荷

kJ/年

5.3

\(Q_{Wp,i}\)

給湯設備iの年間配管熱損失量

kJ/年

5.7

\(\eta_{W,i}\)

給湯設備iの運転効率(一次エネルギー換算)

無次元

入力

\(n_{W}\)

給湯設備の総数

入力

表 199. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{W}\)

給湯設備の設計一次エネルギー消費量

MJ/年

出力

表 200. 定数
定数名 説明 単位

\(C_{W}\)

補正係数

2.5

-

\[E_{W} = \sum_{i=1}^{n_{W}} ( \frac{ Q_{Wr,i}+C_{W}×Q_{Wp,i}}{\eta_{W,i}} ) × 10^{-3}\]

式中の \(10^{-3}\) は、[kJ]を[MJ]に換算するための係数である。 なお、上式にはポンプの消費電力は明示的に表われていないが、補正係数 の中にポンプの消費電力の影響は含まれている。

運転効率については、一次エネルギー換算された効率であることとし、以下のように算出する。

a) 燃焼式給湯システムの場合
 燃焼式給湯システムの熱源効率 =
     給湯熱源単体の定格加熱能力[kW]× 3600[kJ/kWh] / (給湯熱源単体の燃料消費量[kJ/h] + 電力消費量[kJ/h])

  • 給湯熱源単体の燃料消費量(ガス)[kJ/h]=
ガス消費量[m³ /h]×ガス発熱量(高位)[kJ/m³]

  • 給湯熱源単体の燃料消費量(油)[kJ/h]=
油消費量 [L/h] ×比重量[kg /L]×油発熱量(高位)[kJ/kg]

b) 電気式給湯システムの場合
 電気式給湯熱源効率 = 定格COP × 3600 / 9760 [kJ/kWh]

  • 電気式給湯熱源の定格COP =給湯熱源定格加熱能力[kW] / 給湯熱源定格消費電力[kW]

  • 電気式給湯機のうちヒートポンプを使用する場合、「高温貯湯加熱(冬期)」の値を入力すること。

なお、1つの給湯系統の中に複数の給湯機器が接続されており、これらが連携して動く場合は、 これらの給湯機器の熱源効率を各熱源機器の定格加熱能力で重み付けして平均した値とする。

5.3 年間給湯負荷

表 201. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(V_{W,d,i}\)

日付dにおける給湯設備iによる日積算湯供給量

L/日

5.6

\(Q_{W,solar,d,i}\)

日付dにおける給湯設備iの太陽熱利用システムの熱利用量

kJ/日

5.4

\(\theta_{Win,d}\)

日付dにおける日平均給水温度

D.6

表 202. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{Wr,i}\)

給湯設備iの年間給湯負荷

kJ/年

5.2

表 203. 定数
定数名 説明 単位

\(\theta_{Wtap}\)

給湯温度

43

給湯設備 の年間給湯負荷 \(Q_{Wr,i}\)[kJ/年]は次式により算出される。

\[Q_{Wr,i} = \sum_{d=1}^{365}( c_{w}×\rho_{w}×(\theta_{Wtap}-\theta_{Win,d})×V_{W,d,i} - Q_{W,solar,d,i})\]

5.4 太陽熱利用システムの熱利用量

表 204. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(A_{W,solar}\)

太陽熱温水器の有効集熱面積

m2

入力

\(I_{Wds,d}\)

日付dにおける当該地域の集熱面日射量

MJ/(m2・日)

気象データ

表 205. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{W,solar,d,i}\)

日付dにおける給湯設備の太陽熱利用システムの熱利用量

kJ/日

5.3

表 206. 定数
定数名 説明 単位

\(c_{Weff}\)

太陽熱温水器の集熱効率

0.40

-

\(c_{Wsolar}\)

太陽熱温水器を補助熱源に接続した場合の、配管ロスを考慮した効率

0.85

-

日付dにおける給湯設備の太陽熱利用システムの熱利用量 は、次のように算出する。

a)太陽熱利用システムがない場合

\[Q_{W,solar,d,i} = 0\]

b)太陽熱利用システムがある場合

 b-1) 日平均外気温が5℃以下である場合

\[Q_{W,solar,d,i} = 0\]

 b-2) 日平均外気温が5℃を超える場合

\[Q_{W,solar,d,i} = A_{W,solar}×I_{Wds,d}×c_{Weff}×c_{Wsolar}\]

ただし、\(Q_{W,solar,d,i}\) が \(c_{w}×\rho_{w}×(\theta_{Wtap}-\theta_{Win,d})×V_{W,d,i}\)の90%以上となる場合は、全てを太陽熱で賄うことはできないとし、次式で算出する。

\[Q_{W,solar,d,i} = 0.9×A_{W,solar}×I_{Wds,d}×c_{Weff}×c_{Wsolar}\]

とする。

(注)この算出方法は、(財)建築環境・省エネルギー機構「住宅事業建築主の判断の基準におけるエネルギー消費量計算方法の解説」に記載されている算出方法と同じである。

5.6 日積算湯使用量

表 207. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{W,r,i}\)

給湯対象室rに温水を提供する給湯設備iの定格加熱能力

kW

入力

\(n_{W,r,i}\)

給湯対象室rに温水を提供する給湯設備の台数

入力

\(V_{WS,d,r1}\)

日付dにおける給湯対象室rの標準日積算湯使用量(洗面のための湯使用量)

L/日

D.1

\(V_{WS,d,r2}\)

日付dにおける給湯対象室rの標準日積算湯使用量(シャワーのための湯使用量)

L/日

D.1

\(V_{WS,d,r3}\)

日付dにおける給湯対象室rの標準日積算湯使用量(厨房のための湯使用量)

L/日

D.1

\(V_{WS,d,r4}\)

日付dにおける給湯対象室rの標準日積算湯使用量(その他の湯使用量)

L/日

D.1

\(\phi_{W,ra}\)

給湯対象室rのための節湯器具(自動給湯栓)による湯使用量削減率

無次元

D.3

\(\phi_{W,rb}\)

給湯対象室rのための節湯器具(節湯B1)による湯使用量削減率

無次元

D.3

表 208. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(V_{W,d,i}\)

給湯設備iによる日積算湯供給量

L/日

5.3

まず、給湯対象室rの節湯器具による湯使用量削減効果を加味した日付dにおける室rの日積算湯使用量 \(V_{WR,d,r}\) を次式で算出する。

\[V_{WR,d,r} = V_{WS,d,r1}×\phi_{W,ra} + V_{WS,d,r2}×\phi_{W,rb} + V_{WS,d,r3} + V_{WS,d,r4}\]

次に、給湯対象室rにおける給湯設備iからの日積算湯供給量(給湯設備iから室rへの日積算湯供給量) \(V_{W,d,i,r}\) を算出する。

ただし、\(V_{W,d,i,r}\) は、給湯対象室rが、a)給湯設備iからしか温水が提供されない場合と、b)給湯設備i以外の給湯設備からも温水が提供される場合で、次のように算出方法が異なる。

a)給湯対象室rが給湯設備iからしか温水を提供されない場合

\[V_{W,d,i,r} = V_{WR,d,r}\]

b)給湯対象室rが給湯設備i以外の給湯設備から温水を提供される場合(例えば、給湯対象室が事務室で、男子トイレ、女子トイレに別々に給湯設備がある場合)

 給湯対象室rに温水を提供する給湯設備の定格加熱能力の比率で日積算湯使用量 \(V_{WR,d,r}\) を按分し、これを \(V_{W,d,i,r}\) とする。

\[V_{W,d,i,r} = V_{WR,d,r} × \frac{Q_{W,r,i}}{ \sum_{i=1}^{n_{W,r,i}}(Q_{W,r,i}) }\]

また、給湯対象室rが給湯設備iから温水を供給されない場合は、\(V_{W,d,i,r}\) は0とする。

\[V_{W,d,i,r} = 0\]

給湯設備iによる日積算湯供給量 \(V_{W,d,i}\) は、\(V_{W,d,i,r}\) を全ての給湯対象室について積算した値であるとする。

\[V_{W,d,i} = \sum_{r}( V_{W,d,i,r} )\]

5.7 年間配管熱損失量

表 209. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(L_{W,i}\)

給湯設備iの配管長さ

m

5.8

\(\theta_{amb,d}\)

日付dにおける配管周囲温度

W/(m・K)

D.4

\(K_{W,i}\)

給湯設備iの配管の線熱損失係数

W/(m・K)

D.5

表 210. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(Q_{Wp,i}\)

給湯設備iの年間配管熱損失量

kJ/日

5.2

表 211. 定数
定数名 説明 単位

\(\theta_{Wp}\)

循環水温度

60

\(T_{W,d,i}\)

日付dにおける給湯設備iの運転時間

 24

時間/日

 給湯設備iの年間配管熱損失量 [kJ/日]は、次式により算出する。

\[Q_{Wp,i} = \sum_{d=1}^{365}( L_{W,i} × k_{W,i} × (\theta_{Wp} - \theta_{amb,d}) × 3600 × T_{W,d,i}) × 10^{-3}\]

5.8 配管長さ

表 212. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(V_{W,d,i}\)

日付dにおける給湯設備iの日積算湯使用量

L/日

5.6

表 213. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(L_{W,i}\)

給湯設備iの配管長さ

m

5.7

表 214. 定数
定数名 説明 単位

\(Ix_{SW}\)

基準設定Ix値

 7

無次元

 配管長さ \(L_{W,i}\) は、次式で算出する。

\[L_{W,i} = \frac{V_{SW,i}}{1000} × Ix_{SW}\]

 給湯設備iの日積算湯使用量の平均値 \(V_{SW,i}\)[L/日]は、\(V_{W,d,i}\)が最大となる日の値を使用する。

 Ix値は、総配管長を日積算湯使用量で除した値として定義されており、旧基準においては、この値によってCEC/HWの基準値が定められていた。 平成25年基準においては、申請及び審査の簡略化の観点から配管長を図面から読み取る作業を省略したが、この基準設定Ix値 \(Ix_{SW}\)| を7と定め、 給湯負荷によって仮想的な配管長が定まり、この配管長下における熱損失量を算出することにした。 なお、基準一次エネルギー消費量を求める際の基準設定機器効率は、Ix値が7の場合の旧基準の基準値CEC/HW=1.5から定めているため、旧基準とほぼ同レベルの基準となっている。

附属書D(給湯)

D.1 標準日積算湯使用量(標準室使用条件)

 標準日積算湯使用量は、給湯対象室rの室用途に応じて定められている。標準日積算湯使用量は、ROOM_SPEC_H28.csv のAK列〜AN列に記されている。

表 215. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(V_{WS,d,r1}\)

日付dにおける給湯対象室rの標準日積算湯使用量(洗面のための湯使用量)

L/日

5.6

\(V_{WS,d,r2}\)

日付dにおける給湯対象室rの標準日積算湯使用量(シャワーのための湯使用量)

L/日

5.6

\(V_{WS,d,r3}\)

日付dにおける給湯対象室rの標準日積算湯使用量(厨房のための湯使用量)

L/日

5.6

\(V_{WS,d,r4}\)

日付dにおける給湯対象室rの標準日積算湯使用量(その他の湯使用量)

L/日

5.6

標準日積算湯使用量の単位は室用途によって異なり、[L/人日] か [L/m2日] で規定されている。 単位については、ROOM_SPEC_H28.csv の AE列 に記されている。 単位が[L/人日]の場合については、ROOM_SPEC_H28.csv の J列で指定される 人員密度参照値(人/m2) を乗じて、床面積あたりの値に変換する。

ここで、「ホテル等・客室」の「シャワー」用途の日積算湯使用量については、以下の想定で算出されている。
  10.5分/人 × 10 L/分 × 0.75(同時使用率) = 79 L/人

また、「病院等・病室」の「シャワー」用途については、以下の想定で算出されている。
  2.1分/人 × 10 L/分 × 0.90(同時使用率) = 21 L/人

上記の式の10.5分/人、2.1分/人は、巧水スタイル推進チームによる 日本国内のパブリック施設における節水効果について による。

標準室使用条件より、給湯対象室rの室用途に該当する室使用条件を抽出し、これを給湯対象室rの使用条件とする。
給湯対象室rについて、日付dにおける室同時使用率(これは室使用条件にて定義されている)の日積算値を算出し、これが0より大きければ「日付dにおいて室rは使用されている」と判断する。 一方、この日積算値が0であれば、「日付dにおいて室rは使用されていない」と判断する。
日付dにおいて室rが使用されている と判断されれば 日付dにおける給湯利用の有無 \(\phi_{WS,r,d}\) は 1 とし、 日付dにおいて室rが使用されていない と判断されれば 日付dにおける給湯利用の有無 \(\phi_{WS,r,d}\) は 0 とする。

\[V_{WS,d,r1} = V_{WS,r1} × \phi_{WS,r,d} \\ V_{WS,d,r2} = V_{WS,r2} × \phi_{WS,r,d} \\ V_{WS,d,r3} = V_{WS,r3} × \phi_{WS,r,d} \\ V_{WS,d,r4} = V_{WS,r4} × \phi_{WS,r,d}\]

D.2 配管保温仕様

配管保温仕様は、下表のとおり「管径」と「保温材の厚さ」から定まる。

表 216. 配管保温仕様
選択肢 定義(保温材の厚さ)

保温仕様1

管径が40㎜未満の配管にあっては、保温材の厚さが30㎜以上
管径が40㎜以上125㎜未満の配管にあっては、保温材の厚さが40㎜以上
管径が125㎜以上の配管にあっては、保温材の厚さが50㎜以上

保温仕様2

管径が50㎜未満の配管にあっては、保温材の厚さが20㎜以上
管径が50㎜以上125㎜未満の配管にあっては、保温材の厚さが25㎜以上
管径が125㎜以上の配管にあっては、保温材の厚さが30㎜以上

保温仕様3

管径が125㎜未満の配管にあっては、保温材の厚さが20㎜以上
管径が125㎜以上の配管にあっては、保温材の厚さが25㎜以上

裸管

上記の保温仕様1,2,3に該当しないもの

D.3 節湯器具による湯使用量削減率

湯使用量削減率は、節湯器具の種類毎に定められている。

表 217. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(\phi_{W,ra}\)

室rに設置される自動給湯栓による湯使用量削減率

-

5.6

\(\phi_{W,rb}\)

室rに設置される節湯B1による湯使用量削減率

-

5.6

まず、節湯器具の種類及びその定義は以下の通りとする。

表 218. 節湯器具の種類
選択肢 定義

自動給湯栓

洗面に設置され、使用と共に自動で止水する給湯栓。電気的に開閉し、手を遠ざけると自動で止水するもの。
なお、公衆浴場等で使用される自閉式水栓(一定時間量を吐出した後に自動で止水する水栓)については、広く普及しており、日積算湯使用量原単位の中にその節湯効果が既に見込まれているため、「自動給湯栓」とはみなさないこととする。

節湯B1(小流量吐水機構)

基準(http://www.j-valve.or.jp/suisen/setsuyu/f_setsuyu-a1b1c1-kijun_201405.pdf)に定められた試験方法にて吐水力を測定し、その値が次の条件に適合すること。
* 流水中に空気を混入させる構造を 持たないもの → 0.60 N以上
* 流水中に空気を混入させる構造を 持つもの → 0.55 N以上

上記の機構を有する水栓以外すべて。 なお、「2バルブ水栓」を採用する場合は、上記の機構の有無によらず「無」とする。
* 室rの全ての給湯栓が「自動給湯栓」もしくは「節湯B1」に合致しなければ、節湯器具を採用したとはみなさないこととする。
* 節湯A1(手元止水機構)、節湯C1(水優先吐水機構)については、非住宅建築物に設置された場合の節湯効果が不明瞭であるため(家庭用と業務用では湯水の使われ方が異なる)、非住宅建築物の評価法においては節湯器具とはみなさない。

 湯使用量削減率は次のとおりとする。

  • 自動給湯栓が設置される場合は \(\phi_{W,ra}\)=0.6、設置されない場合は \(\phi_{W,ra}\)=1.0

  • 節湯B1が設置される場合は、 \(\phi_{W,rb}\)=0.75(節水型シャワーノズル15%、サーモスタット10%で合わせて25%削減)とする。設置されない場合は \(\phi_{W,rb}\)=1.0

 ただし、「自動給湯栓」と「節湯B1」が同時に設置されることはないものとする。

D.4 配管周囲温度

配管周囲温度は地域区分によって定められている。

表 219. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(\theta_{amb,d}\)

日付dにおける配管周囲温度

5.8

 配管周囲温度 \(\theta_{amb,d}\) は日平均外気温と室温との平均値とする。 日平均外気温は、地域区分から気象データ内の外気温度が読み込み、これを元に算出する。 室温は下表のように地域毎に暖房期、中間期、冷房期を定め(これは空調機の運転モードの設定と同じである)、 暖房期は22℃、中間期は24℃、冷房期は26℃とする。

表 220. 空調機の運転モードの設定
|地域区分 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

1地域

暖房

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

中間

暖房

暖房

2地域

暖房

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

中間

暖房

暖房

3地域

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

暖房

4地域

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

暖房

5地域

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

暖房

6地域

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

暖房

7地域

暖房

暖房

暖房

中間

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

暖房

8地域

暖房

暖房

暖房

中間

冷房

冷房

冷房

冷房

冷房

冷房

中間

中間

D.5 給湯配管の線熱損失係数

給湯配管の線熱損失係数 \(k_{W,i}\) [W/m・K]は、配管の保温仕様(D.2)及び配管接続口径 \(k_{W,i}\)[㎜](入力)を基に、下表により求める。

表 221. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(k_{W,i}\)

給湯配管の線熱損失係数

W/m・K

5.8

表 222. 配管の熱伝導率
配管接続口径 保温仕様1 保温仕様2 保温仕様3 裸管

13A以下

0.159

0.191

0.191

0.599

20A以下

0.189

0.213

0.231

0.838

25A以下

0.218

0.270

0.270

1.077

30A以下

0.242

0.303

0.303

1.282

40A以下

0.237

0.354

0.354

1.610

50A以下

0.257

0.388

0.388

1.832

60A以下

0.296

0.457

0.457

2.281

75A以下

0.346

0.472

0.548

2.876

80A以下

0.387

0.532

0.621

3.359

100A以下

0.466

0.651

0.651

4.309

125A以下

0.464

0.770

0.770

5.270

125Aより大きい

0.528

0.774

0.889

6.228

D.6 日平均給水温度

日平均給水温度は地域区分毎に定められている。

表 223. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(\theta_{Win,d}\)

日付dにおける日平均給水温度

5.4

日付dにおける日平均給水温度は、次式にて算出する。 ここで、\(\theta_{oa,d}\) は 日付dにおける日平均外気温度であり、地域区分毎に定められている。

\[\theta_{Win,d}= a_{w}×\theta_{oa,d} + b_{w}\]

式中の係数 \(a_{w}\)、\(b_{w}\) は下表に示す通り、地域別に定められている。 なお、この算出方法は、住宅事業建築主の判断基準における日平均給水温度の算出法を引用している

表 224. 日平均給水温度推定式の係数
地域区分 係数 \(a_{w}\) 係数 \(b_{w}\)

1地域

0.664

3.466

2地域

0.664

3.466

3地域

0.605

4.515

4地域

0.605

4.515

5地域

0.866

1.665

6地域

0.852

2.473

7地域

0.922

2.097

8地域

0.692

7.167

6. 昇降機の評価方法

昇降機の一次エネルギー消費量算出ロジックを示す。

6.1 はじめに

6.1.1 用語の定義

6.1.1.1 昇降機

 一定の昇降路、経路その他これに類する部分を介して、動力を用いて人または物を建築物のある階またはある部分から他の階または他の部分へ移動・運搬するための設備。

6.1.1.2 昇降機系統

 一体として制御される昇降機群のことをいう。複数の昇降機で構成される場合もあれば、1台で系統が構成される場合もある。

6.1.1.3 積載質量

 かごに乗り込む利用者及び搭載する荷物などの自重により生ずるかごの定格質量。

6.1.1.4 定格速度

 かごが上昇、下降するときの毎分の定格速度。

6.1.1.5 速度制御方式による補正係数

 消費電力量を求めるための係数。消費電力は制御方式毎にエレベータの積載質量、速度、起動頻度に比例している。これらより各々の制御方式毎に導き出した換算係数。

6.2 昇降機の設計一次エネルギー消費量

昇降機の年間一次エネルギー消費量 \(E_{EV}\) [MJ/年]を算出する。

表 225. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(E_{EV,i}\)

昇降機系統iの年間電力消費量

kWh/年

6.3

\(N_{EV,i}\)

昇降機系統iに属する昇降機の数

入力

\(n_{EV}\)

昇降機の系統の総数

系統

入力

表 226. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{EV}\)

昇降機の設計一次エネルギー消費量

MJ/年

\[E_{EV} = \sum_{r=1}^{n_{EV}} ( (E_{EV,i} × N_{EV,i} ) × f_{prim,e} × 10^{-3}\]

6.3 昇降機の年間電力消費量

表 227. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(L_{EV,i}\)

昇降機系統iの積載質量

kg

入力

\(V_{EV,i}\)

昇降機系統iの定格速度

m/min

入力

\(C_{EV,i}\)

昇降機系統iの速度制御方式によって定められる係数

-

6.4

\(T_{EV,i}\)

昇降機系統iの年間運転時間

時間

室使用条件

表 228. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(E_{EV,i}\)

昇降機系統iの年間電力消費量

kWh/年

6.2

昇降機系統iの年間電力消費量 \(E_{EV,i}\) [kWh/年]は次式により算出される。

\[E_{EV,i} = \frac{ L_{EV,i} × V_{EV,i} × C_{EV,i} × T_{EV,i} }{860}\]

6.4 速度制御方式に応じて定められる係数

表 229. 入力
変数名 説明 単位 参照先

昇降機系統iの速度制御方式の種類

-

入力

表 230. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(C_{EV},i\)

昇降機系統iの速度制御方式によって定められる係数

-

6.3

表 231. 制御方式によって定められる係数
速度制御方式の種類 係数の値

可変電圧可変周波数制御方式(電力回生ありかつギアレス巻上機)

1/50

可変電圧可変周波数制御方式(電力回生あり)

1/45

可変電圧可変周波数制御方式(電力回生なしかつギアレス巻上機)

1/45

可変電圧可変周波数制御方式(電力回生なし)

1/40

交流帰還制御方式

1/20

速度制御方式の種類が指定されていない(入力シートの当該欄が空欄である)場合は「交流帰還制御方式」が選択されたものとする。